泉の精ぱーと7


異界の泉でレオーネとマクベインが釣りをしていた。

レオーネの竿に魚がかかった。
「おおっ、こりゃ大物じゃ!」
「がんばるんじゃ!レオーネさん!」

レオーネは必死に体制を立て直そうとするが・・・
「おわぁぁぁ」
ざばん!

魚の引きが余りに強く、
レオーネは泉にひきずりこまれてしまった。

「おおーい、だいじょうぶかのぉー」

ざざざざー

「おお,あなたは・・・」
泉の精は若い男をつれていた。
「あなたが落したのはこのレオーネさんですか?」
「いや,レオーネさんはそんなに若くはない・・・」

「正直な人ですね
ご褒美に若いレオーネさんをあげましょう.」

さらさらの銀髪に、哀愁を込めた切れ長の目。

「おおお、昔お会いしたときと同じ姿じゃ・・・」
感涙にむせぶマクベイン。

レオーネは嬉々としてマクベインと共に家に向かった。
「おーい!いまかえったぞー!」

レオーネを見ても誰かわからず、きょとんとした顔の銀髪の少女。
若い頃のレオーネを見たことがないのだから、無理からぬ話であるのだが・・・

「どなたですか?おじいちゃんならいま釣りに行ってますが・・・」
「わしじゃよ,わし!」
聞き覚えのある声。
「おじいちゃん・・・おじいちゃんなの?」
「そうだよ。マクベインさんが若返らせてくれたんだ」
「いや、わしは何もしとらんぞ」

「おじいちゃん、かっこいい〜!イケてるって感じ〜♪」
レオーネの首に抱き着く銀髪の少女。

「私、大きくなったらおじいちゃんのお嫁さんになる!」
「そうかそうか。うれしいのぉ・・
とりあえずおじいちゃんと呼ぶのは止めてくれんか?」
「レオーネさぁーん」

マクベインは、これでよかったのだろうかと今更ながらに後悔していた。

教訓:恋は遅くくるほど烈しい(オヴィディウス)





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