ハイランドサマー

Kカー耐久フェスティバル 2000

2000年 8月 5日 〜 6日

今回はハイランド初の6時間耐久です。
そのため、出場権なるものが設定され、
春の耐久レースにおいて上位30位のチームと
前日の土曜日に行われる耐久1時間レースで上位のチームが
参加可能ということとなりました。

うちのチームは春の耐久レースには出場していないので、
前日の1時間耐久レースで上位に入らなくてはいけません。
日程的には、いままでになくきついレースとなります。
走行時間は、練習、予備予選の予選タイムアタック、予備予選耐久1時間レース。
本戦の予選タイムアタック、決勝耐久レース6時間、とトータルで、9時間にもなります。
土曜の朝からびっちりのスケジュールなので、出発は金曜日の深夜となりました。
今回はNRS親分ヒラオカさんもいっしょについてきてくれてます。
あとすぎさんが手伝いに来てくれました。



8月 5日 予備予選

さて土曜日の朝、車検場までは車をみんなで押していきます。
列がUターンするように曲がっているのですが、ここが大変。
LSDのイニシャルを思いっきりあげてきたせいで、
ちょっとでもハンドルを切ると車が前に進みません。
まして最小回転半径も10mくらいなので、何度も何度も切り返しして
やっと車検場に入れる事ができました。

練習走行 10:15〜10:45

00HL201.jpg
練習走行は私(かむるち)が乗ってクルマの様子を
確認します。セッティングは 
だいぶ煮詰まってきているのでとても乗りやすいです。
温度も特に上がる様子も無く絶好調。

ガンちゃんとしげさんはアルトでのハイランドは初めてです。
でも、FJ1600で走ってたんだから問題ないでしょう。

予備予選の予選 11:15〜11:45

予選はガンちゃんが乗ります。さすがFJで走ってたので、
6周の間に2'14"139のタイムを出し、
見事ポールポジションを獲得しました。

さて、ここで、使い古しのスリックを新品のスリックに交換します。
ピットでタイヤのはめ替えですよ。
てこ棒式のリム落としでリムを落とし、タイヤレバーではずします。
NRS親分ヒラオカさんはタイヤチェンジャーよりも速く交換してしまいます。
さすがに、めずらしいらしく、人が見学していきます。(笑)

予備予選決勝1時間レース

13:40〜14:40


どうやらウエットになりそうです。ずいぶん天気が悪くなってきています。
タイヤはSタイヤD98Jハードにしました。
このSタイヤ2年くらい前に買ったもので、
6時間ほど使った後、移動用にのみ使っていたものです。
効くのかなぁ。

仙台では初のポールポジションからのスタートです。
気持ちいいですねぇ。
といっても、まだ予選ですけどね。
00HL212.jpg

作戦はドライバーしげさん、交代なし。
しげさんは仙台に住んでいるので遠征の移動分がないので
特別に頑張ってもらいます。

00HL211.jpg
スタート寸前、ピットガードは立ち入り禁止。いやがおうにも
緊張が高まります。
ペースカーの後ろに付いて1周したあとスタートとなります。
間瀬だとスタンディングスタートなので、もっと緊張しますが、
ローリングスタートはちょっと楽ですね。
とくにポールからの場合はとっても楽ですね。

00HL215.jpg
直線では、FRPボンネットが風圧でめくれあがっていますねぇ。
バンパーもなんだかゆがんでいるみたい。

FJで乗ってたとはいえアルトでは初めてなので、5周くらいは
なんとなくぎこちなかったものの、その後はセミウエットな路面
でしたが2分20秒くらいのペースでにげきり、
トップを守り通しました。
ゴールの10分前、突然の豪雨でペースカーが入り、そのままの隊列で3周
ほどしている間に時間となりチェッカーフラッグがでました。
なんとなく切れの悪い終わり方でしたが、
ポールトゥウインをきめることができました。

