Red Hat Linux 9でPPPoEサーバを構築する

PPPoEサーバ

PPPoEサーバを構築して仮想プロバイダ環境を作ります。
PPPoEクライアント機能をもつ機器のテストに使用します。

pppoe_server.png

インストール

必要なソフトウェアはpppとrp-pppoeです。

使用OS

Red Hat Linux 9

使用ソフトウェア

・ppp-2.4.1-10.i386.rpm
・rp-pppoe-3.5-2.i386.rpm

インストールされているかどうかの確認

# rpm -qa | grep ppp

インストールされていれば次のように表示されます。
ppp-2.4.1-10
rp-pppoe-3.5-2

インストール

もし、インストールされていなければインストールします。
# rpm -ihv /mnt/cdrom/RedHat/RPMS/ppp-2.4.1-10.i386.rpm
# rpm -ihv /mnt/cdrom/RedHat/RPMS/rp-pppoe-3.5-2.i386.rpm

(注) ここではCD-ROMよりインストールしています。

PPPoEサーバの設定

/etc/ppp/pppoe-server-optionsの設定

# vi /etc/ppp/pppoe-server-options
# PPP options for the PPPoE server
# LIC: GPL

# PAP認証を行うためのオプション
require-pap

#UNIX認証を行うためのオプション <- 無効にします
#login

# echo-requestを行う間隔(秒)
lcp-echo-interval 10

# pppdが接続終了させるecho-request無反応の回数
lcp-echo-failure 2

/etc/ppp/pap-secretsの設定

PPPというプロトコルは接続自体に認証の機能を持たせることができます。
認証の方法には認証に使用するパスワードが暗号化されずに平文のまま流れるPAP、暗号化されるCHAPの2種類があります。
このファイルでPAP認証に関する設定を行います。
左より、「ユーザ名」、「認証サーバ名」、「パスワード」、「クライアントに割り当てるIPアドレス」の順にスペースで区切りながら記述します。

[例-1]
# Secrets for authentication using PAP
# client server secret IP addresses
"ono" * "pass" 10.0.0.10

「パスワード」以外の各項目は「*」の使用が可能で「すべて」を意味します。

[例-2]
"ono" * "pass" *

また、「パスワード」の項目の「""」内を空にすることによって、パスワードを免除します。

[例-3]
接続してきたすべてのクライアントに対し動的にIPアドレスを割り当てます。
* * "" *

インターフェイスの設定

・PPPoEクライアント側のインターフェイス(eth0)はPPPoEサーバを起動する前に起動させておきます。
・IP アドレスは設定しません。

# ifconfig eth0 0.0.0.0 up

起動

pppoe-serverコマンドを実行しPPPoEサーバを起動させます。

# pppoe-server -I eth0 -L 10.0.0.1

-I: 使用するインターフェースの指定。
-L: PPPoEサーバのIPアドレスの設定。指定しない場合は10.0.0.1 になります。
-R: クライアントに割り当てる IP アドレスの開始点。接続を確立すると、ここで指定したアドレスから順に割り当てられます。(固定IPアドレスは除きます。)指定しない場合は10.67.15.1になります。
-N: PPPoE セッションを許可する個数。指定しない場合はフォルトは 64 になります。

2008.04.06