人生の愉しみの見つけ方 

---- いまを充実させる100の逆転発想

川北 義則 PHP文庫

 

A.愉しみ方にも基本がある

01.遊び心で仕事をしよう

    日本人は遊びべたである。遊びと仕事を分けて考えすぎる。遊びが主で仕事が従であってもいっこう構わないのだ。

02..継続こそが仕事を楽しむコツ

    「とにかくやること」だ。毎日一定時間を仕事に捧げてみよ、絶対そこから愉しみが見つかるというものである。

壁になっているのは、その習慣がないときに想像する「イメイジの悪さ」なのである。

03.「いい加減」こそ楽しく生きるコツ

    いい加減さがあるから人間は愛らしいのである。いい加減さがないと人生を愉しむ機会は永遠にやってこない。

04.人は好きなことをするために生まれてきた

    ほとんどの人は自分の好きなことにひたむきに向かっていないのではなかろうか。

それどころか、自分が何がすきかさえ見失っているような気がする。

自分というものがどこかへ行ってしまい自分を見失っては、生きている甲斐がない。

05.まず笑う、すると愉しくなる

    [笑う門に福来たる]

06.長生きを考えるよりもまず現在を愉しむ

    すべてを肯定し、感謝し、プラス思考をする。そうすれば、人生の光景がパッと明るくなる。

07.脳からどんどんモルヒネを出しなさい

    いつも心を平静に保ち、笑顔を絶やさず、感謝の気持ちを忘れないことである

08.人生が愉しくなる三つの条件

    知らないことを知る勉強好き、自分の知らないことわからないことを否定しないで素直に認める。

そして、良い事を思えば良くなります。悪いことを思えば悪くなります。すべてプラスに考えよう。

09.幸福の色眼鏡をかけて世の中を見よ

    自分におきることはすべて自分にとってプラスになると考える

10.会社は辞めたいときに辞めてはいけない

    不遇なときはやめない、辞表がすぐに受理されそうなときは止めない。

新しい道は苦しくてつらい道のことが多い、憂くなくとも一年は考えて、短時間で決めて辞めない。

11.開き直ってのんびりしよう

    心の面でも敏感すぎるとろくなことがない。

人のちょっとした仕草や言葉遣いが自分への矢のように感じられるような人は、人生がつらくて仕方ないだろう。

「もういいや。なるようになれ」という開き直りをどこかですることが精神の健康を保つのに不可欠なのである。

12.自分に振りかかってくる問題は必ず解決できる

    人間が不幸なのは、自分が本当はいま幸福であることを知らないからだ。

自分の身に降りかかる問題は常に自分で解決できる範囲内である。

13.今、現在に全力投球してみよ

    現在の自分がどう考え、どう生きるかが未来の自分の姿なのである。

ところが、過去の結果である現在の自分にとらわれて、後悔したりあるいは弱気になったりそんな人が多すぎる気がする。

また、やればすぐできるのに、何かと理由をつけて一向に始めようとしないのは、

現在という時間を無為にやり過ごしてしまうだけである。

14.愉しさは苦しさの向こうにある

    愉しさとは相対的なものである。本当の愉しさとは、苦しさを経ないとわからない。

苦労には努力がつきものである。苦労しない人間は努力もしない。

努力しないと人間で一番大切な感性が衰えてしまい、無機的な人間になる。心の廃人である。

15.苦労を知らない一流芸能人はいない

    ありがたさがわからないということは、楽しみが味わえないということに等しい。苦労を避けてはだめだ。

16.苦しさの中の楽しさに気ついているか

    その只中にいるときは、本当の楽しさは味わいにくい。

苦しみの中に愉しさが潜んでいるというのは、本当は愉しいことなのにそれが苦しみのように感じられることがあるからだ。

プロといわれる人間が必死に努力をするのは、苦しさの中に愉しさを見つけているからだ。

苦しいだけで愉しさがわからないとしたら未熟な証拠だ。

17.怒って得することはひとつもない

    第一に、ストレス物質が貯まって健康を害する。

    第二に、活性酸素を生成して老化を促進する。

    第三に、感情の制御不能を起こし、人生を破壊する。

    第四に、おおむね愉しくない。いつも上機嫌でいることが最良の健康法である。

    腹の立つことに遭遇したら、すぐに反応しないでやり過ごすか、もしくは、よいほうに受け取ってにっこりするかだ。

