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02.Jan.02
 「これはお子様方のお慰み、評判の美女じゃ野獣じゃ。」
 と云う訳で「Beauty And The Beast」です。

 よく作り込んでます。英語もお子さま向けなので分かり易い、ついでにギャグに何の捻りもないので分かり易い。道具も音楽も照明もみんな、派手でメルヒェンちっくで、甘々のDisneyです。

 このミュージカルを楽しむ最初の関門は
 「劇場に入ったら純真なお子ちゃまになる事」
それが出来ない人は楽しみ切れません。それさえ乗り越えてしまえば、後はもう大丈夫!

 音と口がずれているように見える事、
 少々音が大きすぎる事、
 ドアをノックする音が全く動きと合ってない事(時々)、
 効果音がたまに雰囲気を壊す事、
 唄とオーケストラの音が解け合っていない事、
 ワイヤレスマイクを擦る音、
 ワイヤレスマイクにのったノイズ(これはただの不幸か)、
 道具転換のキャスターの音、
 舞台下手奥の明かり漏れ、
 照明が子供騙しを多用する事、
 指揮者へのCueLampの点滅が矢鱈目について鬱陶しい事、
 客席上手後方からPenlightで舞台にCueを出している事(これは悪戯かも知れない、レミゼでも客席案内係が暇つぶしにペンライトを付けたり消したりして鬱陶しかった)、
 等々

 折角あそこまで作り込んであるのにもう一歩の所で客を舐めて手を抜いてしまった詰めの甘さを気にする事なく感動の内にカーテンコールを迎えられます。Disneyには珍しく客に媚を売るような客を小馬鹿にしたような舐めた舞台ですが、楽しめます。アメリカ人とお子ちゃまは本当に楽しんでいました。アメリカ人の楽しむ時は何も考えずに楽しむという素直な哲学は立派です。$90も払ったんだから、StandingOvation位して田舎に帰ろうという方もいらっしゃいました。立派です。
 本当にもう甘々のメルヒェンワールドに浸り切って下さい。映画の方が面白そうとか、家でビデオを見た方がマシなんて思わないで、甘くてカロリーたっぷりのケーキに身体ごと飛び込む気持ちで楽しんで下さい。
 たとえストーリーが安直に改竄されていても気にせずお楽しみ下さい。それが子供騙し、じゃなくてこのミュージカルの魅力なんですから。
 (それにしてもBEASTに教養が無さ過ぎる。あれではガストンと同じ只の馬鹿者である。原作ではもっと教養があった筈だ)

 それにしてもバルコニー下のSpeakerは出し過ぎだろう。唄は凡て前方5m頭上3mの位置から聞こえてきた。大きな会場の後ろから2列目に居てである。

 どうせ私はひねくれ者〜♪
Theater Report #16