4月11日放送、GET SPORTS

なんか見づらいんですが、今日は力尽きたので後で修正します。

テロップ「4月6日 千葉マリンスタジアム」

球場の通路から客席とグラウンドを見下ろす南原さん。スーツ姿。
南原(以下、南)「ここで野球の試合を見るのは初めてなんでちょっとドキドキしますけど」

テロップ「Navigator 南原清隆」

ナレーション(以下、ナ。南原さんがやってます)「開幕から快進撃を続ける千葉ロッテマリーンズ。僕がここに来た訳」

球場アナウンス「マリーンズ先発ピッチャー小宮山悟」
(アナウンスにかぶって)南「おー」
(カメラが向いて)南「おー。頼むよー」

ピッチャーマウンドに立つ小宮山さんにVTRが切り替わる
ナ「それは一年ぶりに球界に復帰した、小宮山悟投手の雄姿を見ること
特別席から試合を見る南原さん。集中している顔がアップで映る。

テロップ「特別な存在」
NANDAでの特訓のVTRに切り替わる
ナ「勝手ながら野球の師匠と呼ばせてもらっている」
ナ「また同年代のせいかスポーツ記者の枠を越え、ついつい応援したくなる」

練習風景をみつめる南原さん。
ナ「小宮山投手の姿が僕自身を映しているからかもしれない」

記者会見する小宮山さんVTR
テロップ「1999 解雇」
ナ「電撃的な解雇」
(後に流れる、二人のなごやかな会食風景)
小宮山(以下、小)「おつかれって」
南「(小さく笑っている)」

メジャーで投げる小宮山さんのVTR
テロップ「2002 挑戦」
ナ「メジャーから」

野球中継の解説をしている小宮山さん
テロップ「2003 野球浪人」
ナ「浪人人生」
インタビューを受ける小宮山さん
小「投げさせてもらえるんだったら、投げたいです」

テロップ「2004 復活」
ナ「そして、復活」
車の中にいる小宮山さん
小「奇跡が起きたとでもいいますか」

練習中の小宮山さん
テロップ「数奇な野球人生」
ナ「かつてこれほどまでに数奇な運命をたどった男がいただろうか」
ナ「冷静の中、野球への情熱が見え隠れする」

試合後、特別席で小宮山さんと握手する南原さん
ナ「だからこそ、記者として、同年代の男として、追いかけずにはいられない」
テロップ「南原清隆 取材」
ナ「今、僕の中では」
テロップ「人・間・小・宮・山・悟」
ナ「人間小宮山悟が気になる」

小宮山さんを紹介するVTR
1999年にFA権を取得したと同時に戦力外通告。

ナ「全てはここから始まった。その波乱万丈な野球人生」
ナ「さほど悪い成績ではなかったにも関わらず、何故、戦力外通告を受けたのか」

向かい合って食事する2人。南原さん、シャツの上に淡いグリーンのセーター。ひざの上に何かひいている。
ナ「僕はまず、それを単刀直入に聞いてみた」

南「ま、ちょっと聞いたところによりますと、ロッテから横浜に移るときに、ロッテとはどう、円満退社の形だったんですか?」
小「いえ、違います」
小「あの、その年の前にFAの資格を取得、シーズン途中にするから、で、開幕投手を黒木にした方がいいだろうっていう風に僕は思っていたわけですよ。というのも、彼がこれから先ずっと長く投げていかないとならないわけだから。」
南「大黒柱として」
小「僕はずっと開幕投げさせてもらってたんで、黒木にキャリアを積ませたほうが良いだろうと」
南「開幕やった方が何年か後のことを考えたら」
小「という風に僕は判断してたんで、そんな話をぽろっとしたわけですね。」
南「うん」
小「そしたら、小宮山FA宣言。」
南「(笑)マスコミが」
小「間違いなく僕が出てくもんだという風に周りが受け取っていたみたいなんですよ」
南「うん、うん」(って文字にしてしまうと伝わらないなぁ。優しい相槌です)
小「シーズン終わる間際に球団とFAの話を、資格をとったんで、どういう話をするのかなっていうことで球団に行ったら、お疲れって言われた」
南「(笑った後で)ちょっと待ってよ、と」

