29.45MHzのクロス短縮ダイポールの試作  目次に戻る    2012/2/23
                             de JA1CPA/中村

 下の方に↓「受信レポート」(3eleとクロスダイポールの音声受信比較レポート) があります。

JE1CVL/久下さんから、「AO-7受信用クロスダイポール(29.45MHz)を!」の話もあり、皆さんも苦労して
いるようなので、昨年、試作した内容を改めて写真主体で掲載します。
これは、2011/7/31、2011/8/3のWave日記に掲載したものです。
もう少し暖かくなったら恒久的なアンテナを作りたいと思っています。このアンテナは台風で飛びました。

下に写真で紹介します。

29MHz帯クロス短縮ダイポール設置状況(約4mH) 短縮ダイポールの状態、これを2本クロスする
 

  クロス部分                 ダイポール寸法図
 
               
給電部(ダイポール)         コイル部分            先端部分

コイルはアクリルパイプを使いましたが、機械的強度が弱くて、木の枝に触れただけで割れました。
ポリカーボ等は、強いかも知れませんが、確認していません。

        全体図(給電同軸ケーブル詳細)
















          給電部詳細図















@3D-2V 1615mmの芯線をB2エレメントに、編組をB1エレメントへ繋ぐ。
A3D-2V 1615mmのもう一端の芯線をA1エレメントに、編組をA2エレメントへ繋ぐ。
B3C-2V(75Ω) 2060mmを2本パラにして、芯線をB3エレメントに、編組をB1エレメントに繋ぐ。
C3C-2V 2060mmのもう一端を、50Ω同軸ケーブル(5D-FB等)に繋ぐ。(半田付けで可)
D50Ω同軸ケーブル(必要な長さ)をHF無線機に繋ぐ。
Eこの接続の場合は、画面手前から向こう側に対して、左旋円偏波となる。
F3C-2Vの芯線をA1エレメントに、編組をA2に接続すれば、右旋円偏波となる。

・このアンテナの垂直面パターンのシミュレーション(フルサイズ・ダイポール)
地上高 4mH              4.5mH              5mH

垂直面パターンとしては、地上高は4mがベストだと思います。(シミュレーションソフトはMMPC)
給電点インピーダンスが、92.3Ωとなるので3C-2VによるQマッチは不要になる可能性が有りますが、
このインピーダンスはフルサイズ・ダイポールなので、実際には短縮しているので実測して調整する
必要が有ります。(地上高が低くなるとインピーダンスは高くなる。5mHで70Ω)
当局の場合は、図面の寸法で、4mH最低SWRが28.9MHzで1.3でした。
受信専用でもSWRに比例して、受信感度が影響します。
地上高が低い分、周囲の環境が大きく影響しインピーダンスの変化以外に障害物で電波の障害になる
場合が有りますが、V/UHFほどシビアでは有りません。

受信レポート
各局とQSOしていますが、EL20以上では、10mH3エレメント八木よりも強く受信出来ています。ただ
し偏波面(右、左旋円偏波)が一致しないと3エレメントより悪くなります。(3エレメントは平均的な感
じ)また、周辺ノイズの多いところでは、3エレメント八木より悪いと思います。
このクロス短縮ダイポールと3エレメントを切り替えて聞いた録音です。(MP3)
ao7a.mp3 へのリンク (AO-7,Aモード、ダウンリンク)チョットと音調が低かったですが、差は感じません。 
2012/2/25

昔(1975年ごろ)AO-7が上がった頃に、2エレメントHB9CV、12mH、FT-101+プリアンプ2段で、AO-7
Aモード(29MHz)受信は、S7〜9(ノイズ)、R2〜3、だったと記憶しています。決してR5にはなりません
でした。
今は、このアンテナの場合で、プリアンプ無しで、Sメーターが2〜6振って、R5です。(FTdx9000、ただ
しQSBで落ち込む場合は有ります)
FT-487でも内蔵プリアンプをONすれば、この状態に近くなると思いますが、少し内部ノイズは大きくなる
かも知れません。


                                     目次に戻る
おわり