奈良
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奈良国立博物館〜東大寺(奈良公園)
ふと思い立って、秋の奈良に日帰りで行ってきた。なぜ奈良かというと、そこに世界遺産があるからである。
新幹線で、京都まで行き(のぞみで2時間20分)、JR奈良線で奈良まで40分あまりなので、
待ち時間もいれると東京からは片道3時間半くらいである。
JR奈良駅からは鹿で有名な奈良公園までは2km程度で歩いていける距離である。
昔修学旅行でも行ったことはあるのだが、何せそのときはバスでピューッと移動したので全くといっていいほど土地勘がない。
今回はまず、奈良公園の中にある奈良国立博物館に行った。
奈良国立博物館は、毎年10月下旬から11月上旬にかけて、正倉院展をやっている。これが実は今回の主目的の一つであった。
本館は明治28年に開館し、仏教美術の収集では全国一だそうで、建物も重厚なつくりである(写真左)。正倉院展は新館のほうでやっていた。
人出はまあまあというところで、700年代の平城京時代の様々な用具や文書、服飾の類が展示してある。
驚くべきは1300年前に書かれたというのに、紙の保存状態が極めてよく、文字もくっきりしていることである。
これは正倉院宝物殿で人から人へと大事に伝えられてきたため、他の発掘されたような文書とは違い保存状態が良いのだそうである。
これはやはり日本が誇るべき貴重な宝だと思われた。
博物館をでて東大寺に向かう。途中お約束のように、鹿に遭遇。
紅葉とともに撮影したのが右の写真である。
鹿をスルーして、南大門をくぐり、さらに歩いていくと東大寺の大仏殿が見えた。
距離はさほど遠くない。
公園内はちょうど紅葉が見ごろであり、庭園もすばらしい。
天気もよく大仏殿については、写真左のような、観光ポスターにもなりそうな良い写真が撮れた。
大仏自身は、昔みた記憶に比べ、実はさほど大きくなく、大仏という名によりイメージだけが膨らんでいた感は否めない。
しかし、紅葉には満足。秋の東大寺はお勧めである。
法隆寺

JR奈良駅から、斑鳩(いかるが)にある法隆寺に向かう。
JR大和路線で法隆寺駅は3駅目であり、11分で到着する。近鉄奈良駅からバスも出ているが、54分かかるそうである。
JR法隆寺駅から法隆寺は2km程度も距離であるが、十分歩けるし、休日には臨時の直通連絡バスもでている。(片道170円)
法隆寺は推古15年(607年)に出来た世界最古の木造建築であり、これだけで世界遺産になっている。
しかし、よく考えてみれば、西洋は木造建築自体作っていないので、日本の建造物が世界最古になるというのもうなずける。
ただ、西洋で10世紀、11世紀の建物でも十分観光資源となっていることを考えると、607年という古さは大変なものである。
法隆寺に着き、まず西院伽藍を見た。中門から中を見ると右手に金堂、左手に五重塔がある。
境内も紅葉がみごろで、建物とのコントラストが絶妙である(写真左)。
しかし、これは日本人ならではの感覚であろう。
その後、大講堂をみて、大宝蔵院に行く。
ここは最近できた建物であるが、国宝である百済観音が収められている。
他にもここには国宝の数々が展示されているのだが、メインはこの百済観音であり、他には有名な玉虫厨子などが収められている。
最後に、大宝蔵院から東院伽藍に向かった。途中は写真左のように、紅葉がすばらしく雰囲気が出ていた。
東院伽藍には夢殿(写真右)という八角円堂があり、ここも国宝及び重要文化財の一つになっている。
飛鳥仏の本尊木造救世観音像は明治まで完全秘仏であり、現在は4月11日から5月18日、10月22日から11月22日に開扉される。
よって、こちらも見ることが出来た。
法隆寺の入場は4時半まで。余裕で間に合って、出たのは5時過ぎ。
帰りに4時間かかるとしても6時過ぎに現地を出れれば十分日帰り可能であった。
ということで、国内でもかなり無理無理日帰り旅行ができることが証明された。
決して他人に勧めはしないが、こういうことも可能なんだという事実として紹介する。