ナ「明かされた、戦力外通告の真実。皮肉にもチーム全体のことを考えた発言が誤解を生み、最悪の事態へと発展したのだ」

それ以後の活動を紹介するVTR。
2000年横浜ベイスターズ移籍、2002年ニューヨークメッツFA移籍、2003年在籍球団なし。

ナ「そもそも僕が小宮山投手に始めて出会ったのは5年前のある番組だった」
1999年放送「プロ野球ってナンだ!?第2弾」のVTR
ナ「そして、去年の浪人中にピッチングを教えてもらったことがきっかけで深い親交となった」
2003年放送「NANDA!?」で、112キロだして喜んでるVTR
ナ「その間、解説者として活動しながらも、復帰を信じトレーニングをかかさなかった小宮山投手を僕は見守り続けてきた。」
小宮山さんの練習を傍で見守る南原さん。
ナ「だからこそ、そのときは聞けなかった質問をぶつけてみた。」

南「一年間、ブランクあったじゃないですか。」
小「はい」
南「そんときにどうだったんですか。もうこのまま引退しようかとか、そういうの考えなかったですか」
小「考えた時期、ありましたよ。」
南「ええ」
小「9月の終わりぐらいかなぁ。もう土台無理だろうと」

小宮山さんが解説しているVTR
ナ「一ファンとしてはもう一回投げて欲しい、と願っていた一方で、本人は引退を考えるほど追い詰められていたのだ。」

車で移動する小宮山さんのVTR
ナ「しかし、そこに拾う神が現れた。しかも意外な」

入団発表の記者会見する小宮山さんのVTR
小「まさかロッテからオファーがあるとは考えてませんでしたから、奇跡に近い出来事という受け止め方をしましたんで」

ナ「その日、僕は早速、電話をした」

車の中、小宮山さんが携帯電話で話をしている。
テロップ「電話の相手 南原清隆」

小「もしもし・・・どうも」
小「つきましては1月の自主トレにでも一緒に来てもらえれば」
小「今まで以上に血ヘド吐くくらいまでやりますから」
小「あの今度ゆっくりと食事しながらでも・・・はい、頑張ります。失礼しまーす」

小「いや、でもちょっと今、逃げてたな。僕、今ちょっとミュージカルがって」
スタッフ(?)の笑い声。

ナ「マウンドに立つ姿をまた見られるのかと思うと、胸騒ぎがしてしょうがなかった」

再び、会食中のVTR
ナ「でも一体、奇跡と呼んだこの入団の裏には、何があったのか」

小「いや、もうあり得ない話でしょう。普通に考えたら。簡単に奇跡とか口にしましたけど、本当に奇跡だ、と」
南「お前はもういらないよって言われて何年か経ったら、お前、ちょっと帰って来いってことでしょ。」
小「会社としても意地があるから、声かけるなんてあり得ないと僕は思ってたんで」
南「でも、すぐに気持ちは固まった?」
小「即決に近いですね。前向きに検討します、という言い方はしましたけど」
南「ええ」
小「前向きどころか、行く気満々で」
南「(笑い)」

テロップ「2004年1月 千葉ロッテ浦和練習場」
練習場へ向かう南原さん。食事と同じ服の上に黒いコート。
南「浦和の室内練習場は初めてですけども、どうしても僕は会わきゃいけない人がいるんで」
練習場の中、小宮山さんが投球練習をしている
ナ「約束どおり自主トレに訪れてみると、小宮山投手は早くもブルペンで投げ込みを開始していた」
少し離れたところから練習を見つめる南原さんが映る。
南「やっぱりピッチャーだったんだなぁ」
南「感じとして、向こうに行っちゃったって感じだなぁ。この間までは近い感じしたんだけどなぁ」
南「それが現役っていうことなのかなー」
子供がすねてるみたいに「なー」を延ばす。スタッフの笑い声。
ナ「打者を立たせて実践的に投げている姿は、到底一年もブランクのあるピッチャーには見えなかった。」
キャッチャーをしている選手が映る。
ナ「昔から、小宮山投手を知る人たちも」
千葉ロッテマリーンズ 草葉康郎ブルペン捕手
「ブランクを感じさせない程度のボールはやっぱり来てましたから、だから楽しんで受けさせてもらいました、今日は」
千葉ロッテマリーンズ 橋本 将捕手
「この時期にこれだけ投げられるっていうのは、自己管理がすごく出来てる」