18.どんどん忘れなさい

    忘れなければ記憶もできない。忘れることは「よいこと」なのだ。

どんどん忘れていくと残るのは、愉しい思い出だけなのである。

逆に、忘れまいと努力していると、記憶の前面に出てくるのはいやなつらいことばかり。

また、思い出したってどうにもならないのが、過去である。忘れるほうが人生はるかに愉しい。

19.ギブ/アンド/ギブこそ本当の喜び

    ギブアンドテイクは、資本主義の発想だ。

与えてもらうよりも、与えるほうがはるかに心地よい。みんなが心地よくなるのだから、八方丸く収まること請け合いだ。

ギブアンドギブは、人間が仲良く暮らすひとつの雛形になると思う。

20.自分の成長を確認できる喜び

    年の終わりに振り返って年頭の自分よりも成長したと確認できるくらい幸せなことはない。

21.五感を働かせれば感動は深くなる

    もっと五感を働かせるようにすれば、今見えないものが見え、感じられないものが感じられ、

味わえないものが味わえ、匂わないものが匂うようになるはずである。

五感をもっとよく働かせるよい方法は、とりあえず視覚を遮ってみることである。

22.幸福はすでに掌中にある

    人は、それぞれ現在の状態で十分に幸福だ。

もしも、いまの自分が「幸福でない」と思うとしたら、

それは不幸なのではなく自分の内部にある幸福に気がつかないだけなのである。

心安らかになり、生きて幸福を求められること自体がすでに幸福だと思うことが大切である。

23.喜びの受け皿を持っているか

    泣くから悲しい、笑うから愉しい、拳を振りあがるから腹が立つのである。

要は、楽観的な受け皿を作っておき、人生を愉しむ心を持っていることが大切。

24.地味で平凡な人生こそすばらしい

    不満も満足も考え方の癖の問題である。

それは単に、習慣なので習慣を変えれば現状もすっかり変わってしまう。

不満が多い人は考え方がマイナス思考になっているだけだ。

意識して、プラス思考をすれば、その瞬間から満足に変わる。

気味で平凡な人生こそが、いちばん自然に即した人生なのだ。

 

B.時間を豊かに使う方法

25.一泊二日の列車の旅

    列車の旅はリラックス空間だ。電話がかかってこないし、集中してよく読書ができる。

また、心地よい振動でとろとろ眠くなってすばらしいアイデアが浮かぶことがある。

二三日リラックスしたいときには、一人で一日中鈍行に乗って、夕方着いたところで一泊して、

翌日また列車に乗って帰ってくるのがよい。

26.車中観察という娯楽がある

    いまの情報でいちばん価値があるのは、人的情報だという。

人間を車中観察したり、広告媒体を見ているだけでも面白い。

ばったり、知人に会うのはせっかくの愉しみが邪魔される。

27.限られた時間を豊かに使う方法

    浪費時間を少なくする方法は、何事に対しても一生懸命に取り込むこと、目標を持つこと。

28.心身の健康は歩くことで支えられている

    人間は動物の仲間である。動物とは動き回るから動物なので、動き回れなくなった死ぬように設計されている。

だから、生存も基本の一つは、足腰の健全さを保つことで、そのためには、運動よりも歩くほうがよい。

歩き回って得られる情報は原寸大の生情報である。この種の情報は新鮮な感動を与えずにはいられない。

好奇心が刺激され、みずみずしい感性がよみがえる。

29.やるべき時に自分の都合を聞くな

    なにも考えないで行動を始めるのがよい。考えると「後でよい」とか「面倒だ」という気持ちが芽生える。

行動に移せば、自然にやる気が出てくるものなのだ。

30.忙しいのは時間の使い方が下手なだけ

    忙しがる人には二つのタイプがある。忙しがって自慢したい人と時間管理が下手で本当に時間がない人である。

時間は自分で作り出すものである。すぐできるように物の準備がされていない。

約束の時間より早く行って何かをすればよい。予定時間を決め、優先順位を決める。

31.アフタ-フアイブの行動範囲を広げよ

    アフタ-フアイブに数時間は貴重である。休日を除けば、自分自身の真のプライベトタイムはそれしかないからだ。

32.仕事以外に費やす時間をもっと増やせ

    仕事以外の時間を少しでも多くとることだ。そこからおのずと工夫が生まれ、愉しみが味わえるようになる.

