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議長のキューバ報告 (その4)2004.1.9

友人の通称「カズトラ議長」 の報告第4弾。今回は受け取ってすぐにページにしたので鮮度が高いです。


同志諸君、明けましておめでとうございます。 カズトラ議長です。 11月〜12月の議事録(第四回目)を報告させていただきます。 (長いので暇な時にどうぞ) 前回の議事録に書きました通り、まずはハバナのカーニバルを紹介します。


【ハバナ・カルナバル 2003】

11月8日〜11月16日(後に翌週の22日と23日急遽日程追加)今回のハバナカーニバルは2年ぶりの開催(しかも11月という異例の時期)という事もあり、巷では以前から話題にはなっていた。

僕は11月15日と11月16日の二日観に行きました。その報告です。

(11月15日) 夕方8時頃カーニバルの会場となるマレコン通り(海岸通り)に行ってみると大きな人だかりでここが会場だというのはわかるものの道端には警察とバリケードが道路を封鎖していて何処から入れば良いのか、どこでチケットを売っているのかが全くわからない。

スタート地点はハバナビエハ位からで終点はホテルナショナル(推定4km程)前だな、というのはなんとなく雰囲気でわかったものの何処で見るのが一番良いのかは全く見当がつかずいろいろな人に聞いて廻る。チケットはダフ屋が外国人相手に10ドルや5ドルと言ってくるがどうもウソ臭い。

9時になりカーニバルが始まってしまったため止む無くダフ屋から2ドルで買って中に入る(チケットは3枚綴りのチケットで一枚目は会場入場時に切られ、二枚目はボックス席で切られ、三枚目は自分で持っておく用になる。この日のボックスはHと書いてあり場所はCalle Belascoain近くだった)。

ボックスは簡単な鉄パイプで区切りがあるだけでそこにプラスチック椅子が並べられてあるというもの。キューバ人一家と一緒のボックスになりカーニバルを見るが、内容は、、、思ったほど)ハ漫 白くない。個人的には過去にブラジルの(サンバ)カーニバルを見た事があるためかなり期待して行ったが、規模から言うとブラジルとは比較にならない程全てが小さい。

コンパルサ(太鼓隊)の規模も思っていたよりも小規模(1チーム多くて40人程度)でブラジルのバテリア(太鼓隊)には迫力で負ける(キューバの太鼓は基本的に素手で叩くのが多いため音量が小さいのも一因だが)。衣装もぬいぐるみやハロウィンで使うような衣装が多く、いまいち華やかさを感じない。

山車も小規模で主に耕作用トラクターがダラダラ引っ張るという感じのものだった。また各チーム観客の前を素通りしていくというのが多く(素通り1分程度)、1チームが通った後20分程は次のチームが来るまで待つというのが多かった(キューバ人達は慣れているためか待っている間みんなわいわい話してたり、飲んだりして時間を潰す)。

今回Marquesa de AtaleyというCerro地区のコンパルサ(太鼓隊)チームにISAの日本人パーカッション仲間3人がエントリーしていたためにこのチームを応援するのを最後に途中で退出する(夜11時30分頃)。

 

 

(11月16日) 前日あまりにも面白くなかったために行くのを迷ったが、他の友達等と電話をすると皆口々に「面白かったよ」というので、半信半疑ながらも行ってみる事にする。友達の情報によりチケットはCalle 23 y Lの交差点の映画館(コッペリア前)で10ペソ(約40円)で買えるというのを聞きとりあえず行ってみる事に。

行ってみると確かに売っていて10ペソで買えた(前日同様3枚綴りで今度のボックスはI、Calle Galiano近く)。前日とは違い今度は海側のスタンド席になり向こう側を見てみると何やら審査員席らしきものが見える。 前日同様9時くらいからスタートしたが、今回は各チームともに素通りではなく一度うち等の前で立ち止まる(やはり向こう側は審査員席だった)。

ダンスや楽器隊を中心にしっかりとしたパフォーマンスをしてくれて各チームの特徴がわかった(秘密結社アバクアのダンスは不気味だった)。太鼓隊の音もここぞとばかりに半端無く音を出し続け見ていて気持ちがよかった。

結局前日とはうって変わって演奏20分、待ち時間1分という中でテンポ良く最後まで見れた。(どうやら楽しめるか楽しめないかはボックス席の運、不運による所が大きい=審査員席の近くになるかならないかで大違い)

キューバのカーニバルはブラジルの物とは根本的に大きく違う。ブラジルのカーニバル(リオやサンパウロを中心とする)は優勝をかけてのコンペティションなのに比べて、こちらは小規模、庶民的で、みんなで楽しもう的な雰囲気が強い。それでもダンスや太鼓等はみんなしっかりやっているのでちゃんと見ると面白いと思った(でもやっぱりブラジルの方が面白いなぁ、、、)。

 

 