ランニングする小宮山選手
ナ「ブランク中も貫き通した徹底的なトレーニング。決して腐ることなく、シビアに」

ナ「そういった姿勢はかねてからチームの後輩たちに良い影響を与えてきた」


千葉ロッテマリーンズ 黒木知宏
「野球に対する姿勢だとか、練習態度、考え方、僕からしてみたら非の打ち所がないな、と。僕はね、もう昔から追いつけ追い越せと思ってやってきた、目標にしてきた選手ですから」

ナ「だが、このとき小宮山投手は周囲には決してみせない、ある大きな不安を抱えていた」

小「感覚のズレですよ。」
南「感覚」
小「年齢から来るものなのか、それとも一年間あいだが空いたことからくるものなのか、の判断」
南「肉体的なものなのか、ブランクの感覚のものなのか」
小「それを判断するのが一番難しい」
小「年齢からくるものであれば、これはその年齢からくるものをなんとかしようとするものっていうのはあるはずですから。」
小「一年以上間が空いているっていう感覚っていうのは、どんなズレがあるんだろうっていうのが実際、判らない。その辺での判断ですね。」

ナ「感覚のズレ、という見えない敵。それが年齢から来るものなのば解消できる。何故なら、40歳を過ぎていても活躍していた先人たちの経験を生かせるからだ。しかし、それが一年間のブランクによって生じるものである場合、一体、どうすればよいのか。」

ナ「浪人からの球界復帰というほぼ前例のない出来事だけに、不安が募るのも当然といえる。もし本当に感覚のズレが生じた場合、どのように対応したら良いのか。小宮山投手が以前言っていたある言葉を思い出し、聞いてみた」


再び食事中のVTR。
南「前に小宮山さんが一番のコーチはVTRだからっておっしゃったじゃないですか。今、この現時点の小宮山選手からもう一回みてどうですか。」
小「こうブランクがあって、もう一度ユニフォームを着るっていうことになって、一番最初に見たのは、97年の10月のVTRです。」
南「最優秀防御率、取って」
小「最優秀防御率を取って、それをほぼ確定させた神戸の試合。グリーンスタジアムのゲーム。僕の人生で一番良かったピッチングっていう風に自分で思ってる。」
南「オリックスはイチローもいますよね」
小「イチロー、いましたね」
南「どうでしたか、それ見て。97年の自分」
小「凄かったぁ」
南「(笑い)」
小「自分じゃないみたい」
南「イチローは対戦はどうだったんですか、そのときは」
小「3タコか4タコじゃなかったですかね」
南「あ」
小「本当にね、構えたところにほぼボールが行ってる状況ってのはめったに無いことなんですけど、そういう状況でしたから」
南「最高の自分を見てるわけじゃないですか。」
小「相当、ギャップ感じますよ」
南「(笑い)」
小「これは」
南「それってつらい作業じゃないですか?」
小「つらい作業であったとしてもそれは理想としてる形に近かったわけですから。もう一度、あそこの近くまでいけるんじゃないのかな。期待みたいなものもあるんでね」

ナ「この男の凄さの一つ。それは自分自身を客観的に見られること。全盛期を冷静に分析した上で、いかにして現在とのギャップを埋めるか。自らの再生方法を知っているのだ」

テロップ「2月、鹿児島キャンプ」

ナ「そして、キャンプイン。あれほど感覚のズレが不安だと言っていたのだが」

小「順調です、という言い方をしないといけないぐらい順調なんで、ここに来て不安がどんどん、どんどん。大丈夫なのかな、こんなんでっていう。」

ナ「ピッチングは好調そのもの。あの不安はなんだったのか。恐るべし、小宮山悟。」

2月28日オープン戦 千葉ロッテvs巨人
ナ「状況はオープン戦に入っても変わらなかった。球団史上最強と歌われる巨人重量打線を相手にしても巧みなコントロールで凡打の山を築いた。オープン戦3試合に登板し、なんと防御率0点。結局、不安なき不安を抱えたまま、小宮山投手のシーズンが始まった。」

テロップ「3月31日 大阪近鉄vs千葉ロッテ」
日本球界復帰後、初のマウンドに上がった小宮山。序盤までは緊迫した投手戦。だが、0対0で迎えた4回、連打で3点を失い、降板。自身にとってのオープン戦は白星スタートとならなかった。