早く会社から開放されたくなる。もっと自分自身で楽しむことに貪欲になれ。

33.時には行方不明になろう

    自分というものを見つめる時間が必要だ。誰にも邪魔されない時間と空間を一日一時間以上は持つべきである。

34.時にはサッボッテ充電しよう

    長年同じテンポで生きてくると、そのリズムがもたらす疲労のおりのような物が溜まってくる。

これは正常なリズム内での休憩では取れない疲労感である。それを取り去るには、リズムを崩すしかない。

35.たまには「退屈」も味わってみよ

    退屈がなぜ大切かというと、人間がものを考えはじめるのは退屈したときからだ。

退屈する時間がないということは、ものを考える時間がないことなのである。

36.花を愛でる心のゆとりはあるか

    どんなに忙しくても、何かひとつわき道にそれた何かを持っていないと、ますます余裕を失っていく。

余裕というものはできるものではなく作るものなのである。大切なことは先延ばししないで触れてみることだ。

 

C.幸せに生きる知恵

37.運不運は受け止め方しだい

    どんな場合でも、現在を肯定的に受け入れ、よい方向へと解釈し、そうなることを信じれば、それがすなわち積善である。

積善のうちには必ず余慶がある。それがずっと先のことなのかすぐなのかはわからないが、

今起きていることが好ましくないことでも、それに余計な意味をくっつけることはない。「

38.Handyとは才能の一部である

    ハンデをマイナス要因と意識するとマイナスの結果を呼ぶ。ハンデをどう乗り越えるかはその人次第である。

現状を認める素直さと、どんな苦難も前向きに捉える肯定思考を持ち、ハンデをてこにのし上がるのが良い。

39.欠点を直すよりも長所を伸ばせ

    欠点などには目をつぶれ。欠点指摘や欠点是正はできるだけしないように。

胸を張れることにより磨きをかけるほうがはるかに有益なのである。

何かに絶対的な自信を持っていると、不思議なもので欠点が欠点として感じられなくなる。

むしろ欠点があったほうが、その人間の魅力は増してくるようである。

40.恐怖は悪い想像に過ぎない

    恐怖とは、人間の悪い想像に過ぎない。

頭の中に描く恐いイメイジがまるで事実のように私たちを恐れさせる。怖い怖いと言っていると本当に怖くなる。

この世でいちばん悪辣な仕業は人の恐怖心に付込むことである。

41.失敗はひっくり返すと宝の山

    失敗話はどこがいけなかったかの実例がたくさんあるから、他人の失敗くらい貴重なものはない。

失敗のいやな気分は忘れたほうがよいが、なぜ失敗したのかははっきりと分析してみるべきだ。

42.自信のある人ほど謙虚だ

    本当に強い人間、自信のある人間、余裕のある人間が謙虚なのは、弱そうに見えることを恐れないからである。

大切なことは、人との競争の結果ではなく、以下に自己と向きあい、自己と戦ってきたかの方である。

43.表現の行間を読み取れるか

    正直なことは大切だが、自分の心をあまり正直に出すことは、とかくトラブルの元になる。

自分の心を隠せない人は、何事においても成功できない。

言葉や態度には表れない表現を人間はする。含蓄のある文章とはそういうものだ。

行間が読み取れないと人生の深い愉しみは味わえない。

44.センスを磨くにはどうすべきか

    センスとは、見分ける才能だ。

本物にできるだけ多く接すること。

純真で素直な気持ちになって、すべてに接する芸術家の心を持つこと。

45.英知は「足るを知る」ところから生まれる

    人間には欲があり、度が過ぎると自らを滅ぼすことにもなりかねない

自分の現状をひとまず肯定すること。その上で希望するのはかまわない。

心から満足し、「ありがたい」と思う心からはすばらしい知恵が生まれてくる。

46.段取りのコツはパレート「二-八の法則」

    二割のものが全体の八割を支配する

人を説得するときでも言うべきことの二割を伝えた時点でOKする人はOKする。

要領のよい人は全体の二割に達するまでがむしゃらにやってみて、八割方見通しをつける。

47.込み入った問題こそ単純に考えよ

    われわれが遭遇するいろいろな問題は視点を変えると簡単に解決してしまう

一見どこから見てもいいことずくめの話には複雑な背景が潜んでいることが多い。

複雑な問題は、できるだけ単純に考え、単純そうに見える問題はじっくり考える。

48. 低次欲求こそ生きる力がある(マズロの欲求階層説)