25周 1位。
ベストラップは2'15"068

これで、明日の6時間耐久レースへとすすめます。





8月 6日 決勝レース

雨は降ってはいないのですが、霧に包まれ空が見えません。
おなじピットのチームのアルトは、なんと4WDに組み替えています。
(1ピットを2チームで使うようになっています。)
リアアクスルをデフ付きアクスルにそっくり交換して、
プロペラシャフトを付けています。
お天気見てFFか4WDかに組み替えちゃうそうです。
でも、サスのセッティングは?アライメントはちゃんと調整した??
うちは、路面は乾いてくるだろうと読んで、
スリックです。

予選 8:00〜8:15


新品のスリックつけて私がタイムアタックします。
おおお、新品のスリックはいいなぁ。
1−2周目はまだタイヤが温まらず、3周目にアタックします。
ヘアピンを立ち上がって、スロー走行の車を追い越そうとしたとたんジグザグ走行をはじめてくれました。
コラコラ危ないだろ。もう予選始まって5分以上経っているんだからやめなさい。危険です。
よけたら片輪が浮いてしまって危なかった。
ほかに4箇所ほど失敗したもののタイムは2'09"488。
軽自動車でのラップレコードです。もう一周アタックを続けます。
さっきよりもいけそうな感じでしたがクリアラップとならなかったので、
アタック止めて、そのままピットインして、がんちゃんに交代しました。
がんちゃんはさらにレコードを0.1秒更新して
2'09"380をだしてきました。
軽自動車のラップレコード更新で、ポールポジションも獲得。

しか〜し、ちょっと無理してきたらしく、タイヤがかなりすり減っていました。
今回もってきた、使い古しのスリックは昨日使って終わってしまったし、
新品の1セットがすでにすり減ってる。あとは昨日使った移動用Sタイヤ1セットです。
どうにもタイヤが足りない感じです。これはまずいかも。ヒラオカさんも困った顔。

さきほどのピットメイト、今度はFFに組み替えてました。
大変そう。組み終わったらアライメントは取ってね。




決勝6時間レース

10:15〜16:15

すっかりよいお天気になりました。
路面もほとんどドライになりました。
00HL216.jpg
ポールポジション。う〜ん気持ちE。
となりは小山スピード。予選タイムは2.5秒ちぎったので
余裕です。。。。。。。
ウソです。心配です。

00HL221.jpg
いえ〜。
スタートはしげさん。

スタート!

ポールポジションからローリングスタート。
1コーナーに行く間に2位とは、もうかなり差がついています。

00HL224.jpg
今年のレギュレーションでアクリルウインドウが禁止されたので、
ドアのガラスを付けるため新たにドアを持って来て塗装したのですが、
色が違ってます。(汗)
また、加圧給油が禁止されて、通常の携行缶から給油することになったので、
間瀬と同じ方法でやっていた我チームに不利は無くなりました。

6時間なので4等分して、ピットインは3回。
しげさん ー ガンちゃん ー かむるち ー しげさん
のローテーションです。

スタート後、一気に飛ばし、7周時点で2位との差30秒!
その後は、30〜40秒ほどの差を保ちながら2分15秒程度のペースで周回を重ねます。

いつも間瀬では強気のヒラオカさんがすっかり雰囲気に飲まれて弱気になっています。
ヒラオカさん『今日はもういいな、このまま帰っても。。。』
かむるち『んんにゃ、今日は勝ちにきたんだから勝たないと。』

00HL226.jpg
2位を走っていた19番 小山スピード。

1時間経過、27周時点で7位までをラップしてしまう。
『今日はいける。今日勝たずしていつ勝てる!!』
ヒラオカさんもやっといつもの強気に戻りました。

00HL225.jpg

1時間30分経過40周、予定通り1回目のピットインのサインを出しました。
ところが、からからからっと なんかひきずっている。
ああっ、マフラーが落ちてる!!!
そしてピットイン、やっぱりマフラーが落ちてます。
といっても排気管出口部分をスプリングで押さえていたのが、スプリングが飛んで、
垂れ下がってひきずっているだけです。針金でしばって直して、
ガス補給もOK。がんちゃんに交代しピットアウト。
少しタイムロスしてしまったので、順位は4位にまで後退しました。
燃費は大丈夫そうだし、あと問題はタイヤですね。