ナ「やはり感覚のずれがここで訪れてしまったのか」

ナ「この目で確かめたく、向かった先は小宮山投手にとって公式戦5年ぶりとなる本拠地、千葉マリンスタジアム」

最初の、球場の通路から客席とグラウンドを見下ろす南原さん。オレンジのネクタイ。
南「ライブハウスみたいだな、おい」
球場アナウンス「ピッチャー小宮山悟」
(アナウンスにかぶって)南「おー」
(カメラが向いて)南「おー。頼むよー」

特別席から、試合を見つめる南原さん。
ナ「マウンドに立った小宮山投手に違和感を感じなかったのは、僕だけだろうか。あたかもそこにずうっといたような感じがした」
ひじをついて、前を見つめている南原さんのバックショット。
ナ「一回のマウンド」
投げる小宮山投手にかぶせて、南原さんの声だけ。
南「初球、どこ行く。(打たれる)うわぁー。あぁ」

ナ「坪井選手に痛烈な当たりを許す。小宮山投手に対しては取材する立場も忘れ、つい興奮してしまう。」
顔を手のひらで覆い、目の辺りをぬぐう南原さん。

ナ「2番新庄選手は打ち取るものの、3番小笠原選手にはヘッドスライディングで内野安打を許す」

南「(きわどいタイミングだったから?)えぇー! ファイターズも必死だ。まずいな、こういうプレー。」

ナ「このとき最下位だった日本ハムの必死さが、いやがおうにも脅威に感じる。」

小宮山選手、打たれる。
南「(奇声)」
サードの人がとって、アウト。
南「いぇーい。あぶねー」

ナ「アウトにはなったが、感覚のずれが出てきてしまったのか」

ナ「しかし、2回以降、ピッチングががらりと変わる。」


南原さん、拍手しながら
南「うまい。うまーい、すごいねー」

ナ「何より、バッターに芯をとらえさえない。これぞ小宮山というピッチングを展開していく」
テロップ「5回表 ノーアウト ランナー1塁」
ナ「そして、一点リードで迎えた5回」

南原さん、うなだれる。拍手をする。
南「えぇっ。えらい怒ってるよ。」
球場から小宮山コールが起こるのにあわせて、南原さんも「こーみやまっ」とコール。
南原さんの目のアップ。

正念場は意外な形で訪れた

テロップ「試合後」
南原さんと小宮山さんが並んで座っている。
南「まずは、お疲れさまでございました」
小「ありがとうございます」
南「99年以来のえー、このマリンスタジアムのマウンド、どうでした?」
小「普通です。本当に普通です。」
南「本当ですか! ひっさしぶりのマウンドで」
小「全くそういうことなかった」
南「足が震えるとか(胸の前で手を握って)ドキドキするとか」
小「何にもないです。本当に普通です」
南「周りの今までのマネージャーさんとか泣きそうになったって言ったんですよ、その姿を見て」
小「ただ、やってる本人にしたら本当に普通でしたよ。僕以外の人はね、もしこういう状況になって、そのものすごい親しい人が同じような状況になったら、それはひょっとしたらもらい泣きするかもしれないですよ。」
南「そりゃそうですよ。」
小「でもいざ自分がその立場になってやってたら、そんなその感動するなんていうことよりも、必死ですもん。」
小「どうやってアウト取ろうって必死になってますから」
南「(笑い)」

真剣な表情でマウンドの小宮山選手を特別席から見つめる南原さんを、外から取ったVTR
ナ「実際僕もカメラなど回っていなかったら、人知れず泣いていたかもしれない」
試合を見る南原さんの横顔のアップ。鼻が赤い。
ナ「師匠にとって一番つらかったであろう時期を、垣間見てきたから」

南「えーボーク、あのボークの時にかなりちょっとエキサイトしてるかのように見えたんですが」
小「みんながみんなボークっていうならそりゃしょうがないですよ。」
南「はい」
小「でも誰もボークだと思ってない状況で。まぁ、審判の判断ですからこれしょうがない。」
南「最後、新庄選手がバット折りながらもぼてぼてになって」
小「もうあそこしかないわけですからね」
南「あそこはもう思い通りのピッチングだったんですか」
小「計算どおり」
南「計算どおりの」