    人間の欲求を五段階にわけ、生理的・安全・社会的。自己尊厳・自己実現の欲求とした。

低次の欲求が馬鹿にできないのは、それが生きる力をかきたてるからだ。

49.融通が利かない生き方は愉しくない

    人生においては楽天的な性格と自分の可能性への挑戦はよいことだ。

時には、公私混同もしてもよい。結果が悪いことさえしなければよい。

50.想念は現実になる(マアフイの潜在意識の法則)

    現実と肯定思考がセットになったとき、人間の持つ潜在能力は最高度に発揮できる

潜在意識の持つ力は無限大のものである。

潜在意識の力は、「想念」によって引き出される。

潜在意識に正邪善悪の区別はない。

肯定思考や健全な考え方が大切なのは、そうでないと、自分を滅ぼすことになるかもしれないからである。

51. 思い続ければ望みは実現する

    人生とは、その人の考えた通りのものである

自分の願望をずっと思い続けることはそう簡単ではない。ほとんどの人は続かない。だから実現しないのだ。

52.健全な心なしに健全な体はありえない

    成功を手に入れるに必要なものはたった一つのことしかない、健全なものの考え方である。

人間は蘇生と崩壊との狭間にあっても、本来は蘇生型なのだ。

つまり、より良く生きようとしているのが人間の本来の姿であり、仕組みなのだ。

53.老化の75%は自己願望のあらわれ

    いつまでも若くありたいと思うなら、歳なんか徹底して無視することである。

意識すれば、どうしてもマイナスに傾く。だから、意識しないでいればいい。

「老いは追い」と置き換えてACTIVEになることが、歳をとらない方法とおもう

54.考え込むとロクナことがない

    あれこれ思い悩み、考え込むことは人間のすることで最悪なことである.

