d19. 45. 437MHz 3エレメント・ダンボール・アルミホイル・八木アンテナ  2016/10/25    de JA1CPA 中村
        ハンディ機ホイップアンテナ測定                                       目次に戻る
                                10. さらに改良しました。2016/10/31  
                         20016/11/12下に追加↓、、、、、、2016/12/14 下に追加↓
                                              

注意)
ここで検討しているアンテナは受信専用です。
     間違っても送信しないでぐださい。もし間違って送信するとアンテナが燃えたり感電したり無線機を破損したりす
     ることがあります。

                
(詳細は12月15日発売予定、HAM world (ハムワールド)に掲載しました)  

2016年10月のJAMSAT東京ミーティングが終わって帰り際にJO1LDY黒木さんから「ダンボールとキッチン用アルミホイル
を使って子供が作れる衛星ビーコン受信用アンテナが作れないか」 とリクエストを頂きました。
面白そうなのは、すぐにやってしまうのが私の欠点!

予備検討
 キッチン用アルミホイルをテスターで導通を測ったら、0Ωと以外に導体抵抗が低いことが分かった。表面が酸化して
いない。これならイケる!かな?

MMANAシミュレーション(3ele八木、ラジエーターはフォールデットダイポール)


製作
 400×300mmダンボール(amazonの箱の中敷き)、キッチン用アルミホイル、幅10mm厚み3回折り曲げ、フォールデッ
 トは中心寸法。同軸ケーブル1.5D-2V、SWR最低点は416MHz付近となった。チャンとアンテナ風になってる!!!。



調整・試用感
 フォールデットダイポールの両端を10mm内側にした。SWR最低点434MHz付近となった。
これにTH-D74を接続して、FO-29のビーコンを受信した。TH-D74付属アンテナ及びダイポールよりは良いがSメーターを
振るほど強くなかった。利得は5~6dBi 程度か?  6エレメント八木(jamsat500円アンテナ、10dBi )よりは弱い感じ。


考察・検討課題
1. 案外とアンテナになっているのでびっくり!
 (SWRがディップした!)
2. アルミホイルが柔らかすぎて子供が作れるか
 少し心配。
3. もう少し利得が欲しい。
4. アンテナ利得を測定する。
5. エレメント間のダンボール部分を取り除いて特
 性が変わるか。
6. ラジエーターをダイポールにしてどうか。
(MMANAで何とか50Ω近くにして)
7. jamsat500円タイプで6エレメントにしてjamsat
 modoki 100円アンテナが出来るかも?
                                                         (コネクターは別!)



ラジエーターの片側を
5mmほど切ったら右の
SWRになった。
調整は簡単。




8. 次は、 (ラジエーターはダイポールタイプ)

4ele ロングブーム 10.15dBi  SWR1.28

3ele 8.24dBi  SWR1.42

  上記のアンテナは全てにエレメントを10mm幅にした。
ダイヤモンドの433MHz10エレメント八木(13.1dBi)と比較測定した結果、
約7dBi となった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9. 改良しています。ラジエーターをダイポールタイプにしてエレメント幅をいろいろ変えてシミュレーションしました。 
 台紙にアルミテープ
                                                 2016/10/28
 
 ↓3エレ八木?    ↓帯域幅が広い      FO-29↓LOS方向 2階の窓から、お寺の向こうは男体山(約40km先)

 ・FO-29 2016/10/28 10:14 MEL63.9, EL5~MEL~EL3まで力強く受信できました。偏波面を合わせる必要が有ります。
  FO-29はゆっくりとスピンしているようで、利得の低いアンテナでは偏波の変化が良く分かります。受信機はTH-D74
  それにしても違法局の混信は迷惑です。
 ・Horyu-4 2016/10/28 11:12 MEL31.2, EL3~EML~EL3ので力強く受信できました。特に途中のパケット信号はS7まで
  振ってきました。室内でも受信できました。これなら小学生でも聞こえるでしょう。ただしここでも違法局の混信です。
 このアンテナのように利得が比較的低くサイドが広いアンテナは、違法局の混信を非常に強く受けます。
 法治国家として対策をして頂きたいと思って活動していますが、アマチュア無線に関しては無法地帯と云うよりは、
 違法局をアマチュア無線バンド内に閉じ込めたみたいです。


10. さらに改良しました。  受信専用       台紙にアルミテープ    2016/10/31    de JA1CPA 中村
  ラジエーターはダイポールタイプ 
  板のボール紙にアルミテープを貼ったもの。

