「じゃ、部屋に行きましょうか」 にっこりと笑って鍵を示した八戒に、悟浄とがきょとんとした。 今日の部屋わりは三人部屋ひとつと一人部屋二つ。 その一人部屋を争ってじゃんけんを繰り広げたのはついさっきのこと。 早々に敗退したと悟浄は、最後の一人が決まるのを待っていたのだが……。 「僕がじゃんけんに負けちゃ、おかしいですか?」 にこやかな笑顔でそう問われれば、あまりにうさんくさすぎてかえって問うことができないというものだ。 「部屋、行きましょうね」 にこやかな八戒に逆らえるはずがないのだ。 お風呂から出たが八戒の持っていた本を借りて読んでいると、同じく風呂から出てきた八戒がの横になっていたベッドに腰を下ろした。 「ねぇ、」 優しい声がかけられるが、の視線は本に落ちたまま動かない。 「んー?」 生返事に八戒が苦笑して、の髪を梳いた。 「貴方を抱いてもいいですか?」 なんでも無いことのように優しくかけられた声に、が本に視線を落としたまま返事をする。 「んー」 はらはらと髪が頬に触れてくすぐったい。 は八戒の手を避けるように首を竦める。 そしてそのまま追ってこない手に満足したが再び本へと没頭したその時、脇腹をするりと八戒の手が撫でた。 「……?」 くすぐったさに本から引き戻されたの頭の中で、さっきの八戒の言葉が反芻される。 それを見透かしたように、八戒がにっこりと笑った。 「いいって、いいましたよね」 「ちょっ……」 反論しようとしたその口をやんわりと八戒のそれで塞がれてしまう。 八戒の唇の柔らかい感触に、それだけで身体の芯が熱くなる。 「……っ」 入り込んできた舌が、の舌の付け根をゆっくりと舐めてから答えるように伸ばされたの舌を吸い上げる。 軽く甘噛みされながら吸い上げられれば、身体の力が抜けての手から本が滑り落ちた。 「っ……」 離れた八戒の唇の感触と口の端から弧を描いた唾液に、自らの手で唇をなぞりながらは言い訳がましく言った。 「本が……」 「本は逃げませんよ」 笑ってそう言いながらも本を拾ってサイドボードの上に置くと、八戒はを抱きしめた。 大きな八戒の胸に抱かれては唇を尖らせながらも小さくため息をついた。 「でもヤだからね」 背中で交差する八戒の手が程良く温かくて、このまま眠りに誘われそうだ。 「今日三人部屋だよ?」 「わかってます」 暖かい体温と、優しい声にホッと安心してが身体の力を抜くとその耳元で八戒がくすくすと笑った。 「三人で、というのもおもしろいですよね」 がぎょっと目を見開くと、八戒の笑顔とぶつかる。 そして反論の隙もないままその身体をベッドに横たえられた。 「ね、?」 笑顔のまま胸に顔をうずめる八戒に、が顔を引きつらせた。 「ねっ…て言われても……」 両手でやんわりと胸を包んで八戒はひどく嬉しそうに微笑んでいる。 「気持ちいいことは、も好きですよね?」 ゆるゆると胸を揉まれれば判断力が低下していく。 「でもそれとこれとは問題が違う〜」 熱くなってしまう身体をなんとかごまかしが訴えると、八戒が少しだけ身体を離した。 「いやですか?」 至近距離で八戒の端正な顔とキレイな翡翠の瞳に覗き込まれて、イヤだと言える女がいるだろうか、いやいない。 「…」 改めて降ってきたキスにがその目を閉じたその時。 「……お前ら」 風呂から出てきた悟浄があきれた顔で二人を見ていた。 「あははは」 「え、えーと、これはそのっ」 ごまかす必要も無いのに思わず焦るにはかまわずに、八戒は相変わらずの笑顔。 「まーいーケド?」 空いているベッドに腰掛け悟浄がちらりと二人を見る。 「つーかどうしたのよ、オマエ」 煙草に火を付けながら悟浄が顎で八戒を示す。 「やっぱり変ですか?」 「変っつーか、なぁ?」 ちらりと意味深な視線を投げられるがは何のことかわからずにきょとんとしてしまう。 すると八戒が苦笑した。 「以外と固執するんですよ、僕」 するりと見せつけるように身体をなぞられて、の背中が跳ねた。 そして降ってくるキス。 甘いキス。 頭の芯が溶けていく。 「オレは見てるだけ?」 