自然観察シリーズ 植物 ・昆虫
 NO.536 春の野原
 近年になって冬が短いなと思うことが多くなりました。雪も少なく、いつの間にか梅が咲いて、続いて桜が咲き、庭の花も野山の花も次々に先を争って咲いていきます。
 趣味の自然観察里山ウォーキングをしていて、道端の何気ない野草も色々な花が見られます。一口に雑草と云われる草にも名前があり、花を咲かせ実を結び、子孫を残すという生活があります。
 コロナ時代のせいで、近場の山道をじっくり歩いているせいか、今まで気付かなかった事や発見があって、飽きる事はありません。
 私は虫も好きなので、春に出るミヤマセセリやビロードツリアブなど飛んでいて、今が一番いい季節です。
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NO.537 ハルゼミ(春蝉)  半翅目 セミ科
 今回から昆虫シリーズの始まりです。
 日本に30種類いるセミのうち、ハルゼミと名が付いている種類は3種います。ハルゼミとエゾハルゼミとヒメハルゼミです。
 去年の5月、藤野の里山を歩いていたら、頭上から「ムゼー・ムゼー」というハルゼミの声がしていました。山の尾根すじの松林で啼いているので、マツゼミとも云われます。高い幹の上なので姿は見られませんでした。又、丁度今頃の季節6月から7月、標高が千M以上の山へ行くと、さわがしく啼いているセミがエゾハルゼミです。山登りをする人には初夏の山のおなじみの声で、天気が良いと一日中集団で「ミョーキンミョーキンケケケケ」と啼いているのでうるさい位です。
 セミはオスしか発音器が無いので、啼いているのはオスだけです。千Mから千七百M位の標高の所に生育していて、里のセミより早く山ではセミしぐれが聞かれます。
 もう一つのヒメハルゼミは少ない種類で、生育地では集団でミンミンゼミのような声で啼くそうです。各地で天然記念物なっています。箱根の早雲寺が知られています。
 次回もお楽しみに!
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