自然観察シリーズ 山
 NO.588 〈キノコ〉  ナラタケ
 ナラタケは秋の野山で良く見られるキノコです。雑木林の伐採跡の倒木枯木上や付近の地面に群生して生え、カサの大きさ五センチから、古いのは十センチ位になり、茎の上部に白毛状のツバがあるのが特徴です。ハイキングの時など見つけたら適量採って利用します。おいしいキノコで、キノコ汁やクリームシチュウなど汁物がいいです。でも食べ過ぎると消化が少し悪いので、注意が必要です。各地で広く食用にしているので、たくさんの地方名があります。私の地域ではセンボンシメジ・アシナガ・ポリポリなどと聞いたことがあります。
 ナラタケは一種では無く、環境によって十種程に分類されます。又、林業や園芸では木を枯らす害菌として知られています。一方で葉緑素を持たないラン類と共生して栄養を与えています。
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NO.589 〈植物〉 ヤクシソウ
 ヤクシソウは秋の野山で普通に見られる、黄色いニガナに似た花を咲かせる二年草です。
 道端や土手など、至る所に生えて50㎝位になり、横に枝を広げて茂ります。土砂が崩落した斜面などにもいち早く生える、パイオニア植物です。秋遅くまで次々と鮮やかな黄花を咲かせます。
 茎を切ると白い乳液を出すので、チチクサと云われています。子供の頃ウサギを飼っていて、エサとしてチチクサもウサギが好む草の一つでした。
 日本全土からアジアなどに広く分布しているようです。
 薬師如来の光背(後光)に葉の形が似ているというのが名前の由来。
【訂正】前回のナラタケは〈植物〉となっていましたが、キノコは植物では無いので〈キノコ〉に訂正します。
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