  
 風が吹くとあおられて方向が定まらない。

11.
さらに さらに改良しています。(ラジエーターはダイポールタイプ)  受信専用 
 ボール紙にアルミホイルを巻き付ける方法にしました。何回巻けば良いのか。3回巻き付けて作りました。
  
 
 受信用としては十分な性能です。ゲイン測定の結果は、上記 10.さらに改良しました。 と同等のゲインでした。
 FO-29,Horyu-4のビーコンを受信しましたが、十分な性能が有ります。EL3ぐらいから~MEL~EL3ぐらいまで十分に
 聞こえてきます。これなら小学生でも作れそうです。詳細は別途! 風に強く?なりました。
 ・その後、作りやすさを検討して何種類か作りました。
 どれもゲイン等の性能は7.1~7.3dBi±1 ぐらいです。
 FO-29, Horyu-4等のビーコンを聞いていますが、十分に実用になります。受信環境にもよりますが、自宅の庭では
 EL3~5ぐらいから聞こえてきます。(FO-29,Horyu-4、TH-D74/SSB)
  5種類作りました。右から左へNo.1~No.5
一番右のうちわスタイルが少しゲインが落ち
ます。
その他は、ほぼ同じ。(測定誤差程度の差)
いずれもビーコン受信には十分です。
ゲインは、 7.0~8.0dBi ±0.5dBぐらいです。

材料は、ボール紙、アルミホイル、接着テー
プ、1.5D-2V、ホッチキス、ハサミ、カッター。
                                              スケール、(コネクター)
12. 次はロングブームの4エレメントで、6エレメントjamsat500円アンテナと同等のゲイン(10dBi)を作ります。
2016/11/04
  MMANAシミュレーションでは出来るようですが、はたして性能は?
 
  
  全てセロテープで組み立てました。3eleより2dBぐらいゲインが有るはずですがどうでしょう?。明日 測定します。
 材料、工具は、ボール紙、アルミホイル、セロテープ、1.5D-2V(1m)、ホッチキス、ハサミ、カッター、スケール。(コネクター)
 FO-29(2016/11/4 22:04 MEL15.7)を聞きました。確かに3eleよりは強いように聞こえます。明日の電測が楽しみ!
  
各種アンテナの電測比較   2016/11/5           送信には使えません!!!

2016/11/4 2016/11/5 AM 2016/11/5 PM
No. dBm ±3 dBi ±3 dBm ±3 dBi ±3 dBm ±3 dBi ±3
3ele 1 -42.2 7.1 -42.7 7.1 -40.2 7.1
3ele 2 -41.3 8.0 -41.9 7.9 -40.2 7.1
3ele 3 -41.8 7.5 ---- ---- ---- ----
3ele 4 -41.6 7.6 ---- ---- ---- ----
3ele 5 -41.8 7.5 ---- ---- ---- ----
4ele 6 ---- ---- -40.4 9.4 -38.8 8.5

 








給電ケーブルを同軸ケーブルから平行2線コードにしてみましたが。  2016/11/10

同軸ケーブルが高いので
0.3sq平行2芯コードを使ってみました。
結果は同軸ケーブルを使ったものより
10dBでした。
ちなみにTH-D74付属ホイップも測りましたが、これも同軸ケーブル
を使ったものと比較すると約-10dBとなりました。
従って、3エレメントの0.3sq平行2芯コードを使ったものはTH-D74付
属ホイップと同等ということになります。
やはり同軸ケーブルの威力は価格には代えられません。


接続ロスを測りました。 2016/11/12
  
                              ねじり接続                ワニ口接続 
 考察:ねじり接続も1か所だったらOKなようです。ただしSWRは 0.15~0.2 程度悪くなる。

各種アンテナの電測をしました。  2016/11/13
  エレメントがぺなぺなしてしなるので、机の角に当てて山折りしました。これでびしっとなった。


   ↑ 写真は3ele最終版の予定(
2016/11/21
   ↑ エレメントを山折りしたら、しなりが無くなった。
←上から、C710付属アンテナ 144/430/1200MHz、
中がTH-D74付属アンテナ  144/430MHz
下がDJ-G7付属アンテナ 144/430/1200MHz
なお、ほとんど全てのハンディ機の430MHzのアンテナ単体のSWR
最低点は500MHz付近になっている。

