自然観察シリーズ 山
 NO.582 植物  チドリノキ(千鳥の木)
 チドリノキはカエデ属の仲間で、相模湖付近や高尾山では、沢沿いの谷間に割と普通に見られる木です。葉の形がカエデの形のように分かれてないので、カエデの仲間と解らないと思います。葉の形だけだとカバノキ科のクマシデや、サワシバにそっくりなのです。カバノキ科と違うのは、葉が茎に付くのが、カエデの仲間は全部、対生していて、同じ位置に左右に葉が付いているところです。春に図のような黄緑色の小さな花の花序を垂れ下げています。
 種になってからの姿が、千鳥が飛んでいるように見えるという意味で付いた名前です。
〈分布〉本州太平洋側、四国、九州  日本固有種
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NO.583 植物 タツナミソウ(立浪草)
 5月から6月頃、山地や山麓の草地でタツナミソウの仲間が見られます。
 タツナミソウという名前は、花の咲いている様子が、海の波が泡立って打ち寄せるのを思わせるという意味があります。
花の形を見て、前に突き出ている部分の模様が白く、紫色の部分とのコントラストが強く群れて咲いていると、一方に揃って向いているので、その感じがします。
 タツナミソウの仲間は、この周辺でも数種類見られ、コバノタツナミソウとオカタツマミソウは数も多く、普通に見られますが、ヤマタツナミソウとタツナミソウは、見る機会が少ない種類です。
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