38. 435MHz 6エレメント・エレメント位相式クロス八木アンテナの作り方 目次に戻る
(円偏波) 工事中 de JA1CPA 中村 2015/11/16
ラジエーターの長さに間違いが有り訂正した。2015/11/28 タイトル他変更 2015/12/6
・同軸ケーブルの短縮率について 2015/11/30 ・3本を作って比較測定した。2015/12/1
・差のアマチュアレベル測定をしました。 2015/12/14
このアンテナは、マッチングケーブルや円偏波のための位相ケーブル等を使わずに円偏波にして、50Ωの同軸ケーブ
ルを直接 接続できる、435MHz 6エレメントクロスアンテナです。
このアンテナの基本は、JAMSATの「500円アンテナ」(八木アンテナ)ですが、ブーム長やエレメント長を少し変えて、
円偏波にするためにクロスにしています。
ゲイン等はほとんど同じです。工作、組立等をできるだけ詳細に記述しました。
1.シミュレーション(MMANAによる)
1.1.データー
アンテナ形状
クロス部分拡大(赤丸が給電部)
MMANAのテキスト
特 性
パターン(水平面) パターン(上向き水平80°) 差0.7dB程度
SWR 非常に帯域が広い(製作誤差が有ってもあまりSWRに影響しないはず)
1.2.外観寸法図 ↓ ↓ ラジエーターの長さに間違いが有り訂正した。2015/11/28
ラジエーターはφ4銅パイプ(外φ4×内φ3) その他のエレメントはφ4アルミ棒(A5052B材)
2.材 料
2.1.一覧表
省略
3.加 工(詳細な加工方法は10.項に記述)
・ノギスで卦がきを入れて、ポンチを打って、指定の穴をあける。 ブームCを不要とした。2015/12/6
↑下穴φ2.5mm ドライバードリルでM3タップ立て ↑ステップドリルで長穴開け
3.2. ラジエーター部分の加工
図、写真を参考にして加工する。 ラジエーターの長さに間違いが有り訂正した。↓ ↓2015/11/28
ラジエーターと同軸ケーブルのはんだ付けは、組み立てのところで行う。
3.3. エレメントの加工
・エレメントは外観寸法図及びエレメント寸法表に示す寸法に、金ノコで0.5~1mm長く切断してヤスリで
規定寸法にする。
切断面は滑らかにして0.5Cの面取りを行いバリを取りを行う。
・エレメントの中心にニッパーで周囲にキズを付ける。さらにその中心から両側に13mm離れたところに
もニッパーでキズをつけておく。(組み立ての時に左右均等にするための目印)
3.4.ポリカ板A,Bの加工
省略
3.5.その他の加工
・同軸ケーブルは、5D-FBを使いたかったが、芯線が太く(φ1.8)曲げにくいので5D-2V(芯線φ1.5)にした。
・同軸ケーブルの長さは、1/2λe×n倍とする。(eは同軸ケーブルの短縮率)
ここでは、300/435/2×0.67×5≒1.2mとした。(スタック化を考えて長くした)
アナライザーで計ったら、コネクター先端から外皮先端まで1125mm+4+10(芯線)(四国電線)
この寸法で、435.000MHzで1/2λe×5倍となった。
4.組み立て
4.1.ラジエーター
ポリカーボネイトは比較的熱に強く強度も有るので、はんだごてが直接触れなければほぼ溶けることはない。
↑ 芯線をRav銅パイプの中へ 芯線をはんだ付け↑ ↑ 編組をRav,Rah銅パイプの中に
↑ 編組もRav,Rahの中へ 編組をはんだ付け(向こう側) ↑
手前の芯線側のポリカ板を1枚はずす ↑
← 矢印方向からアクリルラッカースプレー(クリヤー)を吹き付け
て同軸ケーブルとはんだ付けしたところの周囲を絶縁する。
(乾いてから3~4回)
吹き付けが絶対にコネクターに行かないようにすること。
4.2. エレメントの組み立て
ブームは上向きにする。
スペーサーにスーパーXを少量付けてブームに差し込んでブームの中心
にする。
スペーサーはドリルが入った側がわずかに大きく、出た側はわずかに小
さいので入った側から入れる。
エレメントの中心付近の目印キズにスーパーXを少量付けてスペーサー
に差し込み中心を出す。
スペーサーとエレメントは少しゆるくて動く。
すべて差し込んだら10時間以上動かさない。
