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エドウィン・コロン来日中&赤木りえコンサート


プエルトリコの至宝、クアトロ奏者No. 1のエドウィン・コロン・サヤスが来日中! 来週火曜日の11月18日、銀座ヤマハホールでの赤木りえさんのコンサートにスペシャル・ゲストとして出演。

今回のコンサートはプエルトリコ録音の最新作『MOON ISLAND/PERLA DEL CARIBE』の発売記念。

この最新作の参加ミュージシャンは ペドロ・グスマン (クアトロ)、エドウィン・コローン・サヤス(クアトロ)、フランキー・スアーレス(p)、 ホセ・ルーゴ(pf key)、ホルヘ・ラボイ(g)、パラクンベ(ボンバ!!)  カチェーテ・マルドナド(perc)、ジュニア・イリサリー(b) 。プロデュースはまたまた ルイス・ペリーコ・オルティスという豪華盤。

 

先日のプエルトリコ公演も大成功のうちに終わり (サントゥルセのプラサ・デル・メルカドのライブでやった"イノビダブレ"と"プレシオサ"は大合唱になったとか)、 いよいよ新作の発表にあわせたコンサートです。


"Moon Island/Perla del Caribe"

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今回の新作はプエルトリコ系の前二作と比べて、力強い。何がそうさせているのか?赤木さんがプエルトリコとそしてプエルトリコのミュージシャンや音楽とたっぷり、どっぷりお付き合いしてきた過程の中で、プエルトリコであるかどうかなど意識しなくなるポイントを軽々と超えたからだと思う。

『プレシオサ』。『ベルデ・ルス』といったプエルトリコにはなくてはならない曲でのその感情と香りの受け渡し、『ソウル・マコサ〜ママ・クイダメ・ア・ベレン』というアフリカとボンバの融合、『フェリシアーノ』の情感、『リオ・サンバ』の疾走、『デパーチャーズ』『ミ・ソ・カ』といったラテン・ジャズのフォーマットをベースにした曲への真正面からの勝負と、個々の曲での多様な楽しみとこれらのチェーンを貫く、一種不思議な芯の詰まった透明感が魅力だ。

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コンサートのメンバーは赤木りえ(fl) 奥山 勝(p) イスラエル・セデーニョ・ジュニア(b)  大儀見 元 (Timbales, Bongo, perc) 山北健一 (Conga, perc)。ここにプエルトリコからのエドウィンが加わるという形。

実はNHKのスタジオ・ライブの収録があり、入場券を入手して(往復はがきで申し込み)行ってきた。エドウィンとは二年ぶり、赤木さんとは今年の初めプエルトリコで会って以来。

コンサートはというと、すんばらしい!

『プレシオサ』、『ベルデ・ルス』の2曲のデュエット(『プレシオサ』はピアノの奥山さんと、『べルデ・ルス』はエドウィンと)は泣けました。センティミエント満載だったというのではなく、各々のやり取りがとてもよかったから。赤木さんはとても分厚い。エドウィンの繰り出されるあの手この手は最高でした。奥山さんの『プレシオサ』も感傷に流れず、ジャズのクリシェも一切排し、さすがです。かっこいい。

そして『リオ・サンバ』、『デパーチャーズ』のスピード感、勝負も満足。大儀見さんのソロがかっこいい。

アンコールをやって、予定時間をオーバーして終了。お客さんも皆満足そうでした。12/7に放送があるそうです。エドウィンとクアトロを初めて見た人が大半だったようですが、終了後けっこう話題になってました。

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"Arturito Aviles"

エドウィンの最新作は、『クアトロ・マスター/Homenaje A los Maestros del Cuatro』シリーズ第2弾の『Arturito Aviles』。クアトロと言っても日本ではヨーモ・トロしか知らないと言うひとは多いでしょう。エドウィンやペドロ・グスマン、若手のキケ・ドメネチあたりまで言えたら、あなたはかなり(異常な?)範疇です。

しかし、過去の名人達、マソ・リベラやラディ・マルチネスと言った人達は殆ど知られていない。プエルトリコですら、今音源は限られている。そんな中で、エドウィンのこのシリーズの作品はとても大切です。何故なら、ノスタルジーや資料的価値なんかではなく、(もちろん伝統的なフォーマットなれど)、マエストロに心からの敬意を感じている、今の感覚の中に生きているエドウィンが演奏し、それが リスナーの今の耳にしっかり届く作りになっているからだ。

 

火曜の盤はどんな音を聴かせてくれるか、楽しみです。



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