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Theater Report #19
05.Jan.02 (21:30)
 昨日休んでしまったので、本日は2本です。

 JAZZファン、特にビル・エバンスのファンにとっては(私だけかも知れないけど)聖地の様な処「VILLAGE VANGUARD」です。あの名盤「Sunday at the Village Vanguard」、「WALTZ for Debby」のLiveが録音されたあの場所です。一歩足を踏み入れただけで目はウルウルしてくるし、口は渇くし、聖地に平伏し口付けしてしまうであろう、と思ったがそんな事は全くなく普通に楽しんできた。
 店に入ってStage側を見たら、RAMSAのA-500がメインスピーカーであったのには少々腰が砕けた。
 RAMSAさん、御免なさい。悪意はありません、あくまで個人的に25年来の聖地ですからJBLとかALTECとか古き良きアメリカを勝手に想像していましたので、済みません。

 本日の出演は“Dr.Michael White's Original Liberty Band of NEW OREANS”でした。バンド名からも分かる様にNew Orleans・JAZZですね。そのせいか、割と年寄りの客が多かった。一寸懐かしすぎるかなと思ったりもしましたが、そんな事はありませんでした。流石にもう11年この店の年明けを飾っているだけあって、懐古趣味だけのNew Orleans・JAZZではなかった。
 古めかしさもあり、新しい雰囲気もありかなり楽しめました。
 Drumを除く全員がSoloを取ったのだが、BassのSoloが仲々良かった。この手のジャズでBassがSoloを取るのを聞いたのは初めてであった。仲々良いものである。気になったのはSoloを取る事のなかったDrumのHighTomは、リム以外の処は使用されたのだろうか?実にどちらでも良い事なんだけど、気になった。

 New Orleans・JAZZには、矢張りバンジョーは欠かせないのだが、少々変なのである。弦が6本あるのである。通常バンジョーの弦は、4+1の5本である(ヘッドからの始まる4本とネックの途中から加わる1本)。ネックも通常のバンジョーに比べて幅広なのである。あれはどう見てもまごう事なきギター・バンジョーのなのであった。昔欲しかった楽器である。少年マガジンとかサンデーとかの通販でしか売っていなかった、(何となくいかがわしき)幻の楽器である。「ギターの奏法でバンジョーの音色が楽しめる!」がキャッチフレーズであった。キャッチフレーズからして一粒で二度美味しい的に怪しいのである。バンジョーはネックが細くて弾きにくそうなので、つい「これなら引けるかな」と思ってしまうのである。しかも新たに調弦もコードも何も覚える必要がないので確かに便利なのだ。が何となく怪しいので当時買わなかった。それを今、目の前で本場のプロのミュージシャンが演奏しているのである。不思議な感じがした。でもこの人も元々ギタリストでバンジョーを覚えるのが面倒くさかったのかも知れない。とも思ったのだが、Soloを聴いてこのSoloはバンジョーではやれんかもしれんとも思った(つまりギター的)。コードでリズムだけを刻んでいたバンジョーではなくSoloも取る、その辺が昔のスタイルとは違うのかも知れない。それにしてもこの人も少年マガジンとかで子供の頃、通販で買ったんだろうか。

 因みにマイクはいっぱい立っていたが、みんな全く無視して演奏していた。BassはAmp使用、後はみんな生のまま、従って、ギターバンジョーのソロの時、他の楽器はかなり控えめな演奏だった。MC以外マイクなし、清いのである。清い序でにマイクを片づけては如何なものかとも思ったが、どちらでも宜しい。
 FBされた音ではなく、演奏者がみんなの音を聞きあってバランスを取る、良い事である。調和の取れた心地よい演奏、生楽器の爽快な音であった。

 実に快く楽しいLiveであった。
 2月には、あのクラーク・テリーのLiveがあるので又行って来よっと!