泉の精ぱーと3
フォルトは井戸のそばでマクベインからキタラの指導を受けていた。
「どれ・・・ちょっと一息入れようか」
「朝からずっと弾きっぱなしだったもんね」
マクベインは井戸のつるべに手をのばした。
「じいちゃん、あんまり身を乗り出すと危ないよ」
「大丈夫じゃ」
「うおっとっと・・・」
ざばん!!
マクベインは井戸に落ちた。
「じいちゃん!!」
ずざざざ・・・
井戸の底から精霊が浮上してきた。
精霊は若い男を連れていた。
「あなたが落としたのはこのマクベインですか?」
フォルトは絶句した。
「んん、もっと老けてる・・・」
泉の精はにっこり微笑んだ。
「正直な人ですね
ごほうびに若いマクベインをあげましょう」
「えええええ〜っ!!!」
ざざざざー
精霊は姿を消した。
あとにはフォルトと若いマクベインが残された。
「やっぱり若い身体はええのぉ!
よし!今から旅に出るからな!
父さん、母さんにはよろしく言っといてくれ!」
あっという間にマクベインは村を飛び出した。
「どうせなら性格を変えてほしかったよー!!!」
教訓:われわれの最大の災害は我々自身より来る。(J.J.ルソー)
泉の広場に戻る