55.人間としての誇りを取り戻せ

56.金持ちを羨ましがるのは人生の素人だ

    お金というものは、われわれの想像以上に人生に役に立たないものであるらしい。

金は必要なだけあればよい,下手に多くあると、重くて持っているだけで疲れてしまうのだ。

大金持ちの生活ぶりは、平均的な小市民の生活ぶりと大差ない。

57.贅沢も貧乏も平然とできる人がかっこいい

    贅沢は大いにして良いと思う。贅沢は人の心を豊かにしてくれるからである。

贅沢できるのにしないのは、けち臭いだけでなく、人間として貧しい。

だが、貧しくなってしまったのに、贅沢三昧の気分から抜けられないのは甘ったれである。

58.家族で愉しむ貧乏・贅沢セミナ

    貧乏と贅沢の両方に慣れるのがいちばんいいと思う。

今の所得のレヴェルを平均値として良くも悪くも分不相応な生活を一週間取り入れてみる。

贅沢とは何か、貧乏とは何かそれなりに体験できると自然に変化への適応性が養われるはずである。

人生の浮き沈みがすぐに現れるのは生活レヴェルである。

生活レヴェルをさっと変えて動じない根性を持っていれば、たいていの試練は乗り越えられる。

59.男女同権と性差の問題を一緒にするな

60.情報を鵜呑みにするな

    誰でも情報をたっぷりと抱えているようで、肝心な情報はないことが多い

マスコミの流す情報を鵜呑みにしている。

すべての情報は、みんながひとつの目的のために加工を行って出てくるものなのである。

情報への疑念とか、一面性、誤報の可能性そういうものへの警戒心が一切ないのは恐ろしいことである。

真実を知ることへの熱意を持ち、貪欲に情報の選択と解析が必要。

61.大事を成すには臆病であれ

    冒険で一番大切なものは、大胆さと細心の注意である。本当に強い人間、大きな仕事をする人は想像以上に臆病である。

臆病だと知恵がわく、臆病な人ほど安全弁を多く持つことができる(危機管理能力)からである。

物事の正味のところを見る癖がつく、リアリストにならざるを得ない。観念や感傷のごまかしが通用しない。

62.一大事のときこそ運を天に任せる

    執念のようなもの、これが絶対に必要だということ。

同時に、執念にしがみつかないで「どうにでもなれ」と言う開き直り。相反する気持ちを持っていなければいけない。

運を天に任せて、最善も最悪もどんな結果でも受け入れるという肯定的な姿勢が運を開く。

「最悪だけは避けたい」という我執が、まさにその最悪を招く。

 

