とある日常のヒトコマ

お触り
<悟浄×三蔵>


今日は雨なせいか、店内はわりと空いていた。外は湿度が高くて思わず顔をしかめてしまうくらいだが、店に入れば少し低めの温度のカラッとした空気に包まれて自然と肩の力が抜けた。外と中の空気が違いすぎて何となくテンションが上がったのだが、今日に限っていつもちょっかいを出すヤツらが居ない。ヤるかどうかは別にしても、一人で飲むような気分じゃない。てか、悟空もいねーのかよ。これじゃ捲簾も遊んでくれねーし。
なんて思ってどーしよーか悩みながらカウンターで飲んでたら、三蔵が来店した。普段はそこまで絡んで無い相手。でも気心知れた相手。久しぶりに三蔵で遊ぼうかね。
つーワケで奥のソファーに座った三蔵の隣に押し掛け、下手に出てセックスの許可まで貰ったところで、ここからが本番だと言わんばかりに三蔵の手足をサクッと拘束する。ついでに目隠しも。
「テメェ……!」
あ、怒ってる怒ってる。でも今更っつーか、オッケーって言ったのオマエだから仕方ねーわな。ここまでしちまえば、もうご機嫌伺いなんざしなくても好き放題出来る。目的のためなら手段は選ばねーのよ、俺。
やっぱこの黒い革の目隠し似合うよなぁ。なんかストイックさが増して、そのせいで逆にエロく見える。今度鼻フックとかもしてぇな。三蔵のブタ面はメッチャ興奮しそう。その時は舌も出しっぱなしにせざるを得ないようなアイテムも欲しいな。そっちは天蓬におねだりしてみよう。でもまぁ、今日はもっとソフトにな。つか、セックスってよりじゃれあいたい。意味もなく触りまくって舐めてキスして、んで抱き締めたい。なのに何故拘束したかってーと、三蔵はそっちの甘ったるい方を嫌がるからだ。普段なら好みの合うヤツに声かけるけど、今日は誰も居ないんだから仕方ねーな。恨むなら了承した自分を恨めよ。
襟元がくつろげられていたシャツのボタンを全て外して、あわせを開く。先に拘束しちまったから腕を抜くことが出来ないので、肩から落としもしないで、開くだけ。鎖骨のカタチをなぞるように何度も何度も撫でる。相手の事なんておかまいなしに、自分が満足するまで撫で続ける。
「テメェ……どういうつもりだ」
押し殺した声出しても知ーらね。ヤりたいようにヤりますよ〜。何とか逃れようともがいてるのをスルーして、鎖骨に唇を押し当てる。そして痕がつかない程度のキスをこれまた気が済むまで繰り返し、さらに舐めて歯を立てて……。
「いい加減先に進めッ」
マジな怒声もどこ吹く風。一時間程鎖骨だけをなぶりまくってやっと多少は満足できた。ので、手のひらを滑らせ今度は胸を撫で回す。柔らかくもない男の胸だが、今日はそんな事はどうでもイイわ。あったけーし、触り心地もイイこの感触だけで満足。
前から脱がしもせずに触っているから円を描くようにとはいかないが、マッサージするみてぇに谷間(無いけど)から外側へ撫でて、脇まで行ったら今度は胸を寄せるみたいに谷間へと撫でてってのを繰り返す。あーもーコイツの肌スゲー気持ちイイなぁ。思わず頬擦りしてしまった。スベスベだ。擦りついてしまうと離れるのが惜しくなって、そのまま心臓の辺りに唇を触れさせる。キスしてーけど、キスだと唇離れちまうなー。もうこのまま舐めちまおう。
食みながら舐めまわしつつ手は相変わらず撫でまくって……、なんてしてたらさっきまでうるさかった三蔵がいつの間にか大人しくなってることに気付いた。おや?手と口は止めないまま視線だけチラリと上げると、少しだけ顎を上げてる三蔵が目に入った。目を閉じ頬を赤く染めて開いた口から熱い息を吐いている。なんか気持ちヨかったのか?そーいや、さっきから撫でるたび手に何か引っ掛かるなーなんて思ってたわ。何かっつーか、明らかに乳首だけど。んでも、撫でてるだけなんだけどなー。なんてな。撫でる時押し潰して擦りまくってるわ。仕方ねーだろ、撫でようとしたらそうなっちまうのは。
そんでも、こんなんで感じてくれてるんなら期待に応えてあげましょうかね。大分満足したしな。
撫でながら脇まで行った手を引き戻す。けど、今回は途中までな。手のひらを少しだけ下に移動させて指先で完全に勃ち上がってる乳首を撫でてみると、三蔵の身体が小さく跳ねた。
イイね〜。メッチャ感度良好。
左右共指の腹でひたすら押して引いて、ついでに撫でて。さっきよりヨさそーな顔になってんじゃん。くりくりと円を描くように先っちょだけ刺激し続ける。ピンク色のソコがだんだん赤く染まっていくのがエロいわ。たまに息を詰めて、それでも声は堪えてるッポイ三蔵に悪戯心が湧く。
ベロッと舐めたまま顔を右へ移動させ、左手の人差し指と中指で片方の乳首を挟み込み、反対の乳首へと吸い付いてみた。
「ッア……!」
仰け反った拍子に漏れた声に口端を吊り上げてしまう。慌てて唇を噛み締めた三蔵が目に入ったが、我慢しようとしてんの見ると声あげさせたくなるのが人間ってヤツでしょ。
吸い付いた乳首を舐め回して吸い上げ、挟んだ方は人差し指と親指に変えてきゅっと摘まむ。そのままぐりぐり潰したり引っ張ったり、慣れてきたらまた撫でて擦ってを繰り返しつつ、逆側に歯を立ててみたり。
思い通りに跳ねてくれる身体が楽器みたいで、面白い。コレ飽きねーわ。ヤベェ、ハマりそう。愛撫を強くしたり弱くしたり。舐めるのと撫でるのだけを繰り返しては、突然噛みついてつまみ上げて……。
「―――ッ!!!」
いきなり三蔵の身体がびくんと跳ねて汗が飛び散る。驚いて思い切り乳首潰しちまったわ。って、アレ?
顔を真っ赤にしてビクビクと身体を跳ねさせている三蔵のパンツへ手を滑らせてみる。脱がせてないどころかベルトすら外していないパンツを撫でると熱く張りつめているチンポが触れる。ソレを掴むように手のひらで撫で回すと、クチュ……という水音が。
「乳首だけでイっちまったんだ?」
「ッ!」
喘がせていた息を詰めて三蔵が首を振る。イヤ、明らかにオマエイってんだろ。ま、イイけど?認めないならこのまま続きするから。んじゃ、ひねくれ者の乳首を弄りまくろーっと。


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