目次に戻る       

 方解石や霰石の成分は炭酸カルシウムです。炭酸カルシウムは、カルシウムイオン(Ca2+)と炭酸イオン(CO32−)が1:1の割合で結合したものです。方解石と霰石では、この2種類のイオンの並び方が違います。写真の結晶模型は方解石です。

 カルシウムイオン(Ca2+)と炭酸イオン(CO32−)は、食塩のナトリウムイオンと塩素イオンのように、前後・左右・上下に互い違いに並んでいます。しかし、炭酸イオンは炭素原子の周りに3個の酸素原子を結合した3角形をしていて、並ぶ向きも同じではないので複雑です。結晶模型は、炭酸イオンが下の図のように並んだ面をもとに組み立ててあります。

    

      

参考論文;発泡スチロール球を用いた結晶の実体積模型(1億倍)の作り方.(大石篤・榊原郁子)
      『年報いわみざわ』第10号、pp.48〜57(1989)