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Therater Reports #78
01.Sep.02 15:00
 “THE PRODUCERS the new MEL BROOKS musical”

 これも1月9日(#22)に続いて2度目である。前回と違う所は3月17日(多分)でOriginal・Castでの上演が終了し、新しいCastになったことである。ハッキリ言ってOriginal・Castの方が数段良い!もう比べるのが可哀想な程Originalの方が良い。#22のPLAYBILLの写真と主役2人の顔を見比べて頂ければ一目瞭然だがMaxの“Nathan Lane”にしてもLeoを演じる“Matthew Broderick”にしても持って生まれたキャラクターというか愛嬌が違う。私はMatthewの舞台は観ていないのだがOriginal・CastによるCDのMakingDVDを持っているので大体の想像はつく。それはもう圧倒的にMatthewの方が可愛いし、Characterが立っているのである。それはNathanにしても同じでこの2人に当て書きした様に役と役者が嵌っている。その他の役にしても同様である。Original・Castとはそもそもそういうものなのだと思うし、そうでなければCastingMissである。

 それでは今回のCastでは面白くないか?と言えばそんな事はない。それはもう非常に大変とっても面白い!矢っ張り良く出来ているのだ。実に本が良く書けている。Mel Brooksの才能に脱帽というか、彼は天才なんだなと思う。彼はこの作品の台本だけではなくこのミュージカルの音楽の作曲者でもある。恐ろしい才能の持ち主である。もっと映画も作って欲しい。今回初日に観た“THOROUGHLY MODERN MILLIE”よりも面白い、(そう言うかどうか知らないけど)Second・Castであってもこちらの方が私にとっては面白い。“THOROUGHLY MODERN MILLIE”はBroadwayのプロ達が力を出し切って作り上げた素晴らしい舞台だと思う。然しそもそもの台本が“THE PRODUCERS”の方が一枚も二枚も上手なのである。これは私がMel BrooksのFunであることに因るのかも知れないけれど多分それを差し引いてもそうなのだと思う。「天才は99%の努力と1%の閃きである」とEdisonは言うけれどその1%が無ければいつまで経っても100%にはならないし、そもそも1%が最初に無いことには99%の努力をする必要もないのかも知れない、とさえ思う。努力すること自体はとても大事だけれどそれだけではどうにもならないことも世の中にはあると思う。まあそんなことはどうでも良いんだけど、兎に角面白い!

 今回は2階席(Mezzo L18)で観たのだけど音はチャンとしていた。役者と声の距離感は正しいし、音のLevel、Balanceも大変良い。今回の様な席では、(声量が無い為)声とオーケストラの位置関係が崩れる役者が居るものなのだがこの舞台に関してはそういう事はなかった。この点も大変素晴らしい。

 今回、この作品を見る為に日本でTicketを予約してからこちらに来た。便利になったものである。InternetでTicketの予約が出来る。それも結構何ヶ月も先のTicketでも予約出来る。但しあまり遠い未来のTicketを予約すると実際に劇場に足を運んだ時にはCloseしていたりするのでご注意頂きたい。でもNew Yorkに行くと決まっていれば早めに予約してTicketの入手が難しいものでも観ることが出来る。因みに今こちらでTicketが入手し難いもの、と云うかtktsで扱っていないものは下記の作品辺りかな。

 “HAIRSPRAY”
     Orch席は年内売り切れらしい。他の席は数日後
     であればBoxOfficeで入手可能。
 “LION KING”
     これは聞いてないけど矢張り良い席は余り残って
     ないと思う。
 “THE PRODUCERS”
     以前の様にCancel待ちのみではなくなったけど相
     変わらず大変な人気がある。
 “FRANKIE AND JOHNNY”
     これはミュージカルではないけれど大変人気のある
     Comedy。かなり面白いらしい。

 兎に角“THE PRODUCERS the new MEL BROOKS musical”は本当に面白くて楽しめるので是非ご覧頂きたい、と御願い奉ってしまうのである。

 然しOriginalCastの印象が強いとその後にやる役者は大変だなあ、と思う。役のイメージは壊せないし、自分のキャラクターは生かしたいし、本当に大変だと思う。今回のCastはその点に於いても実に頑張っていたのである。多いに称賛したいと思う。
 8月31日土曜日にNBCのスタジオ前の広場で行われた“THE PRODUCERS”のPerformance。左のは「We can do it」、右は「I wanna be a Producer」を唄っている所。この2人がMainCast‘Max’と‘Leo’を演じるBrad Oscar(左の写真の右) と Steven Weber(左の写真の左)。
 このPerformanceはNBCの番組“Weekend Today”の1コーナーとして午前8時45分位から生放送された。