しし座流星群


しし座流星群
しし座流星群



「しし座流星群」はほぼ33年を周期として出現数が増減することが知られており、 母彗星であるテンペル・タットル彗星の回帰にほとんど合うように流星出現数のピークが来ることも、 経験的にわかっている。そこから、今回の母彗星回帰にともなう流星出現のピークは1998年か1999年と見られており、 予測通り1999年には、ヨーロッパを中心に1時間当たり3000個を上回る流星の大出現が観測された。
そのテンペル・タットル彗星は1998年2月末に近日点を通過し、その後どんどん太陽から離れ、 もう10天文単位以上のところへ遠ざかっており、「しし座流星群」も、 しだいに出現数が減る時期に入ったと思われていた。
しかし、今年の「しし座流星群」には、イギリスのアッシャー博士たちが、彼らの理論による予測で、 11月19日未明(ピーク時刻3時19分)に、東アジア地域で、1時間当たり、 天頂修正出現数で1万から3万5000個の流星出現の可能性があると述べており、 この予測が当たれば、日本で前回にも増した流星雨が見られるということであった。
3年前のときは、見えたものの5分に1個くらいの頻度であり、前評判と実際にみえた流星の数のギャップが大きく、 2001年11月19日未明、100年に一度のしし座流星群が見れるという話も半信半疑であった。
ほとんど、見るつもりも無かったのだが、たまたま3時過ぎに起きたこともあって、家のベランダから空を見てみたところ、 びっくりした。というのは、見た瞬間に流星が飛んだのである。そして、ほぼ一分間に5-10個のペースでビュンビュン流星が飛んでいた。 ちょうど3時15分くらいの時間であった。私の家は市街地で、特に暗くもない。そんなところでもこれだけ見れたのだから、 山の中にいっている人たちは、さぞかしすごかったと思われる。
これは旅行でもなんでもないが、すごいものをみたという点のみで、書いてみた。 イギリスでの日食と、フィンランドのオーロラに次ぐ、天文3部作の一つとしてあげられる貴重な経験だった。

(ちなみに、この写真は自分で撮ったものではないのであしからず)