22.クッシュクラフト社バーチカル・アンテナ R 6000 を上げました2014/10/26 2014/10/31 de JA1CPA
       14/18/21/24/28/50MHz用(グランドラジアル不用)              目次に戻る

久しぶりにメーカー製アンテナを上げました。
構造がやや複雑なので組立に時間が掛かりました。


1.仕様概要(JACOMサイトより)
グランド・ラジアル不用のバーチカル・アンテナ
R6000 ¥67,890(JACOM、在庫が有った)
14/18/21/24/28/50MHzに対応
●グランドが不用なマルチバンド対応のバーチカルアンテナ
●クッシュクラフト社のベストセラーであるR7000,R7,R5の特徴
を取り入れたアンテナ
●固定局での運用や移動運用でも重宝する
●特に21/28/50MHz帯はトラップ・コイルなしで高効率を発揮
周波数:14/
18/21/24/28/50MHz
 各バンド帯域幅(SWR=2:1):
  14MHz(300KHz)、  18MHz(100KHz)、  21MHz(450KHz)、  
  24MHz(100KHz)、  28MHz(1.7MHz)、  50MHz(3MHz)
 利得:3dB i、 インピーダンス:50Ω、 耐入力:1.5kWPEP、 
 SWR:1.2:1、 垂直発射角:16°
 水平発射角:360°、 耐風速:41.2m/秒、  耐風圧:0.14㎡、  
 コネクタ形状:M-J型、 適合マスト径:38~44mm、 
 全長:約5.8m、 重さ:約5.6kg、
 日本語マニュアル有り

アンテナの左側約3mにタワーが有ります。
  ラジアル部分(1.2m長)が地上高2.5m


2.組立

   ネジ等の小物部品    ラジアルリング      アンテナ基部の組立
・アンテナ基部の組立
部品には品番や色分け表示が無いので、あらかじめ寸法を測って品番を書いておく必要が有ります。これをしな
いと組立途中で間違えたり確認に時間を費やします。
組立は図面よりも、文章で書いて有るので読みながら順に組立しますが、アンテナ基部は迷うことは有りませんで
した。
①組立図と少し(ネジ位置等)が違う部分有りましたが、このようにしか組立出来ない模様。
②基部の黒箱ラベルは逆さになる。
③黒箱の下左側をパイプに取り付ける所は、ネジがパイプから出ていてナット締めですが、ネジが空回りして十分
に締め付け出来なかった。
④ラジアルリング(アルミ板の円盤×2枚)を取り付けるL金具は穴位置がズレていて穴をヤスリ加工した。(折り曲
げが不揃い)
⑤また取り付けも図面通りでは無くて、とにかく円盤が平行になるように取り付けた。
⑥図面では、ここでラジアルリングにラジアルを付けるようになっていますが、ラジアルが長くて(1.2mが7方向)後
工程の邪魔になるので最後に取り付けることにした。この段階ではラジアルリングのネジ類はゆるめにしている。
⑦室内で出来るのは、ここまで。(右上写真)
・全体の組立
部品には品番や色分けが無いので、あらかじめ寸法を測って品番を書いておく必要が有ります。これをしないと組
立途中で間違えたり確認に時間を費やします。
組立はアンテナを設置する近くで高さ50cmぐらいの台を3個置いてその上に置いて行いました。
組立は図面よりも、文章で書いて有るので読みながら順に組立てます。
少し迷ったり考えたりしましたが、何とか過不足の部品も無く組立は終わりました。ただしネジ類が少し余りました。
ラジアルはまだ付けません。
組立が終わったら、寝かせたままでラジアルを3本ほど仮付けしてSWRを測ります。
14,18,21,24,28,50MHzで0.5~1MHzぐらいの誤差は有りますがSWR1.5~2.5ぐらいでディップしました。
これで組立上の大きな間違えは無いようです。(と思ったのですが!)
ここまでで約3時間ぐらいです。立てるのは明日やります。
3.建設
アンテナ基部はφ50のパイプ状なので、そこの中に約30cmぐらいパイプを差し込むことになり、その分だけ高く上げ
る必要が有ります。
φ40×2mのパイプに差し込んで立てますが、結構重いので近くのタワーにロープを掛けて引きながら一人で何とか
できました。
ステーは基部とアンテナ中間の2ヵ所を均等に3方向に付けました。当然ですがアンテナ中間はナイロンローブです。
だいたいステーが出来た時点で、ラジアルをラジアルリングに取り付けます。
ここでSWRを測ります。
ややズレている所も有りますが50MHz以外は何とかSWR1.5以下でした。本来はエレメント長を調整すべきでしょう
が、また立て直すのは!やめました。調整は全くしていません。
最後に6本のステーを確りと固定して、給電用の同軸ケーブルを接続します。
朝9時頃から始めて昼をはさんで午後3時ごろには終了しました。
同軸ケーブルはシャックまで約25mぐらいです。
シャック内でSWRを測りました。



