実のところ、個人経営と法人経営で大きく異なってくるところがあります。
それは「医院」と「ドクター個人」のお金のやりとりです。
個人経営の場合、医院はドクター自身ともいえますからお金の管理に関しては医院の財布とドクター個人の財布の区分が明確でない部分があっても許されました。
しかし、医療法人では「医院」と「ドクター個人」は別人格ですから、原則として医院からドクターへのお金の移動は「役員報酬」に限られてきます。
たとえば法人の通帳から、ドクター個人の家事費に関するものが振り込まれたりするようなことは困るわけです。
また、反対にドクターから医院にお金を移動した場合には法人から見て「短期借入金」となります。
個人経営から法人経営に移行してまもなくは、「面倒」「堅苦しい」と感じるドクターがいるのも事実です。