ウリナリ社交ダンス部presents
南原・杉本彩の飲んで踊って 英国・アイルランド爆笑紀行 3

3日目、いよいよブラックプールへ

ナレ「芸能人社交ダンス部ワールドツアー3日目。アイルランドからの移動は、飛行機より安くて快適な豪華フェリー。セント・ジョーンズ海峡の景色を堪能しつつ、イギリス・トリンヘット港に上陸」
正装の3人。河村アナは蝶ネクタイ。
ナレ「そこから北へ車で100キロ。いよいよ世界最高峰のダンス大会が行われるブラックプールに乗り込んだ、南原・杉本」

河村「ついにやってまいりました。世界のダンスの聖地、ブラックプールでございます!」
南原「またこっから見る景色がなんか、その、映画そのもの」
河村「遠浅の砂浜、その先に大観覧車」
南原「あの観覧車の早いこと、早いこと」
杉本「なんで、あれあんなに早いの?」
南原「さすがブラックプール」
河村「そうです」(そうなの?)
南原「ターンが早いですよ」
河村「そうなんです。どうですか、彩さん。初めてのブラックプール」
杉本「結構、のんびりとした空気が漂ってますね」
南原「ちょっと避暑地みたいな感じですよね」
河村「それはありますね」
ナレ「そう、ここブラックプールは、イギリス西海岸の一大リゾート地。カラフルな建物が立ち並び、路面電車が走る一角にあるウィンターガーデンプレイス。ここを舞台に、毎年、世界中のダンサーたちが集い、しのぎを削るのがブラックプールダンスフェスティバル。その大会に、来年挑戦するか否かを決めるのが、今回の最大の目的だ」
河村「じゃあ、あの早速ですね、ダンスの香りを感じるために、この中にですね、実はボールルームがあります」
(テロップ「ボールルーム=ダンスホール」)
杉本「この中に」
河村「一年中、ティータイムダンス」
杉本「一年中?」
河村「ちょっと中に行ってみますか?」
杉本「早速?」
南原「行っちゃう?」
河村「ブラックプールの…」
南原「決まるよ?」(遮るように)
南原「決まるよ?」
河村「決まる? いやいや、第一印象で決まっちゃうんですか?」
ナレ「南原の言葉には理由があった。過去ウリナリで挑戦した海外の大会、
1996年10月のロサンゼルス大会、1996年12月の香港大会、2003年1月のオーストラリア大会のVTR。
ナレ「その全ての試合で、結果が伴わず、海外の大会挑戦をためらっていたのだ」
南原「ここの第一印象は、良い」(笑顔)
南原「楽しそう〜」(両手をあげて、ぐるっとあたりを見渡す)
杉本「あぁ」
河村「なるほど。今のところは結構高い点数で」
南原「70点」
河村「お」
南原「わくわくしてますよ」
河村「良いですねー」
いきなり決めポーズっぽい動きをする南原さん。
河村「おぉ〜」
杉本「??が」

ナレ「街の明るい雰囲気に今のところご機嫌な南原。まずはブラックプールタワーのティータームダンスを見学」
ダンスホールへ入る。
いきなり、中世ヨーロッパのような豪華な部屋。
南原「すげぇ。何、これ。表と全然違うよ」
(外見は普通の、イギリスによくありそうな建物だった)
南原「雰囲気が…」

CM

ナレ「ダンスの聖地ブラックプール。そこで2人が見たものは?」
南原「すげぇ。何、これ。表と全然違うよ。雰囲気が」
ナレ「煌びやかなホールの中、オルガンの生演奏にあわせ、ダンスを楽しむ紳士、淑女たち。ここ、タワーボールルームは、1894年に作られて以来、平日の昼間は一般に開放され、誰でもダンスを踊りながら、お茶を楽しむことができる。そして、このホールに見覚えのある方も多いはず。それは、1996年に公開され大ヒット、芸能人社交ダンス部の結成のきっかけにもなった映画「Shall We ダンス?」。そのタイトルバックに使われたのが、このボールルーム。お茶を飲みながら、ホール内の雰囲気に浸る南原と杉本」
二段に飾られたサンドイッチらしきものと紅茶がテーブルに並べられている。
河村「いかがですか、ブラックプールのこの、ボールルームを見てみた雰囲気は」
南原「いや、想像以上でしたね」(ちょっと放心状態)
河村「どういうところが」
南原「うん、いや、やっぱり中? 中入ってみたら、その、ダンスの空間。これ、約100年ぐらい雰囲気変わってないんでしょうね」
河村「ねぇ」
杉本「なんか来てる人こう、みんな肩に力が入ってなくて、カジュアル感がちょっと良いですね。ほっとする感じです」
河村「ちょっとブラックプールっていうと、もう」
杉本「ねぇ」
河村「臨戦態勢で来てるのかな」
杉本「緊張感がちょっとすごいあるのかなと思ったら」
河村「今の段階で、南原さんの心のボルテージはどれくらいになってますか?」
南原「65かな」
河村「待ってください。え?」
杉本「なんで?」
河村「マイナス?」
杉本「なんで下がったの?」
南原「なんか来ちゃいけないなっていうのがね」
河村「ちょっと」
南原「あらっていうのが」

