08.435MHz ヘンテナの考察                目次に戻る      2014/2/4
                                                         de JA1CPA/中村
シンプルでゲインが有り製作も容易なアンテナとして "ヘンテナ" が有ります。
このアンテナは、アマチュア無線家が考案したものですが、「アンテナ工学ハンドブック」にも掲載されています。
JARL埼玉県支部の技術講習会で取り上げられていたので、MMANAでシミュレーションしてみました。

 ・考察
・SAI は、JARL埼玉県支部で公表された寸法です。(ただし、L(mm)は詳細不明)
 ややインピーダンスが高めでSWR1.52です。実際の測定もこのくらいだったと思います。
・HB50(1.0)は、アンテナ工学ハンドブックに出ていた寸法です。
 共振周波数が、430.60MHzと低くなっています。(ただし、線径は不明)
・HB435(1.0)~HB435(6.0)は、アンテナ工学ハンドブックに出ていた、W(幅)×H(縦)を一定にして、線径を
 変えて、L(mm)をそれに合わせて共振させたものです。
いずれも、ゲインは自由空間で5dB以上と、すばらしいものです。
エレメント径が太いほど、ゲインが高くなり、帯域幅も広くなります。
・製作の要領は、
 長手方向(H)は1/2λ一定にして、幅(W)を0.147λにすると50Ωになるようです。(上記ハンドブックによる)
 後は、L 位置を調整して共振周波数に合わせます。

幅(W)は、一般的に1/6λ(0.167λ)と云われていますが、それより少し狭いところが50Ωになるようです。
・原理的には、W方向のエレメント3本がダイポール3本として働くようです。(上記ハンドブックによる)


・上写真は、地上高6mの時のパターンです。(水平偏波)  
 水平面パターンは8字特性ですが、垂直面では打上角が低いことが分かります。
・その様な意味では、経験的に50MHz帯で最も威力を発揮しているアンテナだと思います。
・アンテナを縦長にした時は、水平偏波です。
・435MHz帯は、垂直偏波で使用することが多いので、横長にして使うことになります。
 ・・垂直偏波

                                水平面 まゆ型             垂直面
 ・・平面(上向き)

                                     水平面              垂直面

 おまけ
 ディレクター付きヘンテナ(垂直偏波)         3エレ八木と同等





 おまけ2  フォークヘンテナ        ゲイン:0.96dBi





                                      目次に戻る
 おわり