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「一票の格差を考える会」

なぜ合憲派裁判官が多数派なのでしょうか

経歴で色分けが決まるのは良くないのでは・・・

(9. 9. 2000)

[ 事務局 ]


憲法第79条には概略次の内容のことが書かれています。

  1. 最高裁の裁判官は内閣が任命する。

  2. 任命された裁判官は、任命後最初に行なわれる衆議院議員総選挙の時に国民の審査を受ける。

  3. 国民審査投票で罷免を可とする投票が多数の場合、その裁判官は罷免される。

  4. 罷免されない場合はその後10年間、その地位を保持し、10年後の総選挙の際、 ふたたび国民の審査を受ける。

  5. 法律の定める定年に達したら退官する。

裁判官は 「 心身の故障のために職務を執ることが出来ない 」 と裁判により決定された場合以外は、 公の弾劾によらなければ罷免されず、行政機関が懲戒を行うことも出来ません ( 憲法78条 )。 これでお分かりのように、たとえ政権党が変っても、 内閣が気に入らない最高裁裁判官の首のすげかえをしたりすることは出来ません。 これは当然なことです。

しかし、政権党が20年も30年も変らない場合は、退官を補充する者を 「 内閣が任命する 」 という合法的な手続きを使うことにより、15人の裁判官の色分けを、 自党に都合のよい考え方の人が増えるように、次第に変えて行くことは、 出来ない話ではありません。

次に、国民審査投票制度ですが、その最大の問題点は 「 よく分からないから・・・」 と X 印をつけずに投票用紙を投票箱に入れた瞬間に 「 すべての裁判官は罷免する必要がない立派な方たちだ 」 という意思表示をしたことになってしまうという点です。 何も書かない票は 「 白票 」 ではなく 「 賛成 」 と見なされてしまうシステムなのです。

裁判官の業務執行内容など、一般国民には関心も薄く、分かりにくいので、従来、 有権者の約90%は、何も書かずに投票用紙を箱に入れてきました。 また、約9%の有権者は、 なぜか全員に X をつけて投票してきました。 ですから、一旦内閣により任命された最高裁の裁判官が、国民審査で罷免されたことなど、 過去に一度もありませんでした。

しかし、有権者が目覚め、半数以上の人が 「 一票の格差が2倍以上有ってもかまわない 」 などという裁判官はおかしい ! と考えるようになれば、彼らは罷免されることになるのです。

ご参考までに、現在の裁判官の立場の色分けを、表で示します。 経歴と色分けとの明白な相関関係にご注目ください。 裁判官や検察官出身の8人の中に 「 一票の格差が大きいのは違憲だ 」 と考える人が一人もいないということは、 理解に苦しみます。 それと、国民にとってこれほど重要な問題が、 もし経歴間の対立で左右されてしまうとしたら、大変困ったことだと思うのですが・・・。

裁判官の個人的経歴を見れば判決の内容が事前に予想できるというようなことが 有ってもよいのでしょうか ?

判事氏名(経 歴)判断
山口 繁 (裁判官)合憲
金谷利広(裁判官)合憲
北川弘治(裁判官)合憲
亀山継夫(検察官)合憲
奥田昌道(学 者)合憲
千種秀夫(裁判官)合憲
井嶋一友(検察官)合憲
藤井正雄(裁判官)合憲
河合伸一(弁護士)違憲
遠藤光男(弁護士)違憲
福田 博 (外交官)違憲
元原利文(弁護士)違憲
梶谷 玄(弁護士)違憲
町田 顕(裁判官)合憲
大出俊郎(行政官)合憲


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