OLYMPUS OM-1


35ミリサイズの一眼レフに関しては後発だったオリンパスが、4社寡占状態だった35ミリ一眼レフ市場への参入にあたり、「宇宙からバクテリアまで」の280余点のアイテムからなるシステム展開と、一眼レフの三悪、大きい、重い、音が大きい、の解消を目指して開発した意欲作。

小型化のため、通常ペンタプリズム横にあるシャッター駆動機構はミラーボックス下に移された。その関係から、シャッター速度ダイヤルはレンズマウント部に置かれ、絞りリングを回すような操作性のダイヤルになっている。 これがまた人間工学に適っているのだ、ということで、ファンからの強い支持を得ている。
上面にある、一見シャッター速度ダイヤル風の大きなダイヤルは、わざと大げさに作られたISO感度ダイヤルであり、実は中に露出計メーター機構が入っている。これもボディ小型化策の一つ。
他にもシステム化・小型化のため、いくつかの独創的な内部機構設計が採用されつつ、操作ボタン・レバー類は小型化を避け使いやすさが追及された。

メーカーの、カメラ一台を仕上げる意欲・良心のようなものが感じられるのが、この時代のこういうカメラの魅力。

OMファンの間の人気投票では、OM-1製造終了後かなりの年数が経てからも、当時の現役機OM-4Tiを抑えてOM-1が一位になるぐらい、根強い人気があった。

使用記

中央定点合わせの針の露出計は応答性も良く、使いやすい。

OM-3,OM-4より大きな巻き上げレバー角。
OM-3,OM-4はシャッター半押し(またはクリアレバー操作)で露出計ON(時間が立てば自動OFF)だが、OM-1ではシャッターボタンと別にある露出計のスイッチをONOFFしなければならない。ただし慣れれば問題無い。


シャッター音(.wav)
DATA
機械シャッター、露出計連動マニュアル露出。
発売 1973年
重量 ボディ:510g+50mmf1.8:165g=675g

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