泉の精ぱーと4


霧に煙るウィオリナ湖畔をアリア、アルトス、パルマンがカヴァロに向かっていた。

どぼん!
霧が深く、足元が見えてなかったアルトスが泉に落ちた。

「アルトス!?」
「アルトス君!?」
2人が泉のふちにかけよる。

ざざざ〜
泉の精が現れた。

「あなたが落としたのは金のアルトスですか?」
「えっ?えっ?」

「どこかで見たようなシチュエーションね・・・」
「アリア・・・ここでいいえといわないと、アルトス君はもどってこないぞ」
「でもその場合戻ってくるのは・・・」
「金のアルトス君だな」
「・・・ということはどう答えても今までのアルトスは帰ってこないのね・・・」
「そういうことだ」
「ああっ、アルトス!!
やっとめぐりあえたのにまた離れ離れなんて・・・」
アリアはさめざめと泣いていた。

「あの〜・・・もしもし?」
泉の精の呼びかけもアリアの耳には入らない。
「なんてはかない運命・・・
まだ姉らしいこともしていないのに・・・」

ひとしきり悲劇のヒロインを演じたところでアリアはきっ!と顔を上げた。

「アルトス・・・今から姉さんが連れ戻しにいくから待ってるのよ!」
「アリア!?」
ざばっ!
言うが早いかアリアは泉に飛び込んだ。
「アリア!」

「アリア・・・君を一人でいかせはしない。
わたしも付き合うぞ!」
どぶん!
パルマンも泉に飛び込んだ。


ひょおおぉぉお〜(S.E.:風の音)

あとには泉の精が残された。
「しくしくしく・・・」


教訓:恋愛は発狂ではないが、両者に共通の点は多い(カーライル)





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