悟浄の面白がっているようなセリフに、八戒がの耳朶を噛んだ。 「に聞いてみてください。僕はどちらでもかまいませんよ」 耳元で囁かれたそのセリフに、の背中をぞくりと何かが走り抜ける。 悟浄が煙草を灰皿に押しつけるとのそばまできて跪いた。 「なぁ、。イイ?」 の手を取り、その甲へ恭しく口付ける。 「天国へイかせてやるぜ?」 悟浄はちゅっと音を立ててキスをした後、そのまま舌でたどり指を一本口に含んだ。 「……っ」 指を舌でなぞるように舐め回す。 じんわりと熱を帯びてくるからだに、あらがえるはずが無かった。 ボタンをはずされ裸の胸を晒される。 「かわいいですよ、」 八戒の手が優しく乳房を包む。 ゆるゆると揉まれればそれだけで中心が凝ってしまう。 それを嬉しそうに八戒が舐めた。 「あっ……」 のけぞったに悟浄が舐めていた指を解放する。 「、かわいいな」 「やぁ……」 恥ずかしくて顔を手で隠すと、楽しそうに八戒が胸の飾りを吸い上げた。 「ふ……」 その隙にするりとズボンと下着を脱がされる。 「あっ、や」 足を閉じるまもなく悟浄に大きく開かされて、自らのそこを彼らに晒すことになってしまいが悲鳴をあげた。 「やだぁっ!」 「何で? かわいいぜ」 の両足を大きく開かせて、悟浄がそこをしげしげと眺めている。 「入り口がひくひくしてんぜ?」 言葉と同時にそこに音を立てて悟浄がキスをした。 「ひゃっ…」 びくんとのけぞったに、八戒が楽しそうな笑みを向ける。 「イイんですね」 ひょいと、悟浄の手からの足を奪うと悟浄のやりやすいように足を広げさせる。 大きく開いた足の間に悟浄が顔を埋める。 指でそこを開かせると、悟浄はそこにゆっくりと舌を這わせた。 初めはなぞるように、やがてナカへと舌を忍び込ませるように。 「……っあ」 淫猥な音を響かせながら、悟浄がそこを舐めているのが見える。 自らの股間に顔をうずめる悟浄が、ニヤリと笑った。 「そんなきつく締めたら入らないぜ」 指で入り口をなぞるように割りいっていく。 ひくひくと緩く痙攣する内部をことさらゆっくりとじらすように忍び込む指。 「ふあああ…」 のけぞりながら悟浄の指を締め付けるに、八戒が押さえていた足を解放する。 それでもは閉じることすらできず、ねだるように悟浄へと腰を押しつけてしまう。 それに答えるように悟浄がナカを指で擦った。 「ん、んぅ……」 入り口を舐めていた悟浄の舌が僅かに上へと上がる。 「あ、あ」 剥き出しにされたクリトリスを舌と唇で吸い上げるようにされれば、の意志とは関係なく腰が揺れてナカの指を締め付けた。 「ああ、あっ」 自ら腰を振るに、八戒が微笑むとその耳元に囁いた。 「素敵ですよ、」 「やぁ……」 ひくっと悟浄の指をくわえ込むナカ。 後少しの刺激でイけるのに、その刺激が与えられずが八戒を見た。 「欲しいんですか?」 にこやかに問われれば、恥も外聞もなく頷いてしまう。 「欲しいのっ、おねが…ぃ、入れてぇ」 のその言葉に、悟浄が笑って指を引き抜いた。 そしてその指で後ろの穴に触れた。 「っ?」 つぷりと第1関節まで埋められて、の背中がのけぞる。 「や、やだぁ!」 慌てて身体をひねるの胸に食いつきながら、八戒が微笑んでその指をナカに入れた。 「ヤですか?」 前をぐちゅぐちゅとかき混ぜられればあふれ出た愛液が、後ろの穴と悟浄の指を濡らす。 「イけそうだけど?」 ぴくっと指を動かして悟浄が笑う。 「やぁ…」 乳首を舐められながら前と後ろを同時に弄ばれて、の頭がショートする。 「ぅあ、あ」 「後ろ、いやですか?」 クリトリスとナカを弄りながら八戒が聞く。 「や、やだっ」 その言葉に、悟浄が後ろから指を抜いた。 それにホッとする間もなくの耳に信じられない言葉が届いた。 「じゃ、前に2本でいいよな?」 「ですね」 ちゅ…と音を立てて八戒の指が引き抜かれた。 「ちょ、ちょっと……」 反論しようとしたの身体がうつぶせにされる。 そして悟浄の身体の上に乗せられた。 「ね、待ってよ」 「なんで?」 