自然観察シリーズ 山
 NO.570 津久井の低山⑪ 高尾山陵
 南高尾山陵とは大垂水峠から城山胡あたりまで続く山の連なりの事で、高尾山を中心に南に位置する為、山登りの世界でそう呼ばれています。
 稜線上が東京と神奈川の都県境になっています。大垂水峠の方から、大洞山、金ピラ山、中沢山、入沢山、泰光寺山、榎窪山、草戸山(町田市最高点)の七峰が名前が付いていて、標高三百メートル級から五百メートル級の低山です。
 高尾山だけでは物足りなくなったハイカーが、もう少し歩きたいと思った時、高尾山口駅から草戸山に取り付き、南高尾山陵を縦走して高尾山に至る、約十六キロメートルのハート形のトレイルコースで、もちろん反対に高尾山から歩くのも良く、達成感のあるコースではないでしょうか。特に山桜の咲く春の頃は、山肌にこんなに生えているのかと思う程の白い山桜が散りばめられていて、対岸から眺めた時の風景は見事です。(ちなみに高尾山を中心に北高尾山を中心に北高尾山陵や東高尾山陵もあります)
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NO.571 植物  ウルシ〈漆〉の仲間  ウルシ科ウルシ属
 最近、ウルシにかぶれてひどい目に会ったという友人がいて、改めてウルシに付いて見てみました。この辺りではウルシ科の樹木には以前、漆の樹液を採る為に植えたものが、現在でも里山に残っているウルシと、元々山に自生して姿の似ているヤマウルシと、蔓性で樹木などに這い登って伸びる三枚葉が特徴のツタウルシと葉の軸にひれがある特徴のヌルデが見られます。
 ヌルデ以外は人にもよりますが、肌に触れたり汁が付いたりすると、かぶれるので注意が必要です。山歩きは長ズボンと長袖で歩きましょう。
 その他ウルシ科には海に近い所にはハゼノキやヤマハゼもあります。それから国道ぞいに割と多く見られるニワウルシ(シンジュ)という樹木は、中国原産のニガキ科の樹木で、ウルシとは関係ないのでかぶれる事はありません。ちなみに、食用の果実のマンゴーや、カシューナッツ・ピスタチオなどもウルシ科なので、ウルシに弱い人には要注意です。
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