２年半もの長い介護生活に幕を閉じ、後かたづけも一段落し、残された者たちの生活が始まった。自分のことも満足にできず、一途にここまで進んできた。悔いは全くないが、少し疲れた。旅に出て気分一新しようと考えました。

　気分の切り替えには、いつもと全く違うことをすることや、全く違うところへ行ってしまうのが一番です。できれば、かっての楽しかった思い出のある所なら最高です。

　そっと瞳を閉じると、楽しかった頃の光景がよみがえってきます。ゆっくりと時間が過ぎていきます。「いい気持ちだなあ」と一息入れる。あとは何もしなくてもいいんです。

ただ風が顔を通り抜ける感触をゆっくり感じましょう。あとの予定は考えるのを止めて好きなだけ好きなところにいるのです。

　少しすると、もう一人の自分がやってきて、「ご苦労様」と声をかけてきます。「ゆっくり休んでね。元気になったらまた一緒に頑張りましょう。」

　目を開けると、そこは安息の地。ゆっくり温泉に入って、おいしいものを食べ、酒を少々浴びて、早く寝ましょう。二日もすると、元気が出てきます。

　リフレッシュには、何もしないのが一番です。「しないこと」をするのです。