ボランティア・仕事の心構え
「動こう、実行し続けよう」
グリー株社長 田中 良和
朝日新聞 2011.01.09
ゲームセンターにやってくる「今の自分に満足していない大人」を見て、こうはなりたくないと強くおもいました。自分なりの仕事の方程式
[やりたいことがあって、それが仕事になって、それで稼げるようになる]
そんなことが本当に出来るのか。思いはあっても力の無い自分とのギャップをどう埋めていくか。それが僕の仕事の出発点で、何よりも手応えがあり面白いことだと思えました。
僕が肝に銘じたのは、人の作り上げた仕事に対して「良い悪い」とジャッジする評論家のようになってはいけないということ。今、多くの若い人が無意識のうちにこの禁を犯している気がします。自ら実行し、そして結果を問う。その姿勢がなければ仕事とはいえない。実行し、実行し、一つの目標が結果を出すまで実行し続けることこそ、大切なのではありませんか。
転職で成功する人
縄文アソシエイツ 古田英明 2003.08.02朝日新聞
1.目先の給料アップよりも十年後の自分にかけるという意気込み
スカウトは美点凝視主義でおこなう。
本来その人の持つ才能を掘り出しそれを発揮すれば生まれる「付加価値」に値段を付ける。
2.転職先での適応をすること。
以前のところ「では」と言わずに、最低三ヶ月は言いたいことをノートに書き込み、
三年かけてやってみる。
3.いくつかの挫折を経験し、逃げずにマイナスから出発できる人。
クレームの処理を素早く現場を見て行っていると大きな事故には遭わない。
4.トップから見ても尊敬できるリーダーを目指す
一般にどこの会社も2割の社員が残りの8割の社員の分まで稼いでいると言われている。
転職を考えるのはせいぜい2割です。このうち真のリーダーは二十人に一人である。
この人達は自分の人生と仕事はNearly equalと言う覚悟を持つべきである。
幅広い見識とモラルが要求される。内々だけで考えると偏りがちな罠に風穴も空けられるようになる。
やはり、人を救うのは人
高田 公理 武庫川女子大比較文明学教授 01.01.20朝日新聞一部改変
「ボランティア」とは「義勇軍・志願者」の意味である。当然、自由意志に基づく。だからこそやりがいがあり、楽しくもあるのではないか。
ところが、そのボランティアも政府によって踏みにじられた。教育改革国民会議が、「奉仕活動の制度化」を提言したからである。制度にしてしまえば、自発性はコケにされたも同然である。
そもそも、人が動くのはおおむね次の四つの条件のどれかが満たされる時である。
1.金をもうける。
2.面白くて楽しい。
3.人の役に立ったり「エエカッコ」が出来たりする。
4.やっておかないと大変な損をする。
被災地でのボランティアでは、それぞれが面白くて楽しい、本当に価値があると思うことを、じっくり探してみる。世の中や他人の役に立つことも、きっとあるに違いない。そして企画実践する。
やはり、「人を救うのは人しかいない。」被災地では、そんな叫び声に、多くの人がほっとした。自由な自発性だけが、人と出会い、つながる楽しさとおもしろさをはらんでいるからである。しかも、当然の事ながら「エエカッコ」するためにも他者の存在は不可欠なのであった。
お父さん学校に行こう
子供が思春期を迎える頃、おおむね父親は社会の中堅で仕事量も責任も多くなり、ストレスを抱える時期。地域社会に参加することにより、職業人以外の自己表現が出来る場が作れる。
地域社会が身近になるのは40代。年齢差や肩書きを気にせずに話せる、職場では得られない人間的なつながりが欲しくなる。
できる人が、できるときに、無理なく楽しく。
自分が楽しめるかどうかを二の次にはできない。
ボランティアのすすめ
1999.01.18読売新聞 元NHKアナウンサー鈴木健二
戦後、経済的な豊かさを追い求め、それを達成したかのように見える今、人々はそれだけでは満たされない心の空白があることに気づき始めています。
ボランティアは義務ではなく、権利と考えた方がいい。経済活動からは得られない確かな手応えと同じ目的の人たちとの出会いがあるのですから、この権利を行使しないなんて、もったいないじゃありませんか。濃密な人間関係を取り戻し、経済的な成功とは異なる達成感や感動を与えてくれる。
ボランティアの敵は中傷である。善意で取り組んでいるのに、影で偽善者とか、物好きと呼ばれることがある。しかし、ボランティア活動はそうした苦痛に耐えて前進することの大切さやよろこびも教えてくれるんです。
組織としてのボランティア活動は、一時的な感情だけでは長続きしません。資金や人材の確保を十分に検討する必要があります。これからは、現場で活動するボランティア以外に裏方として企画運営などを担当する“ボランティアのボランティア”も大切になってきます。
地方でのボランティアは、本来の自分を見つめ直す試みであった。私もボランティアを通じて、清らかな心の“ギフト”をもらい続けている一人です。
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とげ抜き先生から
ボランティアの心得とは
1.格好つけず
2.軽く無理せず。
3.息長く。
恕の心
恕の心---河野左宙 新潟大学名誉教授