【治安】

中南米の中でも比較的治安が良いとされているキューバですが、やはり後進国なのは確かであって決して侮れないです。

自分の経験を言えば、先日学校からの帰り道(夜中11時頃)家の近くで強盗(黒人3人組)に襲われました幸い怪我は無く、3ドルとかばん、その中に入っていた本3冊(借り物)と手帳(音楽ネタや友達の記録が無くなったのは痛い)で 済んだので良いのですが、やはり刃物を持って興奮状態にある人達を相手にした時の精神的な恐怖は相当なものです。(結果オーライですが、実はジーンズの後ろポッケに財布(80ドル近くの現金)が入っていたため洒落にならないくらい恐怖だった)

もちろんキューバは楽しい国で、基本的には良い人ばかりですが、全員では無いです(ま、何処の国でもそうですが)。キューバに来られる方、この点十分にお気をつけください。


【地方(Pinar del Rio ピニャル・デル・リオ)】

会社時代の友達が1週間程遊びに来ていたので、彼と1泊2日の地方への旅に出かけました(強盗の被害に合った1週間程後で精神的にもちょっと参っていた時期でもあったので)。

ピニャルの町はハバナからレンタカーで2時間30分程で、有名な葉巻工場がある(ピニャル州はラム酒と葉巻の生産地として有名)、オマール・リナレス(野球選手)の生家(現在もまた住んでいる)がある以外は特にこれと言った見るべき物が無い。



Pinar Del Rio

Omar Linares選手

 

しかしのどかな雰囲気は良く、大好きなポロ・モンタニェの曲が街中あちらこちらで流れていて(ポロはピニャル州出身)これが町の雰囲気に合う。

またLa Rumayorという格安の美味しい国営レストラン(サービスも良かった)があってかなり満足できた。ハバナの喧騒にちょっと嫌気がさしてた自分にとってはちょうど良い療養となった(僕自身こちらに来てから半年近くが経つがハバナ以外に出たのは今回が始めて)。

ピニャルの町からの帰路、San Diego de los Banosというキューバ唯一の温泉(?!)にも立ち寄り、6ヶ月ぶりに湯船につかりました。人によっては「ピニャルは何も無いし、つまんないよ」という人がいますが、個人的には田舎はそれこそ行く価値があるもんだと思いました(一緒に行った友達も楽しんでいたみたいで、早速記念にポロのCDをピニャルで買ってた)。

キューバに来られる方、サルサも良いですが、一度は地方に行ってみる事もお薦めします。(ちなみにレンタカーは日本の免許書+パスポート持参で借りれます)


Polo Montanez
"Guajiro Natural"

 


【本の紹介】

「キューバ変貌」 伊高浩昭著 三省堂 (99年4月出版)

最近、国連に勤めている友達(在ハバナ)に薦められて読んだ本。

個人的には今キューバにいて、興味があるためか普段ならば ダラダラ読んでしまうこの類の本も一気に読んでしまった。政治、経済、文化、歴史を全体的に網羅してて良く纏まった内容。 特に第3章の「革命の軌跡」はこの国が歩んだ歴史(なぜ革命が起きたのか?ミサイル危機とは何ぞや?)を わかりやすく説明していてこの国の背景を掴む上では非常に良い(キューバ人と話をする上でも役に立つ)。

こちらに住んでいる者の立場からすれば部分部分キューバ的社会主義を賞賛しすぎているのではないかと思う所も無きにしもあらずだが、それは著者の視点であり、この国を理解する上で一つの切り口となるはずなので興味有る方はぜひ一読される事をお薦めします。

 


【音楽・ライブ報告】

最近行ったライブの報告をします(詳しく知りたい人は別途メールください)。

・Paulo FG  @Habana Cafe  20ドル

当初Charanga Habaneraの出演が予定されていたクリスマスイブ・ライブだったが、前日に急遽Paulitoに出番が変わってしまった。 ちょっとがっかりしていたものの個人的にはPaulitoにも興味があったため行く前から楽しみではあった(以前ライブをテレビで見た事あったが格好良かったし。ちょっと郷ひろみに似てるけど、、、)。

実際ライブが始まってみると、バンドとの連携が悪いのかノリの良い曲でも縦ノリになって踊りづらい印象を受けた。また真骨頂のボレロ(バラード)ではテレビで見た程声量は出ていなかったが、観に来てた女の子達が合唱をしていたため雰囲気は十分でていた。

ちなみに余談ですが、ここHabana Cafeは以前Los Van Vanのライブを観に行った時もそうであったが前座の時間がえらい長い。予約をした場合には11時過ぎくらいから入場をする事をお薦めします(今回も9時に入場をして実際始まったのは12時過ぎ、正直疲れた)。


"Te Deseo Suerte"

とまぁ、近況報告はこんな感じです。 しかし12月は大変だったなぁ、、、。強盗に襲われたり、(襲われた結果)引っ越し先探したり、引越し先見つかったと思ったら今度はパソコンがウィルスに侵されたり(現在も修復中)。

そんな中でも友達等が来てくれて、励ましてくれて大分精神的に助かりました(メール来れた皆様も、ありがとうございます)。やはり友達というのは素晴らしいものだ、と実感したそんな12月でした。 今年もどうぞよろしく! んんんでは!



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