5.測定、調整(3本を比較測定) 2015/12/1
5.1.測定(AA-1000で測定)
左から右へ、アンテナ1号、2号、3号
・1号の寸法は、メジャー、200mmノギス、600mmノギス使用、ブームはアルミパイプ、ラジエーター絶縁はポリ
カーボネイト、ボール盤で穴あけ。
・2号の寸法は、メジャー、200mmノギス、600mmノギス使用、ブームは塩ビパイプ、ラジエーター絶縁は塩ビ
パイプ用フランジ、ボール盤で穴あけ、パイプ中心治具使用。
・3号の寸法は、メジャー、200mmノギス使用、ブームはアルミパイプ、ラジエーター絶縁はポリカーボネイト、
ボール盤で穴あけ。
① 1号データ(無調整)
② 2号データ(無調整)
③ 3号データ(無調整の時)
少しSWRが高くjXも有るので、ラジエーターに最も近いディレクターの両方の先端を4mm
ほどフロント方向に曲げた。 再測定 ↓ ほとんど1号と同じになった。
なお、アンテナ1,2,3,号共にシミュレーションではゲイン、F/B比、軸比等は変わらない。
6.仕上げ
6.1.防水処理
↓ スーパーXをスペーサー及びエレメント ↓ KE45Tをラジエーターのポリカ板を1か所
周辺に塗布 外してチューブから圧入する
KE45T充填によってロスが増えていないか比較測定の予定(実測結果は特に変化無し)
7.特性の比較測定
考察
JAMSAT 8エレ八木を水平偏波で、5m高さから斜め下の8.5m先(約30°)に送信して、上記の各アンテナで受信した。
ダイヤモンド製10エレ八木(カタログ値13.1dBi)を基準にして受信電圧が同一になるようにアッテネータを増減して、
その値を記録した。
・ゲイン測定
JAMSAT 10エレ、6エレ共にほぼシミュレーション通りのゲインとなった。
6エレ、エレメント位相式 AL(円偏波)はブームがアルミパイプ、ラジエーター絶縁がポリカーボネイト、KE45T充填品
は円偏波なので直線偏波を受けるとJANSAT 6エレ比で-3dBとなるはずで有るが、-2dBとなった。
また、6エレ、エレメント位相式 VP(円偏波)はブーム及びラジエーター絶縁が塩ビパイプであるがAL品と全く同等の
-2dBとなった。
これは、軸比が1.2dBで有り真円で無いことに起因しているものと推定している。(ゲインは最大点で測定している)
軸比の最小点で測定すると、ゲインは(-2)+(-1.2)=-3.2dBとなる。(理論値の-3dBに近くなる)
ラジエーター周辺の絶縁に塩ビパイプ(フランジ)やKE45Tを使ったロスは特に大きく無いと思われる。
アマチュアが屋外で測定しているので±1dB以上の誤差は十分にあること思うと十分すぎる。ほんとかな~!。
・差測定
6エレ、エレメント位相式 AL、VP(円偏波)共に1.2dBとなった。(コメントは上記)
左はVP 右はAL
ダイヤモンド製10エレ八木、JAMSAT 6エレ八木は、軸比とは言わないが、水平偏波を水平偏波と垂直偏波で測定し
その差を出した。
JAMSAT 6エレ八木のシミュレーションでは、垂直偏波成分が約-33dBになっているが実測では-21.2dBとなった。
ダイヤモンド製10エレ八木は、シミュレーション値は不明であるが実測では-25.4dBとなった。
ダイヤモンド製10エレ八木、JAMSAT 6エレ八木共に垂直偏波成分が小さくて、これ以上は周囲の反射等が含まれて
測定誤差となっているのではないかと推定している。
・なお、この測定方法は送、受信アンテナがビームアンテナの場合は、比較的周囲(大地を含む)の影響が少なくなる
ようである。(さすがに-20dB以上は周囲の影響やアンテナ位置等で誤差が大きくなると思われる)
ちなみに送信側をダイポールにすると周囲(大地を含む)の影響で、受信アンテナを少し動かしてもレベルが大きく
変動して測定出来なくなるが、上記の場合は比較的安定して測定できた。(アンテナ工学ハンドブックにも反射波の影
響を低減する方法として紹介されている)
・電測サイトおよびアッテネータ
多摩川電子製アッテネータ ↑↑
(中古品~1000MHz)
URA-0110(1dB×10ステップ)を
5個、URA-002(0.2dB×5ステップ)
を1個、クラニシのアナライザー(500MHz)添付品のダミー抵抗器(50Ω)とマルチメーター(300円)の物。