考察1: 2日間にわたり1日あたり2~3回測定して平均値を第一電波の430S10R(10エレ)13.1dBiと比較した値。
    当初は水平偏波で測定したが繰り返し測定の誤差が3eleで±2dBで有った。
    それを垂直偏波にしたら±1dBとなった。これは送信アンテナに6ele八木を使っていたので水平偏波のサイド
    ローブが大きく送信アンテナの下柵が影響していたと思われる。
    なお、アンテナパターンがブロードなアンテナほど周囲の影響を受けやすく、ビームアンテナほど周囲の影響
    は少ないことが分かった。
    従って、このようなサイトで
ダイポールを測定する場合は測定誤差が大きくなると思われる。
    ①測定値はDPが±2dB、3eleが±1dB、10eleは±0.5dB程度の誤差範囲に納まっていた。
    ② 3eleについては、
どのタイプも概ね 7dBi となった。
    ③シュベルトップについてはDP及び3eleについて実施したが、ゲイン差は認められなかった。
     なお、シュベルトップの短縮率については1/4λの共振点を測定して決めたが、短縮率は0.3ぐらいだった?
    ④ハンディ機の付属アンテナについては、一番短いC710付属が最もゲインが有る模様であるが、ダイポール
     (2.15dBi)よりゲインは少なかった。だだしグランド側を手で持って測定したのでハンディ機に付けた場合と
     違っている可能性が有るが、本当に手で持った時が最良になっているか疑問が有る。

    
2016/11/18  3ele No.12 銅 アルミ(ラジエーター
φ3銅棒、その他のエレメントφ3アルミ棒)のゲイン
は6.9dBi で他の3eleと同等で有った。
従ってアルミホイルのアンテナのゲインが低くない
ことが分かった。 

ボール紙+アルミホイルのアンテナと比較したアンテナ

← 3ele No.12 銅 アルミ。
通常の3エレメント八木、ラジエーターはφ3銅棒、その他はφ3アル
ミ棒 


GP 1/4λ AF Rag
1.5D-2Vの芯線を170mmにして、アルミホイルエレメントをL型にしてBNCコネクター
に付けてラジエーターにしたら、SWR1.35となった。
このアンテナのゲインは、-1.0dBi となった。
メーカー製RSH771(1/2λGP)より0.5dBi低い。


PRISM LOS前のEL4~3 まで聞こえていました。


← 
2016/11/27
3エレメント・エレメント位相式クロスアンテナの試作品です。
周波数オフセットのために共振周波数はかなり低くなっています。
また、この状態では円偏波とは程遠いい性能です。(ひょうたん状)

←アンテナを回転させた時のパターン
送信は6エレメント八木アンテナ、垂直偏波
赤線は同相給電で垂直エレメントと水平エレメントが合成された特性で
ピークが45°ではなくて30°ぐらいになっている。
青線はエレメント位相式のつもりのアンテナで同相給電アンテナのように
ピークが45°になっている。
ピークゲインは同相給電より約1.3dB高くにっていたり3エレメント八木より
は0.6dB低くなっているが測定誤差程度と思われる。
従ってピークゲインは、3エレメント八木、同相給電3エレメントクロス八木、
エレメント位相式3エレメントクロス八木共に同等になっている思われる。

天気の良い時に3エレメント八木、同相給電3エレメントクロス八木、及びエレメント位相式3エレメントクロス八木を調整して
再測定の予定。
これはボール紙では0.1mmの精度は出せないのでこれ以上の円偏波は無理のようです。

電測環境
 
    ↑
送信アンテナ(発信源はAA-1400)   受信アンテナ        受信アンテナ回転機構(2分/回~0.5分/回)
 
        ↑
受信画面                ↑ 受信画面(カメラフード)          受信画面(カメラフード)

ボール紙+キッチン用アルミホイルで作る衛星ビーコン受信用 437MHz 3エレメント八木アンテナの詳細は別途雑誌で
  12月中に公開される予定です。


アクリルラッカースプレー(クリヤー)を
吹き付けて簡易防雨対策
ブームの内側も!給電部のテープは
ピッタリと隙間なく、給電部エレメントの
裏側のホッチキス穴からスプレー液が
入らないようにする。
コネクターも注意。これで小雨ぐらいは
大丈夫か?(乾燥中)


ビーコンの受信 2016/11/30
 最近はキューブサットが多くなって電源節約のためか解りませんがビーコンを切れ目なく出している衛星が少なく、
 さらに145MHzのビーコンが増えています。
 FO-29,CO-57,CO-58,CO-66,PRISM等をTH-D74で聞いてアンテナの性能を確認しています。
 CO-57,CO-58,CO-66,PRISMは非常に強く受信で出来ています。ただし時々休止時間が有ってドップラーをダイヤル
 で追うのに少し慣れが必要です。
 その点では、FO-29は休止が無いので安定して受信できますが他の衛星より少し弱くなっています。
 3エレメントの場合は指向性が広いので方向はあまり気にせず楽です。
 偏波面については、かなり影響してR5~R2の変化が有ります。
 当局の2階のロケーションは抜群で、窓からEL2~3°まで聞こえます。
 室内でも窓の近くでは受信できますがパソコンの近くにアンテナを持ってくるとノイズが激増し埋もれます。
 ハンディ機(TH-D74)で受信すると同軸ケーブルのロスが少ないのでプリアンプは必要としません。
 TH-D74のBバンドの機能、性能の受信を安く出してくれると、このアンテナで小学生が衛星ビーコンを聞くことができます。
 SO-50(FMのQSO)も
EL20でS1~天頂S6まで振ってきました。