ナ「実は小宮山投手にある不運が襲い掛かっていた。5回、バッター金子の際、ボークの判定。」

口元に手を当てて、試合を見ている南原さん。
南「えぇっ。えらい怒ってるよ。」

ナ「続く、新庄も完全にバットの芯を外していたのだが、これが内野安打となりタイムリーとなってしまう」

手で机を叩きながら
南「うわぁー。打ち取ってるよ、今の」

ナ「それでも後続はしっかりと抑え、6イニングスを投げ、この1失点のみ。先発の役割は十分に果たした。」

テロップ「小宮山悟 6回1失点 勝ち負けなし」

ナ「ここで今回、僕がもっとも知りたかったこと、感覚のズレについて聞いてみた。」

南「オープン戦とかのコメントの中で、えー、もっとずれるかなと思ったらずれてないから、ちょっとびっくりだ、と」
小「いや、それが本当に実は今でも不安ですよね。」
南「不安なんですか?」
小「不安ですね。いや、常識で考えたらこんなはずないもん。」
南原さん、下を向いて笑っている。
小「もっともっと苦しみたかったのに。本当に、ずっと先発で投げてた横浜時代の、そのときの感覚とまるっきり似たような感覚でしたから。なんだそれ、と思って。がっかりしました」
南「いや、がっかりなんですか?」
小「がっかりでしょう。」
南「なんでがっかりなんですか」
小「いや、自分の中ではもっと険しい道のりっていうのを想像してたわけですよ。そんな一年ブランクあって、この年で」
南「そんなうまくいくわけない」
小「上手くいくわけねぇじゃないかと」

ナ「もっと苦しみたかった、といった言葉の裏には見えない不安と戦いながら、用心深く一つ一つ階段を登ろうとする男の姿を感じた。それが小宮山悟の核心なのかもしれない」

小「正直にいうと肉体的な衰えというのはもう隠せないですから。ボールが力強さという意味では相当足りないんで。後はいかに誤魔化すかですから。」

ナ「決して力ではない。敵を翻弄する。老練な投球術。」

小「ごまかさなきゃもう抑えられないところに来てますから。ごまかす方法を探ることの楽しさね。邪道なんでしょうけど」
南「(笑いながら)いやいやいや」
小「ホント、本当に、楽しいな、と。夜中一人でくすくす笑うぐらい、それぐらいの感じですよ。」

ナ「僕と同年代、38歳のこの男には何か不思議な力を感じる。そこには僕たちの想像を超える、深い思考力がある。人間、小宮山悟。僕はこれからも追い続ける。もっと野球の痛快さを、もっともっと見せて欲しい。」

ナ「行け、小宮山悟」


スタジオでのトーク。
栗山さん(以下、栗)「ナンチャン、小宮山選手ですけど、開幕から非常に良いピッチングが続いています。まずこのピッチングいかがですか?」
南「そうですね、初先発の時の大阪ドームの時はですね、本人調子は良かったそうです。久しぶりに投げて。中で中村選手に対して、内野ゲッツーを取ったんですよ。よし、これでいけると思ったんですが、打たれてしまった。打たれたときに思ったそうです、すぐに。あ、これは駄目だと。ちょっと欲を出しすぎたと。一つ一つアウトを取っていくのが自分のピッチングであるというのを思い直して、この間の千葉ロッテマリーンズのスタジアムで修正していきましたね。」
栗「試合中にやぱりそれが出来るっていうのが、小宮山投手らしいんですが、まぁずーっとナンチャン、小宮山投手を取材してきました。生き様はいかがですか?」
南「小宮山投手の大きな武器としましては、今の現時点の38歳、2004年4月の小宮山悟という投手をですね、冷静に正確に把握できてる。力を。やっぱり人間って言うのはですね、なんかね、よくできてるとか、もっと俺は出来るだとか思ったりするんですけど、それを全部外して可もなく不可もなく自分を冷静に分析できてる。それプラス今までの経験を足して、ピッチングをうまく誤魔化してる。相手打者を翻弄させるっていうのがですね、小宮山投手の大きな魅力の一つですけども、はい。一つ一つの言動とかですね、行動、ピッチングの方法を言葉に直すことが出来る、この論理的なものの考えが小宮山投手の大きな核になっていると思います。」
栗「すごいですね」
南「はい」

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