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Theater Report #15
         

01.Jan.02
 賀正!謹賀新年!

 元旦は「厳窟王ジャン・バルジャン(ああ無情)」少年少女世界の文学大全集から始まった。家にあったが読書嫌いだった私は読んでない。読書好きで勉強家の兄は読んでいた。そういえば村田英雄に「昭和の厳窟王」という歌があった。

 「Les Miserables」 良く出来ています。日本であれだけやっていたので余り食指が動かなかったのだが、何となく手垢にまみれている様な気がしていたのだが、間違ってました。反省してます。観て良かった!

 噂通り道具も歌も良かった。英語も聞きやすくて、話の展開もよく解る。3時間飽きさせない。素晴らしい!音場も自然でした。私の席は1階席の後ろから3列目なので、私が聞いていた音は定位的に考えても殆どバルコニー下に吊ってあるUPAなのだと思うんだが、違和感がない。各シーンの雰囲気に合わせて実に自然にレベルがコントロールされていて、劇空間に違和感なく入っていけます。レベルコントロールはほぼ完璧でした。惜しむらくは女性の声が一ヶ所フェーダー上げ過ぎでビッグマウスになってしまったこと。これも声が出た瞬間に修正されました。(当たり前か)
 舞台前のPcc4枚は何に使っていたんだろうか?コーラスや舞台上で出る音を拾っていたんだろうか?舞台上の物音で拡声しているらしきものはあったがそれが主目的なのかどうかは不明。音はほぼ完璧(ByJeevesの方が良かったが、劇場の広さを考えるとしょうがないと思う)。
 照明も良い、んだと思うが、ちょっと暗い。しょうがないが、沢山舞台にいると顔が見えにくいので誰が唄っているか分かり難い(唄の定位が、みんな同じせいもある)。

 ストーリーの進行は実に判りやすかったのだが、これは私の勘違い、思い込みだと思うのだが、「Les Miserables」ってこんな終わり方で良かったんだっけ?読んでない人間が言うのも何なんですが、最後は幽霊の合唱で良かったんだっけ?フランス革命は、レジスタンス全滅で失敗した話で良かったんだっけ?不勉強で判らない。
 私の思い込みでは、最後はレジスタンスが「ラ・マルセイユーズ」の大合唱でシャンゼリゼを踊りながら行進してくる筈だったんだけどなあ(思い込みを少し脚色してます)。あれでは「厳窟王」(今時言わないか)と云うより「養女の恋」である。甘々のラブストーリーである。あの男は何だ!自分に恋している純真な女の子を使って自分の恋を成就させる残酷なエゴイストである。私はああ云う奴は嫌いだなあ。
 それにしても幽霊の合唱では寂しい終わり方だと思うんだけどなあ〜。

 ニューヨークで半額Ticketで観て良かった。日本で正規料金で観たら一寸怒っていたと思う(私の思い込みがいけないんですけど)。
 本当に良い作品なんだけどね。