14~24MHz帯は何とかSWR1.5以下です。
28MHz及び50MHz帯は寸法を間違えた可能性が有ります。共振点がズレています。
実は、全体図にA~Fに寸法が入っていて、その符号(A~F)の横に20M、10M等の文字が有って説明が無かったの
でその意味が分からなかったのですが、上げた後で波長を表しているらしいと分かりました。D=10M、F=6Mの寸法が
怪しい事になります。14,18,21MHzが使えれば良いでしょう。
もう一度倒して測り直すのは大変です。しばらくこのまま使います。
4.受信
早速シャックに入って各バンドをワッチしました。
折しも秋のWWコンテスト中で、18,24,50MHzを除いてどのバンドも賑やかに聞こえています。
無線機内蔵のアンテナチューナーでマッチングを取りましたが、どのバンドもマッチングできました。
ただし、50MHzはチョット苦しそうでした。
5.QSO
14、21MHzでQSOしました。T88,RU6,LU等、混信が少なく他に呼ぶ局が無ければ一発で取ってもらえますが、他に
呼ぶ局が居ると取ってもらえません。バーチカルですからこんなもんでしょう!。一応電波は出ていますhi。
後は打ち上げ角度が低いことを願って、ぼちぼちと使って見ます。
1本のアンテナで、これだけの周波数に使えるのは便利と云えば便利です。しかし一人で垂直に立てるには重いア
ンテナです。
27日(WWコンテスト)14MHzでは0000(JST)を過ぎるとEUのビックガンが59++です。さすがにJAから呼ぶ局が少なく
て、1コールでQSOがザックザクです。このアンテナは14MHzでは短縮GPとなりますが、打ち上げ角が低いためか、
混信が無く相手のアンテナが良ければ十分に届いているようです。
AO-7の受信が出来ました。(29.450MHz) MEL13.7と低かったのですがCW/SSB共にダウンが確認できました。
2014/10/29 
AO-7はEL60~70でもQSOできます。EL30~40が一番強い感じです。2014/10/31
雨が降ると14~24MHzのSWRが少し悪く1.5ぐらいになります。28~50MHzはほとんど変化しません。
2014/11/3  
6.調整 2014/10/29
アンテナを調整しました。
50MHz用エレメントを38mm長く、28MHz用エレメントを58mm長くしました。それぞれ最大の長さでこれ以上はできま
せん。



14~28MHzは、ほぼSWR1.5以下ですが、50MHzについては共振点がズレているようです。
取扱説明書には、50MHzは調整の必要がないと記されていますが、よく分かりません。
それぞれ寸法の間違いは有りません。
取扱説明書では「水平方向20mは金属が無いこと」となっていますが、約3mの所にタワーがあるので、この影響が
多少有るかも知れません。
7.アンテナの横縦の方法 2014/10/29

ステーを張ったまま、アンテナ基部を片側にずらし脚立等
で必要な高さにして、エレメント調整する。
建てる時は、アンテナ基部を押してそのまま押し立てれば
良い比較的簡単に一人で出来ます。










8.アンテナの打上角 2014/10/31
一般的なグランドプレーンアンテナの打ち上げ角をシミュレーションしました。地上高2.5m
14MHz:23.7°、18MHz:22.5°、21MHz:21.8°、24MHz:20.8°、28MHz:20.0°、50MHz:16.5°


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 おわり