人に気持ちを伝える時

01.09.10

先日、甥っ子(義理の姉の子・28歳)の結婚式に一家五人で行って来ました。生まれた時から遊んであげたり、面倒見ていたりした仲なので、式で何かをして私からのメッセージを伝えたいなぁと思っていました。

 「スピーチ」では偉そうだし、「何かを感じてもらえば」と、パフォーマンスを考えていました。先ず浮かんだのが、「カラオケ。」こいつは友だちがするに決まっている。「詩の朗読。」かっこいいが周りが静かに聞いてくれるか心配。結局、誰もがまねの出来ないこと。「楽器の生演奏」が良かろうと言うことになりました。

 勿論、こんな私のことですから、誰にも教わることもなく、フルートの優しい音色に魅せられて40の手習いで始めたものです。姉にも甥っ子にも一度も披露したことはありません。曲はディズニー映画のアラジン「A Whole New World」。愛する二人が旅立つにはぴったりです。私は、恥ずかしさを超えて何かしてあげたい気持ちが体中に駆けめぐり、いてもたってもいられなくなりました。

 

 ソロで吹くのでは面白くないので、3人の娘達にアラジンとジャスミンを歌ってくれるように 頼みました。ところが、長女は「サークルで忙しくてとてもそんなことはできん。」との素っ気ない返事。次女は「式の次の日が数学のテストなので、いやだ。」三女は「一人で歌うなんて恥ずかしくて出来ない。」とあっさり断られてしまいました。

 幸い、三人ともピアノを習っていたので、次女に私の気持ちを伝え、やっと説得してピアノの伴奏をお願いすることに成功しました。そしたら次女は長女のところへ楽譜をファックスで送り、「私がピアノをするんだから、お姉ちゃんは吹奏楽でやっていたフルートをやって、お父さんとハモルしかないね!!」と長女を説得し始めました。

 結局、第一フルートが私、第二フルートが長女、ピアノ伴奏が次女、指揮が三女。妻も「詩の朗読」で参加することになり、「我が家の楽しい演奏会」がここにはじめて誕生しました。

 実は、ホームページ作成に忙しくて私も一年間楽器をしまいっぱなしでした。一週間特訓をして、合わせ稽古を前日にしただけで本番に望みました。当日はピアノがキーボードに変わり、周囲も思った通り騒がしくて演奏会気分にはなれなくて、次女は不満そうでした。

 でも、演奏の終わったときの達成感と甥・姉・親戚一同の熱い視線を感じたとき 私はやって良かったなあと思いました。きっと私のメッセージ・「家族って大切なんだよ。気持ちを合わせるって大切なんだよ」が伝わったと思います。 翌日、私は娘達の前で改まって「昨日はどうも有り難う。みんなのおかげで良いプレゼントが出来たね。」と素直に私の気持ちを伝えました。

 

 気持ちは行動で表そう。