学校教育で、3.0ではなく、あえて2.0オフライン版を使う理由


2019/03/22記述24修正

1.小学校がiPadなら3.0またはjr(幼児向け)しか方法がありません。

2.PCのwindows7でブラウザがIEなら2.0しか方法がありません。



3.PCが2.以外なら3.0が使用できます。
(1)インターネット接続が安定していないなら。2.0または3.0のオフライン版がお勧めです。
○たくさんの生徒(日本では40名、海外では数名から20名までが多い)が使用する学校のコンピュータ室のような状況では、インターネット接続がスムーズに使えないことが大きな負荷となります。より安定した方法があれば、それを選択することの方がよいと考えます。

○利用するのに、登録が不要です。

(2)先生も子供も未熟なら2.0オフライン版をお勧めします。
○3.0は2019年1月2日に正式版として発表されましたが、2019/03/22現在はまだ修正箇所が予定されているようで、ベータ版(評価版のこと)の域にあるとも考えられます。
・何らかのトラブルが潜んでいるかは、利用者が少ない今はわからない状況です。
・不安定なところがあったりして、これからも更新され続けます。
・2.0は基本的に更新はありません。

〇3.0はブロック数が多くなっています。
・選択数が多いことは、初心者には負担になります。
・2.0にあって、3.0にないものは、ほぼありません。
・ペン関係や音の効果のブロックなどは、3.0では拡張ブロックとなっています。

〇2.0で基本的なことを学習してから、3.0に移行することは非常にスムーズです。
・無償で行えます。
・自転車からオートバイに移行すると、楽なことに似ています。
・3.0は音楽、ぺん、ビデオモーション、音声合成、翻訳、なんでもキーボード、micro:bit、LEGOなどの利用が便利にできています。
4.まとめ
○機能が充実しているということは便利ですが、プログラミング教育の本質ではありません。

○プログラミング教育の難しさは、いかにスムーズに最初の導入を行うかです。
・些細なトラブルが積み重なるとマイナスイメージが植え付けられ、その後への影響が大きくなるのはよく報告されることです。
・教師も生徒もまず安定しているもので利用し、さらに機能の多いものへ移行することがよいと考えます。

○使用しやすい2.0オフライン版をPCにインストールしておき、導入時に使用する。もっと機能の欲しい時は、3.0に移行しましょう。



以下は『教師のためのプログラミング講座〜Scratch2.0を使う〜』に記述している内容です)
授業でオフライン版を推奨する理由
●スクラッチは基本としてインターネット上でおこなうものです。このことにより様々な利点があります。
 ・他の作品を参考にできる。
 ・分からないことを検索して調べる。

●日本の学校の授業では、多人数の生徒がインターネットに同時に接続することから、様々なトラブルが生じる恐れがあります。
 ・インターネットに接続できない。
 ・別のサイトへ接続したりして、授業に集中できない。

●アカウント登録が不要です。
※オンライン版で使用する場合、ユーザー名とパスワードを入力して本人確認をするサインインの手続きが必要です。

●トラブル回避のため、教師による多くの対応(余分な労力)が必要なことを考えると、オフライン版の使用は価値があると思われます。
※オフライン版で制作した作品は、サインインしてインターネット上のスクラッチのサイトで公開することもできます。