がんちゃんは2分14秒くらいのペースで走り、遅れを取り戻します。
45周時点で3位に浮上。
2位15番とは43秒差、トップ19番とは78秒差です。
00HL227.jpg
15番 小山スピード カプチーノ。

そして2時間、55周時点で、
15番小山スピード カプチーノがピットインしたため、
2位に浮上しました。
さらに、60周の時点で、トップを走っていた19番がピットインして、
トップに立ちました。
19番はそのままリタイヤしてしまったようです。

この時点で、2位との差は60秒ありました。
しかし、タイヤが限界らしく、2分20秒程度にペースダウン。

3時間が経過し、77周。2回目のピットイン。
ドライバーはかむるちへ、ガス補給。
そしてもうズックがでるほどすり減ってしまったスリックから
なんと予定外のSタイヤD98Jハードへ交換です。

えええ!こんなタイヤで走るのぉ!!!
今朝新品のスリックタイヤを楽しんで、
またスリックで走れるのを楽しみにしていたのに。
でもまぁ、仕方ない。これしかないんだから。

ピットアウト直後は2位に後退しましたが、
3周ほどでまたトップへ。
ピットインのタイミングでめまぐるしく順位が変わるんですよね。

しっかし、このタイヤ、絶対的にグリップが足りないです。
遠心力に引っ張られあれよあれよとラインが膨らんでいきます。
「そんなに頑張るなってことだな。」と勝手に解釈し、ペースを2分17秒ほどに落とし、
ラップを重ねました。
それでも、じりじり、じりじりリードをかせぎ、105周時点でとうとう2位を1ラップ。
いけるぞいけるぞ、いけいけ〜。(笑)

00HL231.jpg
小山スピードアルト2号車
メインストレートで頑張って後ろについて来てるのがバックミラーに見えました。
次の周、1コーナーのグラベルに逆さまになっていたみたい、もしかして???
うちの車サイノスのブレーキ付いてます。
アルトのブレーキよりものすごく強力に効きます。

00HL228.jpg
モーラスポーツ1号車
今日はあんまり見かけなかったなぁ。(笑)

そして4時間30分、114周目、3回目のピットイン。
今度はフロントに前半でリアに履いていたスリックを付けました。リアはSタイヤのまま。
ガス補給してしげさんに交代。
ピットアウト後もトップをキープ。

このタイヤの組み合わせ、邪道ですが、FFの特性からすると
結構おもしろそうな組み合わせです。
見れば、なんだか楽しそうに乗っています。
タイムも13秒台出ているし。(笑)

その後もトップをキープ。
18秒程度でラップを重ねます。
2位との差が2周にまでひらきました。
あと数分というところで、雨が降り出しました。
ちょっと早いみたいだけど、チェッカーがでました。
ゴール!!!ちょうどその瞬間、ものすごい豪雨になりました。
1コーナーに行く間にもうバシャバシャでした。

やった優勝だ。
夢じゃない。
やったんだ。

一面ビショビショ。水たまり。
その後も20分ほど豪雨は降り続け、
すべては洗い流され、
表彰式は中止になってしまいました。
あの夢に見た表彰台はまた上がれませんでした。
やっぱり夢だったんだろうか.....

よくみれば、土曜の予備予選からの完全勝利でした。
今日ほど物事がうまく運んだのも珍しい。
その日、誰よりもうまくやれた。
そんな感じ。

152周 5時間59分21秒414 注)
ベストラップ 2'10"292
平均時速 103.099km/h

軽自動車ラップレコード更新
2'09"380
(予選において記録)

出走台数 55台
完走 31台

注)チェッカーは雨のために早めに出されたようです。

それにしても2日間びっちりで疲れました。

油温100度、水温83度、吸気温度45度これら温度はほぼ一定でした。
これなら24時間レースでも大丈夫かも。人間以外はね。。。





00HL229.jpg
32番 WORLD1号


80番 K-CARスペシャル ビート

00HL231.jpg
12番 モーラスポーツ2号車




KCARsn.jpg
K−CAR スペシャル 2000年10月号の
搭載記事 PDFファイル
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2005.8.30作成
5年もの歳月が経ってしまってからまとめたため
まちがっているところとかあるかもしれません
ご了承ください。



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