☆ 4エレメントも作りました。  
2016/12/4
  利得は約9.5dBiです。(3エレメントは約7.5dBi)  
 
 SO-50のFMも受信できます。








☆ TH-D74とアンテナとダイヤル操作  
2016/12/5
  
  ブームの下端から10cmぐらいの所に切り込みを入れてハンディ機のクリップを差し込む。
  左手でハンディ機の付いたブームを持ち、右手でダイヤル操作をする。

☆ 比較的簡単なビーコン受信方法(初心者向け)   2015/12/8
  ①ダイヤルを規定の周波数に合わせて、おおよそMEL(最大仰角)の方向に向けて待ち受け受信するとほぼ
   最大仰角になった時にビーコンが聞こえて来るでしょう。
  ②聞こえ始めてからしばらくするとドップラーシフトによって音がビービーからプープーと低くなってきます。
   そうしたらダイヤルを左に廻して(周波数の低い方)聞きやすい音にしてください。
  ③その後も周波数が低い方に移動して行きますのでダイヤルを左に廻して、常に聞きやすい音にしてください。
  ④アンテナはビーコンが大きく聞こえる方向と、ブームの軸を0~90°の間を回転させて大きく聞こえるところに
   動かしてください。これも時間と共に変動します。

  
☆ 5エレメントを作りました。   
受信専用です。       2016/12/8


エレメント間は891mmとかなりロングブームになりボール紙ブームを2本繋いで、さらに□19mm木材を繋いでいます。



                
 測定値には誤差が有ります。 ↑


← 3ele No.7


← 5ele No.16



← 6ele jamsat型(エレメントφ3真ちゅう棒)



← 10ele基準(430S10R)


TH-D74で受信(5ele)
・2016/12/7 22:29 PRISM MEL6.9 がEL2から聞こえてEL5でSメーターが 1 振っていました。
・2016/12/8 11:12 FO-29 ほぼAOSから聞こえてきました。EL30ぐらいになるとSメーター 1 がチラチラ点灯します。
 ほとんどLOSまで聞こえました。(平地にて)
・2016/12/8 12:17 Horyu-4 MEL3.5でしたが2階の窓からAOS~LOSまで明瞭に受信できました。(断続ビーコン)
TH-F7で受信(5ele)
・2016/12/9 10:17 EL5ぐらいから聞こえ始めました。ただしノイズ(内外部ノイズ)メリット3~5ぐらいです。LOS前20°
 くらいでノイズに埋もれて聞こえません。TH-D74に変えたらメリット5でLOSまで聞こえていました。
 S/N比と云うよりN/S比はD74比でF7は10dB以上悪い感じです。hi

 145.9MHz 3エレメント八木を作りました。でかっ! 437MHzと比べるとお化けです。  2016/12/12
 

MMANAでシミュレーションして作ったまま
です。
大きすぎるのと周波数が低いので電測
は出来ません。AO-85のFMビーコンが
聞こえるかで判断します。

ブーム長は1.6mです。

このアンテナにクロスして、437MHz 5エレメント八木を付ければQSOも可能でしょう! ただし何ワットまで入れられるか?!

世界一軽い?、145MHz 3エレメント八木と
435MHz 5エレメント八木のクロスアンテナです。
ブームが絶縁体なのでテープで付けるだけです。
分離も簡単です。
2016/12/13
・聞こえました。AO-85のMELを過ぎてEL20ぐらいの
時に145.980MHzでキャリアを感じたので145.9750MHz
にしたら、YLのアナウンスがM4(少しノイズ入り)で
はっきりと聞こえました。(庭で受信)
   2016/12/14 ↓↓


 
エレメントを山折りしたら長くても しなりません。  水平は145.9MHz 3エレメント、垂直は437MHz 5エレメント

2016/12/14 09:04 AO-85 MEL49.9 EL20~30以上でFBに聞こえます。JE1CVL,JA1FMU,他がQSOしてました。
 
外はまだ小雨なのでベランダの屋根の下で受信しました。

                   おわり つづく                     目次に戻る