D.愉しみが倍になる人間関係

63.人を見る目、本物を見る目はあるか

    偽物にだまされるのは、本物を知らないからだ。鑑識眼を養うにはより多くの本物に接することだ。

よく犯す間違いは、思い込みやレッテルを信用することである。

そして、評判、履歴、外見、言葉や態度より何の根拠もないのに「こういう人だ」と決めてしまうことである。

目の前に本物がいても気がつかない。偽物を本物と思ってだまされ、本物は偽物と思って顧みないのである。

64.品性を見抜く目を持て

    品性というものは普段はあまり現れない。土壇場で現れる。

問われないから、だんだん忘れ去られ、若い人たちの価値判断の基準は「マスコミの評価」となってしまっている。

個人でも、組織でも「一番大事にしているもの」がわかれば、品性を見抜くことができる。

お金だったり、社会的地位、世間の評判、

65.同性に嫌われる人間はダメ

    異性の友達をつくるより同性のほうが簡単である。

同性の友達は普通に生きていれば自然にできるが、自然にできる。

友達がなかなかできないとしたら、どこかに人間的な欠陥があると思って間違いない。

同性に好かれない人間にかけているのは、「信義」であることが多い。

男を判断するときには、どんな同性の友達を持っているかを見たほうが良い。

66.ルールを守れば人の悪口くらい愉しいものはない

    テレビのコメントで、人をほめることほどつまらないものはない

心に不満があるか、嫉妬がある人が言う悪口は気持ちが悪い。

本人の前で面と向かって言えない悪口は言わないほうが良い。本人にずばり言うに限る。

ただし、誉めるときは人を介していったほうが良い。

67.魅力の原点はP親・A大人・C子供の気持ちの使い分けにある

    子供の心から始まって、三つの心が育ってくる。

三つの心がバランスよいと、人生が一番スムウスに運ぶ。

時々ちょっとはずすと魅力が増す。

68.その人の評価は持っている人脈で決まる

    人脈の大切さを知る人は、いつも良い人脈を広げようと努力する。

自分を相手に利用してもらう姿勢で臨んだほうがうまくいく。

人が人を評価するときには人脈をみる。どんな人物と付き合いどう評価されているか。

69.聞き上手になればすべてうまくいく

    医者でも名医と呼ばれる人は例外なく聞き上手である。

相手の話に合わせて、「うんうん」と相槌を入れ、時々質問し、ときは驚いたり、感心したりして、

いかに熱心に聞いてあげているかを相手にわかってもらうことが大切である。

70.飛び抜けた才能の持ち主と付き合え

    大多数の人間は、飛びぬけた才能を開花させていない。才能を眠らせていることがある。

飛びぬけた才能の持ち主と付き合うと、愉しい。必ず奥義をつかんでいるからきっと役に立つ。

相手に波動されて自分の可能性が広がる。

自分と同じレベルの人とばかり付き合っていると、自分が成長できない。

優れた才能の持ち主というものは、どんな相手からでも学べる特技を持っている。

71.第三の異性を友人に持つ

    人生に彩を添えるのは異性関係である。

中年を過ぎたら、女房でもない、恋人でもない、第三の異性の友人を一人や二人も角が良いと思う

そうすることで、異性一般への見方が少しは成長するし、相談相手になる。

72.自腹を切れば他人の痛みがわかる

    自腹を切るのはつらいものである。

だが、それを我慢して自腹を切っていると、見えないものが見え、感じられないものが感じられるようになる。

相手の痛みがわかるようになる。

73.どこかミステリアスな部分を持つ

    人間というものは、正体がわかってしまうと魅力が半減する。

魅力を失わないためには、どこかにミステリアスな部分を持つ必要がある。

「ありのままの自分を知ってほしい」と言わずに、少しは他人を愉しませる工夫をすればいい。

74.投げられた球はすぐに投げ返せ

    さりげなく球を投げられているのに気づかない事が多い。反応がなければそれでおしまい。

名刺交換は自分の球を相手に放ったも同然、そこから先は、球を投げ返すかどうかにかっかっている。

電話、はがき、さりげないきっかけを用意する。

75.裏切られるのは自分が悪いからだ

    良いことが生じたときに、他人のおかげだと思えば感謝の気持ちが生まれる。

感謝するのは祈りとともに生理的に一番良い状態をつくる。

他人の態度は自分の心の反映、悪いことは自分のせいと思って付き合えば、だまされたり、裏切られたりは少なくなるはずだ。

自分が裏切られそうになると、その相手を裏切る傾向にある。

76.他人との差異より類似点を見つけよ

    あちらとこちらの違いを問題にしたら収まるものも永久に収まらない。

それは、自分の価値観を相手に押し付けるからである。

人間関係をうまくやる極意は、類似点を探すことである。

77.「やさしさ」は相手に悟られてはならない

    声は普通の調子でやること。

相手に悟られないようにする

やさしさは一方通行でいい。相手に迷惑がられてもやらせていただく。

78.家に家族がそろう時間を意識的に作る

79.とにかく女房だけは怒らせるな

    愛すること以上にうまい奥さんの取り扱い方はない。

何事も奥さんをとことん愛した上でやること。

80.仕事を取るか家庭を取るか

    二者択一では問題は解決しない。

第三の方法を選択してみるべきである。

 

E.変化の時代を愉しむ生き方

81.人生のシナリオは自分で書け

    自分の考え方をもたない生き方はもうできない。

人生後半戦を愉しく生きるには準備が必要だ。金だけでなく、何をするかも含めてだ。

四十過ぎたらじっくりと計画を立て、できるなら五十台より実行に移す。

82.第二の人生は自立して生きる

    子供の世話にならずに自立する覚悟を決める。

    1.最大の問題は健康である。仕事は収入と健康の維持の両方に役立つ。

    2.生涯学ぶ姿勢を持つこと。社会との重要な接点となる。

    3.好きなことをしていけるに耐える趣味を持つ。独自の趣味を若いころから持つ。

    4.老後の自立した充実した生活のために、真の友人と呼べる存在。

    5.家事をこなして一人暮らしに耐える。

83.自然のサイクルに沿った生き方を」

84.「アリとキリギリス」の話はもう時代に合わない

    現代は、キリギリスの時代である。アリのように働く人間はなかなかよい目が見られない。

労働と価値が分離したので、価値のあるものでなければ所得は増大しなくなった。

85.計画通りに運ばないことを愉しむ時代

    計画を立てても、そのとうりには物事が運ばない時代になってきた。

人々が自分の人生を愉しむ姿勢を持つようになり、人々が生きがい追求型に変わったからである。

賢い経営者は大雑把な目標を立てておいて、その都度変化に応じて計画を変更する。

また、目標が達成されなくとも困らない準備をしておく。

86.石にも道具にも命があるかもしれない

    とにかく、わからないことがまだ山ほどあるのだから、人間が決めた既成概念にあまりとらわれないほうが良い。

どんなものにも命を見つけられるとしたら、それも一つのすごい能力といえよう.

87.コンピュター時代こそ感性を磨け

    コンピュウタアのすること演算・言語・記憶は人間の脳で言うと左脳のやることである.

