|
|||
---|---|---|---|
映画『MUSICA CUBANA』撮影 (03.2.27)
|
|||
キューバの音の香りはとにかくプエルトリコと違う。
そして、ソンからヌエバ・トローバ、ティンバまで同じ香りが貫いているのは何?素晴らしい。そして不思議。 『MUSICA CUBANA』という映画が現在撮影中らしい。ブエナ・ビスタが高年齢系キューバ音楽家中心の話とすれば、このムシカ・ クバーナは若い世代に題材にしたものらしい。物語の出だしは、キューバでタクシー運転手をしている主人公がバンドのマネージャーにあこがれて、 若い音楽家を集めていく。日本でコンサートをやる事になり、バンドは日本へ行く。そのコンサートのふたを開けてみると・・・・ コンサート・シーンの撮影にもぐりこみました。
観客役のエキストラ、というわけ。だけど、コンサート・シーンはヤラセなし。集まった音楽ファンが純粋にコンサートを楽しんだというわけです。
|
"El Nene con las Estrellas de Areito/Me Voy Contigo" |
目当ての第一は"EL NENE" ペドロ・ルーゴ・マルティネス。 この人はホーベネス・クラシコス・ デル・ソンというグループのメインの歌い手。「ニュー・トラディショナル・ソン」なんて取り敢えず仕分けされるこのグループですが、彼は元々 ルンバをやっていたとか言うせいか、声の圧力がとてもかっこいい。 この人のソロ・アルバム「EL NENE CON LAS ESTRELLAS DE AREITO」、好きなのです。 |
El Nene |
Cesar "Pupi" Pedroso |
目当ての2つ目は、ロス・バン・バン関係の3名。ボーカルのマリオ・"マジート"・リベラ と今はやめてしまったけど結成以来のメンバー、セサル・"プピ"・ペドロソ。 そしてドラムのサムエル・フォルメル。 ロス・バン・バンは結構隠れファン。 プエルトリコのアンフィ・テアトロでのバタクンベレとのジョイントコンサートはとてもも良かったので2度も行ってしまった。それ以来。
|
Mario "Mayito" Rivera |
Samuel Formell |
Pio Leiva・若いころ |
そしてNGのベース、フェリシアーノ・アランゴ。NGは特別好きという訳じゃないけど、アランゴのベース・ラインは面白いので好き。 おっと、映画ではこのグループを率いて いることになってるらしい特別ゲストのピオ・レイバも興味津々。このグループの本当の音楽監督は セサル・"プピ"・ペドロッソなのだけれど、若い者には負けないのがキューバに限らずカリブ海のじいさん達。 僕は「アフロ・キューバン・オールスターズ」や「ブエナ・ビスタ」の映画で初めて知った、という聴き手だけど、昔の録音を聴いて見ると、 芯のある声でモントゥーノがすごい。 |
Pio Leiva・6年前 |
|
"Mi Armaonia" Osdalgia |
そして、若い世代で注目の ボビー・カルカセースの息子のロベルト・カルカセス(p)とフリホール ・ネグロの女性ヴォーカル&ラッパー、テルマリー・ディアス。 『LATINA』誌の2月号でブラジルのレニーニがハバナのテアトロ・ナシオナルで行ったコンサートの 記事があったが(by HITOSHIさん)、その中でコンサートに共演したキューバの<キューバン・ニュー・クラシックス/Nuevos Clasicos Cubanos>と呼ばれるムーブメント、新世代の音楽家たちの事が紹介されていた。 そしてその中でも真中にいるとされるのが、このロベルト・カルカセス。ピアノだけではなく、 作曲、音楽監督と精力的な活動、そしてインタルクティボという凄腕のグループも率いているらしい。テルマリーのいるフリホール・ネグロも キューバン・ヒップホップ・シーンの最重要バンドとの事。(ところでグループ名のフリホル・ネグロ、FRIJOL NEGROじゃなくてFREE HOLE NEGROなのね)。だから、ここも非常に興味津々。 |
||
その他(皆知らないんだけど)フランスで 2枚のアルバムを出している女性歌手オスダルヒア、歌い手の ルイス・フランク、元イラケレの若手トランペッター、フリオ・パドロン、 ホベネス・クラシコス・デル・ソンの創立メンバーでエコ・デル・カリーベを結成し活動する若手トレス奏者 コト、ロス・ケ・ソン・ソンのティンバレス奏者、レネ、エルマー・フェレー (g)、カルロス・サルドゥイ(tp)、カルロス・マルティン (tb)、ダビ・スアレス(sax)、ビスカイーノ (congas)というかなり面白そうなメンバー。
|
"A Toda Cuba le Gusta" Afro Cuban All Stars |
||
|
|||
ロベルト・カルカセスとプピ・ペドロソの重なり合うところでもあるのだろう。そして、 きっとかなり重なり合っったところを十分に楽しんでるんじゃないか、と思う。 マジートのティンバ系もよかったが、やはりエル・ネネが泣けました。チャポティーンの 名曲、”ミ・ソン・ミ・ソン・ミ・ソン”の絞りだすように、そしてブワーっと歌うダイナミクス。素晴らしい。 それから、2人の女性陣がよかった。オスダルヒアは美しくてそしてうまい。声をまっすぐ出し切っても エレガントさの香りが残る。うっとり。そしてテルマリーはキュートでエネルギッシュ。 楽器担当の皆は巧者ぞろい。インタールード的にジャズ・ナンバー、例えば"PERDIDO" なんかやったけど、アレンジが面白いのも良かった所だけど、ソロイストとしても皆うまい。そしてそれが「ラテン・ジャズ」ではなくて「キューバ音楽」だった ことがとても素晴らしかった。 ◆◆◆ 数度のアンコールの後コンサートは終了。メンバーが何人か出てきたので、すかさずエル・ネネの ところに話に行きました。彼の2枚目のソロ作品"ME VOY CONTIGO"が好きだと言うと、録音スタジオでのエピソードをボソボソと話してくれたりととても気さく。テレマリーは英語でいっしょうけんめい 話してくれてとてもかわいい。などなどで、キューバを久しぶりに堪能した夜でした。
|
プエルトリコの音楽へ サルサへ 音楽日記へ プエルトリコの基礎情報へ ホームへ All documents, images and photographs included in this site are owned by Mofongo. Unauthorized use is strictly prohibited, unless permitted by local law. Copyright(C) 1998-2011 MOFONGO'S 100% PUERTO RICO |