ナレ「格式の重さに、心が揺らぐ南原。この後、日本の大会でお世話になっている日本ダンス議会、中川会長の紹介で、ある人と会うことになっていた。2年連続、ブラックプールダンスフェスティバルラテンプロ部門2年連続優勝、ブライアン・ワトソン&カルメン。ワールドクラスの大会優勝経験5回。そのうち3回がブラックプールでの優勝という、世界ナンバー1ダンサー。その強さの秘けつは何か、南原・杉本が迫る」

南原「このホールダンスっていうのは、他のダンスと違って何が一番難しいと感じるか」
男性「(吹替)会場のコンディションや審判の癖とか、そういうのを含めた大会の雰囲気にいかになれるかが、重要かつ一番難しいことだと思ってるよ」
南原「でもね、そのジャッジがありながら楽しむって、すごく二つって難しいと思うんですけど」
女性「(吹替)大会に出ることが好きだから、苦にはならないわ」
杉本「お互いに求めているものは何なのかしら?」
笑う南原さん。
河村「あー、なるほど」
男性「(吹替)そうだな、自己犠牲の精神に忠誠心?」
南原「こっち(男性)がこっち(女性)に?」
男性「コワイネエサン」
笑う彩さん。納得する南原さん。。
南原「I see. I see.」
女性「(吹替)ちょっとあなたが聞きたいのは、ダンスパートナーとしてでしょ」
男性「イツモヨ」
南原さん、男性に握手を求める。がっちりと握手する2人。
河村「日独合体だよ」
南原「やっぱりチャンピオンでも大変なんだ〜」
杉本「(河村さんに?)女性は?」
女性「(吹替)そうね、一番気をつけていることは相手に求めすぎないことね」
南原「良いこと言う。(彩さんに)教えて、teach! teach!」

南原「我々、今回初めてブラックプールに来たんですけども、何を目標にして良いのか」
女性「(吹替)ブラックプールダンスフェスティバルというは、ものすごい伝統と歴史を持っているの。だから、その重みを感じながら踊れることがとっても楽しいし、魅力だと思うわ」
南原「すごいねー。判りました。それを感じたいと思います。最後に一つだけ、ダンスに一番大切なことはなんだと?」
男性「(吹替)練習、練習、練習…」
のけぞって笑う南原さん。
河村「練習、練習、また練習」
南原「さすがチャンピオンだ。ねぇ」
男性「(吹替)来年またブラックプールで会おうぜ」
南原「OK」
南原さんに小指を差し出すチャンピオン。ドイツにも指きりがあるのか? この人が日本通なのか?
河村「指きりげんまん!」
杉本「もう裏切れないよ」
やけになって笑う南原さん。
南原「(自分の小指を見て)重いなー」
ナレ「南原は、チャンピオンとの約束を果たすことが出来るのか?」

ナレ「そしていよいよ、会場であるウィンターガーデンにやってきた2人」
南原「ここが、世界チャンピオンが踊ったりするところですか?」
河村「まさにその通りですよ」
南原「じゃあ、もう社交ダンスの最高峰のところ」
河村「そうです。聖地の中のまた聖地」
杉本「はぁあ」
河村「ということですね」
ナレ「社交ダンスの聖地、ブラックプールダンスフェスティバルの開かれるウィンターガーデン。1863年に建てられ、1920年に始まったダンスフェスティバルは世界最高の大会と言われる。毎年大会期間中は、世界中のダンス関係者がここに終結する」
南原「なんか、ぱっと見た感じが」
彩さん、誰か知り合いの人と会ったらしく、英語(?)で挨拶。
ナレ「突然、出会った紳士と抱擁する杉本」
杉本「昔の、チャンピオンで、日本でもダンスファッションをたくさん作ってる方」
河村「そうですか」
南原「どんな活動してるのかわかんない」
河村「判んないですね」
南原「雑誌開けたら、袋とじだしね」
ナレ「8年間の活動で、ダンス関係者に顔が広くなっていた杉本。さらに」
また誰か知り合いの日本人男性に挨拶する彩さん。
ナレ「「今度は、日本人のダンス関係者とご挨拶」
南原「あんたんち? ここ。あんたのパーティー?」
ナレ「そして、いよいよ会場となるエンプレスボールルームに入ろうとしたそのとき」
河村「明らかに」
ナレ「見覚えのある女性が」
杉本「またもや」
谷口「ナンチャーン。こんにちは」
ナレ「芸能人社交ダンス部のコーチ、谷口麻央先生」
麻央先生、初登場の時のVTR。竹刀持ってる(^^;
ナレ「社交ダンス部のコーチとなった谷口先生。厳しい指導で、部員たちに恐れられていた。その先生が何故ブラックプールに?」