・思いやりの心
・情け
・他人の気持ちを推し量って同情すること
「己れの欲せざる所を人に施す勿れ」
にょ【如】(1)そのとおりであること。同じ。ごとし。
じょ【恕】広辞苑
(1)おもいやり。同情心。「忠―」「仁―」
(2)ゆるすこと。「寛―」「宥―」
じょ【恕】大辞林
思いやること。思いやり。同情。「己れの欲せざる所を人に施す勿れとは…之を―の道と云ふ/福翁百話{諭吉}」
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とげ抜き先生から
相手の立場に立って考えること
いかなるものを求めているかのみきわめが大切。
求めよさらば与えられん。
では、求めてこない場合には「お節介」か「思い上がり」か未だ結論が出ず
治せる医師,治せない医師
ハーバード大学心臓病教授
バーナード ラウン
臨床経験より得た結論
「患者を慎重に問診し、良く選んだ言葉を返すことが最も大事だ」
ハンディは医療者の資質
銀座内科医院 九鬼 伸夫
医療者に一定のハンディキャップがあることが望ましい資質の一つと思います。
医師が相手にする人は、必ず何か自分に深く根を下ろした欠点や弱点に苦しんでいる人なのだから、そうした苦悩の体験が自分になく、相手の苦しみに共感を持てないとすれば困ったものだ。
私の考えでは、すべての人は障害者であり、自分の障害とどう向かい合うかによって、その人の個性や人格は作られる。障害という言葉に不快を感じる人はいるだろう。
でも私は、「みんな障害者」と考えて積極的にこの言葉を使ってしまった方が、みんなが生きやすい世界につながるような気がする。
安全は証明できない
池内 了 名古屋大学宇宙物理学教授
「危険の証拠がないこと」は、直ちに「安全であること」を意味しないのに、私達はつい安全が証明されたと受け取ってしまうのだ。
実は、「安全であることは」永久に証明できないのである。
すべての可能性が調べ尽くされて、初めて安全が確かめられる。ところが、人間が考えることは有限であり、実施しうる実験も限られている。調査した範囲内では危険がなかったからといって、その範囲外でも危険がないとは断言できないからだ。
事実、DDT.BHC.環境ホルモンも一見有用なようでも、微量で靭帯の健康を害することがあとになって解った。
人間の行為が有限である限り、人工物にはすべて、「安全は証明できない」という問題が潜んでいる。とはいえ、科学技術によって開発した商品が、より効率的で、より便利で、より儲かれば、使いたくなり売りたくなるのは当然であろう。
産業社会はそのような欲望の上になり立っているのだから。
そこで成されるのが、リスク管理である。
私達は、どこかで、「妥協」しなければならないのだ。ならば、少なくとも、危険がないと証明できたのはどの範囲か、その限界を知る必要があるだろう。
その限界を承知した上で、採るかどうかを決める。欲望を抑えてあえて採らない方向も探る。それが科学技術の時代の知恵ではないか。
その意味で、遺伝子組み替え作物の問題は、今まさに正念場にあるといえるだろう。
仕事依存症
新入社員は張り切って仕事を覚え、どんどん仕事をこなそうとする。
残業や休日出勤もいとわないので上司から称賛を浴び高い評価を得る。
本人は、周囲の期待に答え会社の役に立っていると生き甲斐を感じる。
2-3年とたつうちに給与や地位も上がり、
長時間勤務することによって自分もいろいろなメリットを受けるようになる。
日本の企業では、人より多く働くことが歓迎評価される。
同僚に抜かれないか、上司に嫌われるのではないかと心配になり、
自分だけ仕事もないのに会社に残るようになる
仕事は自動化、習慣化され益々加速される。
たまに早く自宅に帰ると、自分の居場所が無くなったような不安感を起こす。
たまの休日にはどうしたらよいかわからずにゴロゴロして無為に過ごす。
休日の夕方には、無為に過ごした事への後悔と家庭の居心地の悪さと明日からの仕事への不安からイライラし出す。
出社すると安心する。
さらに進むと、仕事の結果や達成効率よりも、仕事そのものに熱中し、
ただ忙しく働いていることに酔い、仕事のための仕事を求めるようになる。
生活パターンを変えることに不安や苦痛を感じるようになる。
このパターンの継続により以下の弊害を生むことになる。
1.自分に対しては身体をこわすこと
2.家族に対しては共に過ごす時間の不足
3.会社に対しては長時間労働と効率の悪さ。
慢性疲労の恐怖
板橋中央病院 心療内科 堀 史朗
1. 慢性疲労とその進行
だるい
暇さえあれば寝てばかり
夜中に何度も目が覚める 追いかけられる夢、殺される夢
芯まで疲れ切っているのに眠気がこない
一晩中悶々としている。
仮面鬱病の進行
2.慢性疲労蓄積状態の身体症状
頭痛、頚から肩の凝り、耳鳴り、シビレ
心臓の圧迫感、呼吸の苦しさ、動悸、眩暈
目がしょぼしょぼする、目の奥が痛い、鼻が詰まる
音やにおいに敏感
手足や目、口元ののシビレむくみ
微熱、腰痛、筋肉痛
3.慢性疲労末期症状
トイレにはいるとあまりの疲れでトイレから立ち上がれない
電車に乗れない。
人混みに出られない
4.慢性疲労の回復過程
睡眠が十分にとれる。
食欲が出てくる。
記憶力、集中力の回復
意欲がわいてくる
自信が出てくる。