第21回 Peutz-Jeghers症候群

常染色体優性遺伝のポリポージスをきたす疾患である。この疾患の特徴は、口腔や口唇、手掌や足蹠に点状の色素斑を認めることである。また、ポリープは過誤腫性のポリープををきたす。自験例では、10歳ぐらいの小児期の患者と30代の成人の患者がある。平均は20歳くらいで診断されると言われる。ポリープは、比較的大きく、有茎性のものが多い。それによる、腹痛や出血、腸重積、閉塞などの症状で発症する。ポリープの組織学的な特徴は、過誤腫であることである。ポリープは、胃、小腸、大腸に発生するが、小腸に最も多い。数は、それほど多くはない。癌化の報告は、そこそこある。自験例も大きなポリープは、癌化していた。

ポイント

  1. 大腸や胃や小腸に過誤腫性のポリープを生じる。
  2. 常染色体性優性遺伝である。癌化の報告はある。
  3. 口腔、口唇、手掌、足蹠の色素斑が特徴的である
  4. 多数のポリープが認められることが特徴である

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問題一覧

牛尾恭輔先生(放射線科医の大先輩になります)の名著「大腸疾患の実際」より拝借しました。牛尾先生、ありがとうございます。