谷口「私も今回、ブラックプールに出場してるんです」
南原「え?」
河村「出場〜」
南原「マジで?」
ナレ「なんと谷口先生、今年プロとして始めて大会に参加。3次予選まで駒を進めていた」
南原「どうですか、初めての…」
谷口「すごい、大興奮しましたよ〜。やっぱり夢にみてたから。その舞台に立つだけで興奮しちゃって、足が震え上がっちゃいました。だけど、踊り始めたら、楽しくて楽しくて。ノリノリになっちゃいますよ」
河村「ノリノリになっちゃう」
谷口「早く見せたいです」
杉本「見たい、早く」
ナレ「ここからは、谷口先生の案内で会場を見学する。ついに社交ダンスの聖地の全貌が明らかになる」
谷口「いよいよ入ります」
南原「うっわー」
ナレ「ここが世界中のダンサーたちの憧れ、エンプレスボールルーム」
南原「あららら、すごい、すごい。いやいや、華やかだね、これ」
ナレ「格式あるフロアで華やかに舞うダンサーたち。社交ダンスの本場イギリス。その中でも全英と冠のつく大会はこのブラックプールダンスフェスティバルのみ」
席に座って、大会を見学。
南原「なんか、なんだろう。変な現実感がないんだけど」
河村「ねー、なんかあの、なんていうか」
南原「浮世離れしてる」
河村「DVD見てるみたいな感じがしますよね」
南原「そうそうそう」
ナレ「伝統と格式に彩られた会場に魅了される南原と杉本」

会場を出て階段を下りる3人。
ナレ「続いて、選手たちが集うフロア周りを見学」
谷口「ここはもう、選手の息遣いが直接感じられる席です。他の国の人と喋ったりっていう語らいの場です。この道が」
南原「本当の社交場なんだ」
河村「社交場ですね」
熱心に踊りの確認をしている顔の濃い男性を見つけて。
南原「ゴルゴがいる。ゴルゴが」
ナレ「そしてここがダンスフロアへの入場口」
南原「すごい」
谷口「ここから入場していきます」
南原「ダンサーの川。どんどん川のように」
河村「これが栄光の入場口ですか」
谷口「そうです」
ナレ「入場口近くの控え室は、世界中から集結したトップダンサーで溢れかえっていた。ここで夢のフロアーへの順番を待つ」
河村「国別対抗選手権的な部分もありますね」
南原「本当にね」
谷口「ねー」
南原「それぞれの国の一生(一勝?)もかかってるんでしょうねぇ」
河村「さっきね、ジャンパーを着てウォームアップしてた人、背中にフランスって書いてあったんです」
杉本「書いてある?」
河村「そう。フランスって書いてある」
杉本「国を背負って」
ナレ「国の名誉を背負った選手たちの熱い思いや息遣いが直に感じられる場所だった」

ナレ「さらに先に進むと」
谷口「日本人の選手の方たちがいらっしゃいます」
選手の若い人たち、南原さん、彩さんをみて驚いた顔。
谷口「ラテンチャンピオンの、アマチュアチャンピオンの瀬古きょうだいです」
南原「きょうだい(姉弟)で」
ナレ「現在、アジアアマチュアラテンチャンピオン、瀬古薫希(まさき)、知愛(ちあき)のきょうだいペアも大会に出場していた」
南原「何回目ぐらいなんですか?」
薫希「ブラックプールですか? 2回目です」
南原「2回目。どうですか? ブラックプールは?」
薫希「雰囲気が全然違いますね。世界の競技会にもやっぱり、何回か出場してるんですけど」
南原「はい」
薫希「ブラックプールだけは全然違います」
南原「何、何が違うんですか?」
薫希「雰囲気ですね、やっぱり。独特の雰囲気。飲み込まれそうになったいます」
南原「気持ち良いですか、踊ってて」
薫希「そうですね、やっぱり。踊ってるときは気持ち良いですね」
河村「初めてブラックプールで踊ったときって、どんな感じでした?」
薫希「初めて…もう何がなんだか判らない状態でしたね。地に足がついてない」
南原「あー」
河村「なるほどねー」
ナレ「この会場を包む独特の雰囲気はトップダンサーをも緊張させる」
お互いにお辞儀し続ける若者たちと南原さん。

