明日の相模湖  NO.854  2020/09/27 
    
    「アベノミクス」と決別し
   暮らしを応援する経済政策に

 日本経済の落ち込みがいよいよ鮮明になっています。今年4~6月期の実質GDP(国内総生産)はマイナスとなりました。新型コロナウイルスの感染拡大による経済縮小の影響だけではありません。安倍政権の経済政策「アベノミクス」と、2度にわたる消費税増税で打撃を受けていたからです。安倍首相の辞任とともに、破たんした「アベノミクス」と決別して、国民生活を優先する政策に切り替えることが必要です。
   戦後最悪の落ち込み
 4~6月期のGDPの改定値は、物価変動を除いた実質で前期(1~3月期)比7・9%の減です。この減少が1年間続くと仮定して計算した年率では、28・1%もの落ち込みになります。リーマン・ショック後の2009年1~3月期の年率17・8%減を超える戦後最悪の下落幅です。
 実質GDPのマイナスは、3期連続です。「アベノミクス」と消費税増税によって、日本経済がコロナ以前から大失速していたことを浮き彫りにしています。
 GDP以外の政府統計でも、経済の状況は深刻です。7月の家計調査報告では、1世帯当たりの消費支出が前年同月比で7・6%も減少しました。10カ月連続のマイナスです。コロナ禍による中小企業などの倒産や、労働者の解雇や雇い止めも急増しています。
 約8年にわる「アベノミクス」は、大規模な金融緩和などで大企業や大資産家の利益を空前の規模に増大させました。しかし国民の所得は低迷し、安定した雇用は増えず、貧困と格差を拡大してきました。さらに2度の消費税増税は国民の暮らしを直撃し、消費を冷え込ませています。
   決め手は消費税の減税
 コロナ危機から国民を守る対策を進めるとともに、いま決定的に重要なのは、「アベノミクス」を名実ともに終わらせ、内需と家計、中小企業に軸足を置いた経済政策に転換することです。
 決め手は、消費税の減税です。消費税の税率を緊急に安倍政権が増税する前の5%へ戻し、消費を拡大してこそ、日本経済が立て直せます。その実現のために、市民と野党が力をあわせ、共闘の力で、自公政権を倒し、新しい政権をつくろうではありませんか。

   自然観察シリーズ 植物 NO.523  アケボノソウ 
 アケボノソウはリンドウ科のセンブリを大きくしたような姿の二年草です。一m位の草丈で夏の終り頃から秋の初めに、二センチ位の星形の花をたくさん咲かせます。その花の模様が独特で、魅力のある私の好きな花の一つです。
 以前は高原や山の流れのそばや湿った所に良く見られたのに、今では貴重な花となりつつあります。原因は美しい物だとか、貴重な物だとか区別のつかない知能の低い、あの心無い鹿というやからに違いありません。仕方無く、鹿柵などで花畑を保護している長野県の入笠山を訪れて、久し振りにこの独特の模様の花に再会出来ました。
  
   100歳以上8万人超 女性が88%
 9月21日の「敬老の日」を迎え、厚生労働省は全国の100歳以上の高齢者が初めて8万人を越えたと発表しました。昨年より9176人多く、50年連続で過去最多を更新。女性が7万975人で88・2%を占めています。
 人口10万人当たりの100歳以上の高齢者は63・8人。都道府県別では島根県が127・6人で、8年連続首位となっています。最少は31年連続埼玉県で40・0人です。神奈川県は47・4人で43位です。