ニヤリと笑って悟浄が目の前で揺れるの乳房を掴む。 「っあ」 引っ張るように乳首をつままれて、の身体から力が抜けた。 へたり込むの腰を八戒が悟浄のソレへとあてがう。 入り口へと当てられた悟浄の肉棒。 それを迎え入れるように収縮する内部に、の理性が消えていく。 「あ、ああ……」 自ら腰を落とす。 悟浄の肉棒を深くまでくわえ込むと、そのまま腰を振り始める。 「あ、…んあ、ああ……」 自ら快楽を求めるその顔に、悟浄が嬉しそうに笑うと胸から手をはずしの腰を掴んだ。 「や……ぁ」 胸への愛撫を中断され、動きまで止められてが縋るように悟浄を見ると、悟浄がを引き寄せてキスをする。 「んなかわいい顔すんなって」 触れるだけのキスじゃ足りなくて、悟浄の舌を吸い上げてねだるように噛めば彼が苦笑するのが見えた。 「っ…ん?」 答えるように舌を絡めてきた悟浄の手が、の腰の角度を少しだけ変えさせる。 浅くなった結合に、のナカが浅ましく収縮する。 もっと奥まで突いて欲しい。 もっとぐちゃぐちゃに犯して欲しい。 何にも考えられないくらいの快楽が欲しい。 悟浄が、を見て笑った。 「すげぇ、物欲しそうな顔してんぜ?」 「顔だけじゃないですよ。ココも、僕らに犯して欲しいってひくひくしてますもん」 言葉と同時に、悟浄との結合部にあてがわれる肉棒の感触。 ひくひくと悟浄のモノをくわえ込んでいる隙に親指を埋め込むと、キツイ入り口をムリヤリ開くように開かせその隙間へ八戒の肉棒が銜え込まされていく。 「あ、…っあ…」 「キツ…」 目を見開いてのけぞるの下で、悟浄が眉を顰めた。 「あ……、は…ぅ」 ぎりぎりまで押し広げられたソコを犯していく肉棒。 「く…は、ぁ…ぁ…」 あらがうコトすらできずに、浅い息だけを繰り返す。 「ぁ……ぅ…」 限界だと、これ以上は無理だと思うのに。 「イイ、ですか?」 詰めた息で八戒が囁く。 緩慢な動作で否定したの顔を見て、悟浄が苦笑した。 「ウソだな」 言葉と同時に僅かにナカのそれを動かした。 「っふああっ!」 ぐちゅっと音がして、ナカが二人のそれを締め付ける。 「良さそうじゃないですか」 八戒がの身体を少し起こす。 と、角度が変わって二人の肉棒がずるりとの奥へと滑り込んだ。 「っああん…」 びくびくとのナカが痙攣を始める。 「やぁ、あ、ああっ」 悟浄が笑っての胸を鷲掴みにすると、八戒が勢いよくピストン運動を開始する。 「ふああっ…」 のけぞって絶頂に達した身体。 その余韻に浸るコトすらできず、の身体は勢いよく揺さぶられた。 限界まで広げられたナカがぴくぴく痙攣するたびに結合部から泡だった愛液が噴き出す。 「あ、ああ」 イイ所を余すところ無く擦る肉棒。 「も、や……ぁ」 「イイんだろ?」 悟浄がニヤリと笑っての乳首を噛んだ。 「あ、あ、もぉ…駄目ッ…」 「狂っちゃってください」 八戒が耳朶を甘噛しながら囁く。 「も、もぉ」 びくんとの身体がひときわ大きく痙攣する。 「くっ」 「…っ」 と同時に八戒と悟浄も絶頂に達し、の全てを犯すかのようにナカへと欲望を吐き出したのだった。 「あ…ああ……あ…」 ナカでびくびく震える肉棒の感触に、背中をふるわせる。 「も、壊れちゃうよぉ……」 くたりと悟浄の上へくずおれたのナカから、八戒がその肉棒を引き抜いた。 「っあぁ…」 敏感な内部を擦るその感触にがのけぞると、はずみで悟浄のそれも抜ける。 「んぅ……」 足を閉じる気力すらないままそのままの姿勢のに、八戒が微笑しながらのソコを覗き込んだ。 「キレイなナカですね」 「やっ……」 「開いてる?」 「ええ、さすがにすぐは閉じませんね」 「オレも見てぇ」 「駄目ですよ、貴方はの布団なんですから」 ぐったりともたれるを優しく抱いている悟浄に、八戒が笑う。 「……伸びちゃったらどうしてくれるの……?」 恨みがましく八戒を見たに、彼は上機嫌の笑顔を返した。 「その時はまた二人でしてあげますよ」 悟浄が呆れたように笑ったけれど、はため息をついてそのまま身体の力を抜いた。 絶対にそういう問題じゃないと思いながら。 |