・大地反射によって偏波面は変化するか? 2015/12/3
左図のように、大地にほぼ平行に送受信した。
受信アンテナには、直接波と大地反射波が到達する。
受信アンテナの信号最大点は大地に平行より10~15°下に向
けた時だった。
6エレメント八木アンテナと6エレメント・エレメント位相式アンテナの差は、2.6~3.1dBであった。
また、6エレメント八木アンテナの水平と垂直の差は20dB以上有った。
もし、偏波面が変化していれば、垂直/水平の差が少なくなるはずで有る。
したがって、単純な大地反射だけでは位相の変化は有るが、偏波面の変化は無いと思われる。
8.使ってみる
(工事中)
9.あとがき
この円偏波アンテナは、直線偏波の電波を受信した時は、3dBロスしますが、偏波が変化してもロスは変わりません。
一方、直線偏波アンテナは、偏波が変化する直線偏波の電波を受信した時は、偏波が一致すればロスは生じません
が、偏波が90°違うと大きくロスします。すなわち偏波ロスは0~大きなロスに変化します。(最大15dBとも30dBとも未
確認)
しかし、実際には衛星から来た電波は大地反射が有り直接波と混合するので偏波が違っても大きなロスにはならない
とも考えられます。
事実、NOAAの電波は右旋円偏波と言われていますが、クロスダイポールを右旋円偏波と左旋円偏波に切り替えて
受信しましたが、その差はほとんど感じませんでした。(ダイポールを上向きにすると大地反射が大きい)
偏波が変化する直線偏波を受信する場合は、ゲインの小さなアンテナでは円偏波アンテナが3dBロスするので、むし
ろ直線偏波アンテナで受信して偏波が一致したピークだけを使うのも方法かも(一瞬のピークでQSOする)知れません。
いずれにしても、低ゲインのアンテナ(3~6エレメント程度)は大地反射も直線偏波アンテナ、円偏波アンテナ共に同じ
ように受けるので同時に比較しで使ってみないと何とも言えません。
ビームアンテナにして大地反射の影響を少なくすれば、その差が出てくるかも知れません。
偏波が変化する直線偏波の電波を安定的に受けたい場合は、ある程度のゲインの有る円偏波アンテナが必要でしょ
う。
高度400~600kmの低軌道衛星の場合は、14エレメント(15dBi)以上の円偏波アンテナが有ればかなり安定した受信
ができると思いますが、さらに3dBのマージンを得るために2スタックにすれば十分だと思います。
この時点で考えられることは、
1. アマチュア無線のQSOに限れば、低ゲインの直線偏波アンテナ(3~6エレメント八木)を使って短時間のピークを
狙った一瞬のスリルを味わったQSOをするのもよい。
もちろんアマチュア・テクニックを磨いてデータ受信に挑戦するのも良い。
2. 安定したQSO及び/又はある程度安定したデータの受信を望むなら、15dBi以上の円偏波クロス八木をシングル
又は2スタックにする必要が有るでしょう。
3. ただし、どんなにハイゲインのアンテナを使っても、衛星が姿勢制御していない状態でモノポール又はダイポール
アンテナを使っているからには、アンテナの直線方向にはほとんど電波が出ないので(わずかに衛星本体の反射
があるかも?)、この場合はどのようなアンテナを使っても受信できないことになる。円偏波を使ってもQSBが有る
のはこのためも有るのではないかと推測している。
この偏波の違いについてもう少し検討してみたい。
10.工具類、加工について
・ノギス、メジャー
今回は、150mm、200mmノギスとメジャーだけで寸法取りをした。(上記の3号機)
特にエレメント寸法とエレメント間隔は最大1mm程度の誤差は有る。
ブームのM3タップ、ポリカ板の穴寸法は、STRAIGHTの200mmノギスを使った。(2,020yen)
上中写真∶上からSTRAIGHT200mmノギス、シンワ200mmデジタル、ミツトヨ150mm、 ↑ 1.6mm
STRAIGHTノギスの特徴?は、先端部分外側に少しバリが有り(仕上げが悪い)ノギスでアルミやプラスチックを卦が
くのに便利で有る。上左写真のようにこの状態でノギスを右に引けば卦がき線が引ける。(プロは絶対にしない。昔は
見つかるとゲンコが!)