ナレ「瀬古きょうだいに別れを告げ、自分の席へと向かった南原と杉本。そこに」
杉本「あぁ!」
河村「あぁ」
ナレ「昨年お世話になったポーライ先生が。オーストリアダンス協会の理事長を勤める彼はヨーロッパ社交界デビューのきっかけを作ってくれた恩人。しかも、デビューに必要なマナーも教えてくれた」
去年の特番のVTRが流れる。「最悪です! 全くダメですね」って言われてる(^^;
ポーライ「(吹替)私が教えたマナーをちゃんと守ってるかい?」
南原「勿論ですよ。やってますよ。お魚の切り方とか。階段登るときは(彩さんの後ろに回って)レディーの後ろから」
ポーライ「(吹替)その通り」

ナレ「午後6時。いよいよ、来年南原たちが出場する予定のアマチュアラテンチャンピオンシップがスタート」
河村「こうやって入ってくるんだ、みんな」
谷口「そうなんです。(勝ち残りの結果が)今わかるんです」
ナレ「予選直前のコールでナンバーが呼ばれることが、予選通過の証となる」
谷口「今の、世界のラテンチャンピオンがいます。あの5番の選手です」
河村「5番?」
谷口「5番」
南原「番号、言ってるのは変わらないですね」
ナレ「まさに国別対抗戦。仲間からの応援を背に、表情が引き締まる選手たち」
河村「始まりますよ」

CM

ナレ「チャチャチャ。トップダンサーたちの華麗なダンスに注目」
河村「始まりますよ」
南原「うわ」
河村「すっごい」
南原「すごい」
河村「なんだこのキレは」
ナレ「アマチュアとはいえ世界最高峰の大会。そのレベルの高さに言葉を失う南原と杉本」
谷口「真剣に、とか。真面目に、とか。今まで一生懸命やったからっていうことではなく、楽しませる。喜ばせる」
南原「お客さんを。他人にも与えてやるっていう」
谷口「本当に楽しくなりましたよ。わくわくして」
曲が終わって、拍手。
谷口「本当に何かがあると思います」

ナレ「社交ダンスの聖地で踊られる、情熱のサンバ。ダンサーたちはこの舞台に立つだけで、名誉と誇りを感じるという」
谷口「日本よりも曲が速いんですよ」
南原「あー」
谷口「日本は結構、じっくり踊るっていう感じなんですけど、ここだと、もうどんどんどんどん踊っていくっていう感じで。それがまた楽しいんですけどね。考えてる暇とかないです」
南原「体が動かないと、どんどん」
谷口「あれをやったとか、これをやったって考えてる暇ないです」
ナレ「自然と体が反応する南原」
南原さんの足がリズムを刻んでいる。
谷口「体に見についたものに任せるもの勝ちって感じですよ」

ナレ「アマチュアラテンチャンピオンシップ、ルンバ。来年、南原・杉本のライバルとなるかもしれないダンサーたち。その超ハイレベルなステップが続く」

ナレ「アマチュアラテンチャンピオンシップ、パソドブレ」
谷口「こっち、エスパニア(エスパーニャ?)風じゃないんです」
南原「おぉ」
谷口「だからハイライトとかもないです」
南原「あぁ」
すごい真剣な表情でフロアを見つめる、彩さん。南原さん。
南原「うわっ、すげ。5番すげぇ」
ナレ「憧れと恐怖心が入り混じる南原。一方、杉本には闘志がにじみ出ていた。伝統と格式あるこのフロアに立ちたい。そんな思いが熱い眼差しに現れていた」
彩さんの顔のアップ。

CM

ナレ「大会見学を終えた南原と杉本」
河村「まさに何か夢のような空間で」
南原「そうです」
河村「みなさん、目に焼きついたと思いますがどうでしたか?」
杉本「私はもう決意しました。来年はここに、来る!」
河村「来る」
杉本「ここで踊る!」
河村「踊る。おー」
南原「頑張ってください」
笑う彩さん。
杉本「なーんで」
谷口「他人事じゃないですよ」
南原「何かがありますね。普通のダンスフロアじゃない。何かがあります。はい。それを確かめに来るんじゃないですか」
河村「おぉ」
谷口「本当にそうだと思います」
河村「それが何かっていうのは、みんなに掴めるもんなんでしょうか?」
南原「そうですね。まぁ、あそこに立ったものには掴めるかもしれません。でも、掴んだと思ったら、また逃げてしまう」
河村「おぉお」
南原「だから毎年来ちゃうんじゃないですかね」
河村「脇からものすごい目で」
杉本「さっきまで100パーセントだったじゃない、踊りたい気持ちが。今、150パーセント」
河村「150パーセントになった」
谷口「すごい、すごい。さすが」

ナレ「この8年間、様々な大会に出場し、つらい思いも楽しい思いも重ねてきた。その集大成でもあるブラックプールダンスフェスティバル。2人は夢の舞台への挑戦を決めた!」

ラスト、ハリウッド版「Shall we dance?」の紹介で終了。

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