Theater Report #10
           

21.Dec.01
 本日はリベンジ!Alvin Ailey再びである。

 解りました。私の観に行く姿勢が間違っていました。
 モダンダンスを観てやろう、と言うスケベな根性が間違っていたのです。クラシックバレエや古典芸能を楽しませて頂くつもりで劇場に足を運ぶべきであったのだ。そうすれば、面白い!楽しい!素晴らしい!を味わえたんですよ、何せ身体も振りも完成されていると言って間違いないもの。

 本当に今回は面白かった。前回の安い席がいけないんじゃないかと思って、今回は倍の$50!処が行ってみたら、前回の10列前、大して変わらねえじゃねえか!と思ったら大違いで、音がバルコニーの影響をあまり受けないんですね、ここは。
 前回と一番大きな違いは、音のレベル。「なんだチャンと出してんじゃん」と思うと共に、「このシーンでそこまで出さなくて良いんじゃない」とも思いました。矢っ張りそれなりに出すんでよ、そりゃあそうだろう。前回のは如何にも小さかった!控えめにあと3db位上げた方がなんて書いたけど6dbは欲しかった。幾らバルコニー下とは言え、バルコニー奥(RearMezz)用にSpeaker(101サイズのJBL)が9尺おき位に吊ってあんだから、あの音は如何にも小さかろう。

 さて今回は前回の不幸な出会いが重なったのと違って、ダンスと照明と音楽がずれていなかった。そうなれば流石である。流石“Alvin Ailey American Dance Theater”である。跳ぶし跳ねるしシリアスだしユーモラスだ。これで詰まらない筈がない。本当に楽しめる舞台であった。

 とベタ褒めだが、然し、音響は良くない。まずあの音源は何とかならないだろうか?作品によっては、レコードの傷音が入っている。あれは定期的に聞こえるのでとても気になる。取れると思うんだけどなあ。テープヒスの凄い作品もあった。音の余韻がヒスの中に埋もれていく、そしてヒスの中から音が現れる。少し位何とかしたらどうなんだろう。取れると思うんだけどなあ。
 これらからも分かる様に音源は古い!歴史的音源だ、多分初演の時の。もう少し何とかして頂きたい。今回音が悪いだけで気が萎えるのがよく分かりました。私も出来る限りいい音で仕事をしなくてはいけない。(どうしようもない時もあるけどね、今回もそうかな、でも今回のノイズは何とかなる範囲のものだと思う)
 音自体も悪いんだけど、音響も良くない。音をチャンと管理していない。ダンスと音のレベルについてもう少し考えて音を出すべきである。野放図に過ぎる!
 今回の席ではセンタークラスターからの音ばかりが聞こえてきて、閉口しました。ダンスよりも音像がグッと前のしかも上にある。ダンサーの前に音の壁が出来ている。ダンサーと音が一体になる様な処に音像があるともっと迫力は出るし、分かり易くなる筈だ。そうなればもっと大きな感動を、多くの人に与えられると思う。
TheaterReportsTop
トップページへ戻る