欠点は、目盛り線と数字の太さと濃さにバラツキが有り、特に0とその線が薄いので1を0と間違える。hi
最近は、デジタル表示ノギスが多いが、0.1mmを合わせるのに時間がかかる。まだ0.1mmの差が見えるのでもっぱら
STRAIGHTの200mmノギスを使っている。(150mmは使いすぎて目盛りが汚れている)ノギスは他に、400mm,600mm,
1000mmが有るが、いずれも中古品を購入した。
比較的程度の良い600mm中古品と200mmが有れば145MHz/435MHzのアンテナでは十分である。
右上の写真は、ノギスの目盛りを拡大したもので、下の補助目盛り0が上の主目盛りの1.5mm付近を示しているので
この付近の寸法で有ることが分かる。そのうえで主目盛りと補助目盛りが一致しているところを探すと補助目盛りの6
が主目盛と一致している(主目盛はどこでもよい)。従っで1.6mmが正しい寸法となる。
ボール盤は最近10,000yen前後で多く売られている。芯ぶれもなく使い勝手は良いが、大きなボール盤で安いのは芯
ぶれするものが有る。(10年ぐらい前に6,500yenで買った物は、今は鉄くず)
・ボール盤を使わずにドライバードリルだけで穴あけする場合は、ブームのエレメント用穴は両側から卦がきを入れて、
片側ずつ両方から開けると曲がりは少ないのではないかと思う。
・加工について
・ケガキ線はできるだけ太く深く書く。
・ポンチはできるだけ深く大きする。
・すべての穴は、φ2.5ドリルで下穴を開ける。(M3タップを立てるところ以外は、下穴になる)
・φ2.5ドリルの穴あけは、穴あけ物を前後左右に動く程度に軽く抑えておくとドリル先端が触れてドリルがポンチの中
心になる。そのあとは強く抑えて、穴あけする。(ドリル先端が触れるまではゆっくりとおろす)
・エレメントの通るところをφ6mmドリルで開ける。バリ取りをする。
この穴は、すべてボール盤で上下を通して開ける。(ボール盤を使うときは軍手等はしない。触ると巻き込まれる)
・ボール盤が無い場合は、ドライバードリルを使うがブームに直角に開けるのは非常に難しく曲がってしまった場合は、
エレメントを組み立ててからエレメントを曲げて修正する。
・M3タップは、ドライバードリルでタップにオイルを塗って一か所ずつ4面8個を立てる。一つ開けるごとに削りくずを取
ってオイルを塗る。(オイルはグリス状のものが良いが555でも良い)
・タップは右回転でドライバードリルを軽く押しながら回転させる。
・タップが通ったら左回転にして、軽く引きながら回転させてタップを抜く。
・タップを立てるのが初めての場合は、事前に練習しておく。
・角に8×12楕円穴を開ける場合は、角をやすりで平らにしてポンチを打ってドライバードリルを使ってφ2.5/φ4/φ6
と順次大きくして、最後 はステップドリルを斜めにして大きくする。5D-2Vが余裕をもって通ればよい。
・やすり加工や穴あけ加工したところは、すべてバリ取りをする。特にパイプの内側の不安定なバリは取り除くこと。
・ポリカーボネイトのポリカ板A,B,は、「はざいや」では穴あけ無しだと1枚が150円程度。
(HPに自動見積もり有)穴加工をしてもらうと1枚が600円以上になる模様。穴あけは自分で加工した。
・廣杉計器のスペーサーは、「ヒロスギネット」で8個単位で通販している。また秋葉原の「せんごく」「マルツパーツ」で
も売っている。
・同軸ケーブルの短縮率について 2015/11/29 工事中
これをやりだすと終わらないので、適当にやります。(eは同軸ケーブルの短縮率)
当局の場合は、AA-1000を使って同軸ケーブル先端を開放してR最大、jX共振点を1/2λe長×n倍としています。
