お蝶さんが若旦那に振られ、日向の旦那がやってきて、 金太郎さんがお客を取られて嫌がらせをしてきて、 正吾さんが江戸にきて、あれこれあって彫師になり、 唐梅松さんがやってきてお蝶さんと耳かき対決、 この辺りは、全部1巻の話です。 花火職人さんの話は2巻。正吾さんが江戸を去るのは最終巻の4巻。
そんな原作と舞台との違いの話です。 原作のそれぞれの話の結末などをここで書いてしまって、 検索にひっかかってしまうのもどうかと思うので、 細かな話はサイトへ移動してから追加ようと思って削ったら、 感想というより、原作の紹介みたいになってしまいました(^^;
それでも、全体の話の流れなど、少し内容にも触れてますので、
原作を読まれる予定のある方は、原作を先に読まれることをお勧めします。
基本、原作の漫画は一話か二話完結、メインは厄介ごとを抱えた人で、 その人があれこれあって、お蝶さんや日向の旦那と関わり、 お蝶さんの耳かきで、元気になったり、悪い人が改心したりして、 めでたしめでたし、という感じの流れなので、 日向の旦那が舞台のように派手に活躍するシーンは一度もありません(^^; メインで登場するのも一巻だけで、出番自体が減ってしまうし。
主要人物の中で、おせわさんとおしづ、極楽一座は原作にはでてなかったり、 蘭丸くんは病気じゃなくて、一緒に江戸に出てきていたりはしますが、 メインの人たちの設定は、原作とほとんど同じです。 (遠州屋さんの名前は、原作では「銭屋」です。パンフレットのあらすじで、 「銭屋」になってるのは、原作と混ざったんだと思います)
ただ、話の展開には他のエピソードが混じったりして、結末は全然違ったりします。 金太郎姐さんと唐梅松さんは全然関係なく、バラバラにでてくるし、 花火職人さんの話は、最初の設定以外ほとんど別の話です。
ほのぼのとした、人情落語のような話が多いですが、 シビアな時代背景も描かれていて、悲しい結末があったりもする。
そんな普通(?)の江戸時代の世界の中で、 剣の腕があると思われながら、一度も戦うことなく。 おかしな妖術を操り、神出鬼没で、掴みどころのない性格、 一度もお蝶さんに耳かきしてもらうことなく、その必要もない。 原作の日向の旦那は、本当に「ミラクル」な人です。
舞台の日向の旦那は本当に素敵で、大満足だったんですが、 原作の「ミラクル」な感じも見てみたかったなぁ、という気持ちも少しあります。 なんていうか、原作の日向の旦那は派手じゃないけど、 さりげない格好良さなんですよ。無敵だし。 でも、蘭丸くんの鋭いツッコミにダメージうける可愛いところもあって。
可愛いといえば、スカートみたいにひらひらさせて可愛かった袴、 原作の日向の旦那は、一度も着てないです。 着流し(?)か、棒手振り風か、ふんどし姿(^^; 一本下駄も舞台オリジナルです。
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