中年の達人 ------ あるがままの自分を受け入れるために
精神科医 高橋 祥友
中年期には誰にも危機が訪れる
{忙しい自分}に酔ってないか悩みをひとりで抱え込んではいけない
人生を整理していく段階に入る時代自分だけの時間を大切にしよう
自分の人生に達観するそれが{中年の達人}だ
------−紹介カバーより
中年期というのは、これまでの人生において「当然だ」「当たり前だ」と何の疑いもなく受け入れてきた価値が根底から揺らいでくる人生の一局面である。
これまで信じてきた価値に無理やりしがみつくのか、それとも自分の殻に合った価値基準をきちんと見直すのかで、その後の人生も相当変わってくる。その意味で、中年期というのは、自分自身と対話し、自分を静かに見つめなおす絶好の時期と考えられる。
社会やほかの誰かから与えられた価値観でなく自分にとって何を重んずるかもう一度静かに考え直す時期が中年期ではないだろうか。
「中年の達人」というのは、何も特別な才能や能力を持っている人のことではない。人生の半分を過ぎたこの時期に、自分の姿を静かに見つめなおして、あるがままの自分を受け入れられる人のことである。
第一章 中年期は危機の時期
Mid-life crisis / 人生第二の山 / 子供のこと、夫婦のこと、老親のこと / 上昇停止症候群 /
空き巣症候群
第二章 その忙しさを見直してみよう
ハインリヒの法則 / お忙しそうですねはほめ言葉か / たった一日の空白でも苦痛 /
日本型勤務倫理の犠牲者たち / ミクロネシアの夕陽 / つつましさと誇りのある生活 /
オニイサン、ヤスイヨ / 一晩で百万円を使うとしたら / 趣味の効用
第三章 人の振り見て我が振り直そう
会社の為だけに生きる時代は終わった / 滅私奉公より自己啓発 / 人生を整理していく段階に入る世代 /
自分にできることを探し続けて / 身の丈にあった生き方を見つけよう / 理想の家族という幻想 /
十の家族には十通りのあり方がある / マニュアル自身には罪はない / マニュアル世代の不可解さ /
今の若い世代はと言う前に
第四章 中年期ストレスを乗りえよう
ストレスは善玉と悪玉がある / ストレスマネジメントの原則は / 健康お宅も度を過ぎれば /
柳の枝と老大木 / 一人で抱え込まない
第五章 不眠と上手に付き合おう
「最近よく眠れない」 / 不眠にもいろいろなタイプがある / 夢を見るのは病気のサイン /
体内にも時差がある / 快眠を保つ九つの工夫
第六章 中年期鬱の症状を知っておこう
うつ病とは何か / うつ病も四大症状 / アルコールlとの関係 / こんな性格の人は要注意 /
まじめで頑張りやBさんの場合 / 治療は薬とカウンセリングの両輪で /
どんな薬を使うのか / 精神療法の七原則 / 「うつ病になってよかった」
第七章 中年の達人なるための九ヶ条
0-心のバランスを保つには
1-エネルギィの注ぎ口を広く
2-自分だけの時間を大切に
3-本当に自分がしなければならないことは何か
4-白か黒の発想法は要注意
5-一人で抱え込まないで誰かに相談しよう
6-「今ここで」の発想法
7-多忙幻想の落とし穴
8-健康なあきらめの効用
9-精神科へ行こう