← 435.00MHzを1/2λe長×n倍としている。(両端がN-Pコネクター)
しかし、この先端のコネクター部分を最短(先端ピンと周囲のコネクターケース、約3mm)を
銅板でショートして、インピーダンスを図ると、ゼロポイントが431.00MHzとる。
また、同軸ケーブルのケーブル先端(コネクターなし)開放で430.00MHzが、先端ショート(芯
線に編組を巻き付けた)の場合は、424.00MHzとなった。
それでは、先端開放かショートか、どちらにするか?。次の理由で先端開放を使っている。
①このアナライザーでは分かりやすい。
②同軸ケーブルを先端開放にするのは、切るだけなのでやりやすい。
たたし、次の欠点がある。
アンテナに直接はんだ付けする場合は、被覆を取るので周波数が高くなり、その分を低くしておく必要がある。
次の方法でやっている。(5D-2Vのe=0.67)
まず、短縮率を入れた長さを計算しておくと良い。(5D-2Vの場合、左表)
①300/435/2*0.67*2=0.462mと計算。
②5D-2Vを462mmに切る。(四国電線)
③片側先端にN-Pコネクターを付ける。
④AA-1000で同軸ケーブル先端開放で1/2λe長×2倍を測定した。コネク
ター先端からの長さ470mm。
⑤R最大、jX共振点が416.0MHzとなった。
⑥同軸ケーブル先端を外皮を15mm取り、編組をまくって、絶縁物を5mm残
して、芯線10mmとした。
⑦R最大、jX共振点が430.0MHzとなった。
⑧同軸ケーブル先端を外皮を3mm取り、編組をまくって、絶縁物を3mm切っ
て、芯線も3mm切った。
⑨R最大、jX共振点が431.50MHzとなった。次は4mm切った。R最大、jX共振点が434.686MHzとなった。
⑩この時のR4074Ω、435.061MHzはR3209Ω、436.498MHzは703Ωとなった。これで完了。
手持ちの四国電線の5D-2V
メーカーやロットが違うと違った長さになる可能性が
有る。(N-Pを含めた短縮率は0.64913となった)
・フジクラ、3D-2Vを上図と同じ寸法にした時の周波数は、435.00MHzだった。(短縮率0.6496)
434.686MHzは、少し低めになっているが、同軸ケーブル先端の芯線10mm部分がラジエーター内に入って少し
短くなるのを見込んだ長さ(周波数)にしている。(ここまでやる必要はないが、たまたまこうなったのでhi)
435MHz帯では、短縮率を出すのにアナライザーが無いとできないかも知れない。
クラニシBR-510はインピーダンス測定が有るので推定はできる。MFJ-269はUHFのインピーダンス測定ができ
ない。(VHF以下のみ)
なお、AA-1000、BR-510、MFJ-269でそれぞれアンテナのSWRを測ると、変化の傾向は同じで有るが、BR-510
はSWR1.5以下の変化が少ない(SWRが良くなったように出る)、AA-1000、MFJ-269は同じような変化(値)をす
る。
・はんだについて
はんだ付けに使うはんだは、最近は「鉛フリー」が多
く出回っている。
「鉛フリー」は、鉛を含まないので良いが、融点が少
し高く我々アマチュアには、少し使いにくい。
また、アマチュア無線で時々はんだ付けする状況では、従
来の鉛入りはんだを使ったから直ちに害になるとは考えにくく、当局は比較的融点
の低い「鉛入り」を使っている。
11.参考資料
同軸ケーブル減衰量、短縮率表
12.訂正 ★ラジエーターの長さに間違いが有り訂正した。2015/11/28
13. ラジエーター寸法について 下記の説明は別のアンテナで説明した内容。
