ふらふらと
目を閉じて
空中に両腕を漂わせ
あなたを探す

暗闇の中で
あなたが私の手を取り
踊り始めるのを待ってる

私はいつでも半分夢の中で
あなたとダンスする

溺れるように
咽ぶように
赤ん坊に還って
体を裂くように
吠えるように
泣いて泣いて
ダンスする

焦がれるように
うなされるように
吐くように
熱病のように


右目はテレビを見てるけど
左目はいつもあなたを見てる

私の左手はこの世のものだけど
私の右手はあなたのもの

いつもいつもまつげの一ミリ向こうにあなたがいて
鼓膜の一ミリ向こうであなたが息をしてるのが聞こえる

あなたがやって来る

津波のように私を飲み込む

たっぷりと沈めて
浮かび上がれない程深くのしかかって
言葉もなく喘ぐうちにさらって行く

あの見慣れた嵐の中へ