人間が負けないものは、右脳が担当している感性の部分である。企画力、創造力とか芸術的才能は高く評価されるだろう。

流行などには関係なく、豊かな感性だけは絶えず磨いておいて、自分が何をやればよいかを考える必要がある。

88.人の頭を通した情報に価値がある

    人からもたらされる情報が真の意味で極秘情報であることは滅多にない。情報源は、ほとんど活字、電波情報である。

だが、それを専門分野の人間が頭にいれて、豊富な知識と経験で分析したものは、新しい加工情報なのである。

89.あなたはどちらに恩義を感じるか

    誠意とか努力とか自己犠牲といったものを過大評価すると、お互いにレヴェルダウンしてしまいやすい。

日本的なプロセス重視型を止め、結果を重視し、努力した側は結果が出ないときはそれを口にすべきではない。

90.もう偏差値秀才はお呼びじゃない

    偏差値秀才は記憶力の勝負である。だが、記憶力を要する仕事はコンピュウターに取って代わってしまう。

毎日遅れずに会社へ行くような勤勉さは必要なくなる。

状況の変化に適応する、人と仲良くやっていける、新しいものを作り出す創造性に優れた人がこれからは求められる。

91.心不在の点数主義はマイナスである

    点数主義というのは、客観性を獲得する方法で、一定のルールにのっとって加算、減点により点数を得、

それによって決定の材料とする方法である。学校の試験がその典型である。

個人の人間性や可能性はほとんどわからない。点数にならないことは一切やらないという弊害を生む。

大変化に対応ができないために、天災時や世界の大変化時にはかえってマイナスである。

92.真似上手の人間はいらない

    日本人が長い間オリジナル性がないといわれてきたのは、自分たちの目指す近代国家のお手本がすでにあったからである。

いわないとやらない、やるときも自分で考えないのは、幼児性から抜けきっていない証拠だ。

自分の頭で考えない理由は、そのほうが楽だからである.

93.何にでも首を突っ込む人にチャンスあり

    都会で暮らす場合には、変化への適応ということなしに、人生をうまく生きることは難しい。

いつ、自分の存在価値が根こそぎ覆されるかわからない。保険の意味で、目配りだけは広く持っておく必要がある。

いろいろな分野に首を突っ込むことは、自分に新鮮な刺激を与え、同時に豊富な情報を取り込んでおくことになる。

そして、自分のチャンスを広げるのに絶対必要である。

94.もっと独断と偏見をもて

    独断とは自分ひとりの考えで行うこと、偏見とは偏った考えである。

われわれ日本人は、独断と偏見を嫌うが、ヨーロッパ人は逆に人と違うことをするのを評価する傾向が強い。

要するに、「俺はこう考えてこう行動する」と堂々といってくる。

95.人生遠慮は無用、もっと自己主張せよ

    日本人にかけているものは、自己主張である。

「みんなと同じでいいや」という態度をとりつづけたのは、

多数と異なる意見や、行動が嫌われる共同体に育ったゆえの自己保身術であった。

96.「自分」を持たないと生き延びられない

    和と同とは似ていてまったく異なる。和するは己を失うことがない。同ずるとは付和雷同することである。

人生を愉しむのに和することは必要だが、同じてしまったらアイデンチィチィが無くなる。結局は他人の人生で終わってしまう。

そのくらいの差が出てくる。何でも良いから、徹底してこだわることである。

意見が対立したら、最期までがんばり、最終的に従えば和することになり、何の問題もない。

97.変革期に強いのは職人根性に持ち主である

    高度経済成長時代は初心は勤勉実直でよかった。

最近は、サラリーマンも職人根性を求められ、良い結果を出すことを求められるようになった。

自分はこの分野だけは誰にも負けないという仕事芸を身につけておけば、どんな時代にも驚かない。

98.何かひとつ徹底的に極める

    何事も極めるのは至難の業であるが、一つのことに徹底してこだわり続けるものを持つと、

きわめて行く過程でうるものがその人の器を大きくしほかのことにも良い影響を及ぼすようになる。

99.生涯続けられる「仕事」生きがいを見つけよ

100競争から共生の時代へ

    競争をして勝つことは善であり、美であると考えられてきた。

しかし、この勝てばよいという考えにとらわれると、人間はどんどんレベルを落としていくことがわかった。

競争相手との相対的な関係ばかりを意識して、自己成長の契機を失っていくのだ。「何でもあり」になっている。

この弊害に気づいて,「共生」ということが最近さけばれている。

しかし、「自由競争」という美名の下に「強者の作った不公平なルール」を押し付けられていることが多い。