シミュレーターでは、
RavはZ軸上で Z 0とZ175になるので、長さは175-0=175となる。
RahはY軸上で Y 3とY157になるので。長さは157-3=154となる。
従ってラジエーターは、175+154=329を175と154の間に切れ目
を入れて90°に曲げていた。
これを実際に取り付けると、左側の拡大図のようにラジエーター
の半径(r=2)だけ外側(この図で上と左)に行き、ラジエーター
Rav,Rahが各2mm長くなってしまっていた。
これをここでは、Rav=175-2=173、Rah=157-3-2=152、にして作っ
た。
従って、(173+0.5)+(152+0.5)=326にして、173.5に切れ目を入れて
90°に曲げればよい。なお、0.5+0.5=1mmは金ノコ歯の厚み。
2015/12/4
14. シュベルトップを付ける 工事中
円偏波の軸比がシミュレーションより悪くなっている原因の一つに、平行アンテナに不平衡の同軸ケーブルを直接
繋いでいることが考えられる。(測定誤差も大きいが!)
そこで、3D-2Vにシュベルトップを付けてみる。(5D-2Vにシュベルトップを付けると太くてブームに入らない)
5D-2Vの編組を120mmに切り3D-2Vにかぶせて1/4λで同軸ケ
ーブルの編組にはんだ付けした。右端はオープン。
上図の448mmで、共振周波数は435.00MHzであった。
次は、この同軸ケーブルを使ってラジエーター + リフレクター部分を作って確認する予定。
↑ 上記のアンテナ3号の同軸ケーブルのみを交換した。 ↑
・電測(室内) 2015/12/5
送受信間---------------------------- 約 5m
アンテナ1号------------------------- 差 0.5~2.2dB(手回し)
アンテナ3号(シュベルトップ)---- 差 0.5~2.0dB (手回し)
6エレメント八木---------------------HV比 23dB(手回し)
支点が一つで手回しでは、変動が有り正確な差は解らなかった。
15. 差のアマチュアレベル測定をしました。 2015/12/14
アンテナ3号の差を精密(アマチュアレベル)に測定しました。
右上から8エレメント八木で送信して、約6m離れて写真のように
簡易ローテータでアンテナを回してレベルを比較しました。
少しずつ回してレベル最低点を記録し、次に回してレベル最高点
でアッテネータを入れてレベル最低点の値にし、
アッテネータ値を記録しました。
360°回して、1か所は軸比1.2dB、もう一か所は差1.6dBでした。
従って、差1.2~1.6dBと云うことになりました。MMANAシミュレ
ーションでは、差0.5dBぐらいでしが実測の誤差を考えれば良す
ぎるデータだと思います。
16. 専用ローテータで回転させ軸比を測定ました。 2016/2/15
測定サイト
外周は0dB、中心は-20dB
150°∶0dB、240°∶-1.6dB 少しいびつになっています。
6エレ・エレメント位相式クロス八木の軸比をローテータで回転
しながら測定をしました。
8エレ八木で水平偏波送信し、測定アンテナをローテータで
軸を15°ピッチで回転させて1SS16で整流した受信DC電圧
を記録しました。
1SS16の直線性を確認して最大電圧と最小電圧比を20logし
て軸比としました。(左上図)
軸比∶1.6dB となりました。
最大電圧をアッテネータで最小電圧にしたら1.4dBでした。
つづく そろそろ終わり
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おわり