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Theater Report #13
           

27.Dec.01
 New York City Ballet “The Nutcracker”
 日本でチケットを買ってきた(勿論Internetで)、今回唯一計画されていたProgramです。
 「New Yorkに行ったらこれは見なければいけない」と言われ、「凄い!」を連発され、「兎に角観なければ!」と思って観てきました。
 
 とても綺麗でした。楽しかったです。

 「本当に素晴らしいんだろうか?」等とスケベな姿勢で劇場に足を運んではいけません。童心に帰って観ましょう。そうすれば間違いなくものすごく楽しめます。

 聞いていたよりも、想像していたよりもずっと雪が少なくても気にしてはいけません、日本のバレエではあんなにガンガン降る雪は観られません。
 時々踊りが揃っていなくても、子供が振りを忘れて慌てていても、気にしてはいけません、優しく微笑んであげましょう。
 「折角来たのにパ・ド・ドウのヴァリエーションがなくて悔しい」等と思ってはいけません、どうせストーリーには関係ないんですから。
 そんな事よりひたすら綺麗で甘ったるい程の夢の世界を楽しみましょう。

 まるで詰まらなかったみたいに書いてますが、本当に楽しかったです。機会があったら是非ご覧下さい。間違いなく楽しめます。
 ただ誰かが私に吹き込んだ様な異常な「凄さ」は期待しないで下さい。バレエをやっているお子さまをお持ちの方は、是非足をお運び下さい。
 子供の役は、凡て役相応の年齢の子供がやっています。みんな頑張っています。勿論クララもネズミの御大将からクララを救う王子も子供です。

 道具やくるみ割り人形から王子に変身する引き抜きも見所です。本当によく出来ています。

 そんなこんなの夢の世界、アメリカのお子ちゃま達は着飾って劇場にあらわれ、目を皿にして舞台を凝視し、休憩時間にはバレリーナと記念撮影($20)をし、一生の思い出を作っていました。
 彼らは舞台を観ている間本当に静かで、日本でこんな子供の多い劇場でこんな静かであった経験は私にはありません。こちらに来てから客席で騒ぐ子供を観た事がない、本当にみんな静かです。こんなに躾が行き届いていて、無心に舞台に見入る純真無垢な子供達が将来、民主主義の御旗の下余所の国に人殺しに行くかと思うと悲しくなってきます。
 戦争反対!
 天国も国もないと想像してごらん、君がやろうと思えば簡単な事だ。さあ、みんなで「IMAGINE」の大合唱だ!

 話がそれてしまったが、私、ネズミの御大将が結構気に入りました。頭がいっぱいあって立派でした。
 キャラクター達はみんな表情豊かでチャーミングです。

 本当に皆様、是非一度ご覧下さい。