決戦!!第一高校!!



前編 放課後の銃声

筆者:YRRさん
「は〜い、じゃあ今日はここまでにしましょうか??」
第三新東京市立第一高等学校2−A、臨時教員の星涼子による、世界史の授業が終わり、生徒達は帰宅の途につきはじめるときであった。
「アスカ、明日はどこに行きたい??」
シンジは明日は土曜日と言うことで、アスカをデートに誘っていた。
「そうね〜、小涌谷の混浴露天風呂なんかどう??」
アスカは何の恥じらいもなく、シンジにこう答えた。
「アスカ、不潔よ・・・」
ヒカリがアスカに白い目で見ていた。
「惣流、あんさんは学校のアイドルなんやし、その発言はまずいやろ・・・」
トウジが突っ込む。
「盗撮されるぜ、ホント・・・」
ケンスケも頭を抱えた。
「混浴、それは男女が裸で一緒の湯船に浸かること・・・。アスカ、ずるいわよ・・・」
レイが焼き餅を妬いていた。
「まあまあ、妬かない妬かない・・・」
マナがレイをいさめる。
「だ〜か〜ら、何で私とシンジが一緒にお風呂に入って、ずるいってレイに言われなきゃいけないわけ??」
アスカがレイに猛抗議をする。
「だって、碇君は私と気持ちのいいことを・・・」
「コラコラコラコラコラ!!!!」
レイのすれすれの発言に涼子が止めにはいる。
「全く、聞いているこっちの身にもなってよね!!私なんか、彼氏なんかいないんだから!!」
涼子は思わず本音を漏らす。
「え、そんな美人で彼氏がいない??世の男性陣はなにを考えてるんだろう・・・」
シンジがそんなことを言う。
(ウルトラ戦士が地球人と結婚したら大問題よ・・・)
事情を知っている、レイ、アスカ、マナの三人は心の中でそう呟いた。
「それは、リリスの悪戯かもしれないな・・・」
「そうだね、リリスの・・・、ってカヲル君!!」
シンジがひっくり返る。
「あら、転校の手続きで??」
レイがカヲルにそう質問した。
「明日から、2−Aでお世話になることになったよ」
「おー、これで全てのチルドレンが揃う訳か」
マナがそんなことを言った。
「マナちゃん、彼もチルドレンなの??」
涼子がマナに質問した。
「ええ、天才パイロットよ!!」
「そんなに誉めないでくれよ。元使徒なんだから・・・」
「へぇ〜・・・」
思わず、涼子がベターなギャグを・・・。
「まっ、これでまたこのクラスが明るくなるわね」
アスカがそう締めくくった。
「さて、私は職員室に戻りますか・・・」
涼子は職員室に戻ろうとした。その時・・・
パ〜〜〜〜〜〜 ン!!!!
「銃声!?」
マナが兵士の勘というやつを働かせてそう言った。
「職員室よ!!みんな来て!!」
アスカが走り出した。

 第一高校職員室内。明らかに言動のおかしい、女三人組が職員室内にいた、教師15人を人質にして、立てこもっていた。
「おい!!私たちはネルフによって潰された、ゼーレの女工作員よ!!ネルフに伝えろ!!ゼーレの幹部を釈放しろとな!!」
リーダーと思われる背の高い女が職員室内で叫んでいた。校内は、まだ残っていた生徒がぞろぞろと校舎の外へ避難していた。
「あちゃ〜、ゼーレの残党か・・・。トウジ、委員長を連れて、ネルフへ避難して。ケンスケも」
シンジはトウジとケンスケにそう話した。
「でも、シンジはどうする??」
「そうや、センセはどうするんや!!」
「大丈夫、この学校の離れで作戦会議を開いているから!!」
シンジはそう答えた。
「私たちは運命共同体よ!!このくらいのこと、使徒と戦うよりましだわ!!」
アスカがそう叫び、レイもカヲルも同調した。
「私と星先生も残るわよ」
マナがそう話した。
「マナ、君はともかく星先生は・・・」
「こんなの、バルタン星人よりもはるかにましよ、シンジ君」
涼子はシンジにウインクした。
「は、はあ・・・」
シンジは涼子の態度に唖然としていた。

「第一高校に武装部隊を派遣して!!あと、避難した学生の保護も!!」
ネルフ内では、ミサトがてきぱきと部下達に指示を与えていた。
「全く、いまさらゼーレの残党によるテロなんて・・・。おまけにゼーレの幹部なんかみんな、碇前司令が粛正しちゃったのに・・・」
ミサトはぶつぶつと文句を言っていた。
「ミサト、シンジ君達、まだ敷地内にいるわ!!」
リツコが警察から送られた資料をミサトに見せた。
「全く、好奇心の固まりなんだから・・・。ほう、シンちゃん、アスカ、レイ、カヲル、マナ、星涼子まで??」
ミサトは涼子の名前を見つけると、驚いたような顔をした。
「多分、五人が残ったから自分も残ることにしたんじゃない??」
「でも、星教諭は民間人よ??」
「ああ、星涼子は、{民間宇宙人}よ」
「はあ?」
リツコのとんでもない発言に、ミサトは首を傾げた。
「正確に言うと、M78星雲ウルトラの星出身者ね」
「えっ、じゃあ・・・」
「そう、彼女はウルトラ戦士、ユリアンよ」
リツコがそう言った。
「でも、彼女の身元ははっきりしてるわよ??」
「あくまで私の個人的見解よ。彼女の調査は打ち切っちゃったし」
「じゃあ、その根拠は??」
「アスカ、レイ、マナの三人の様子がおかしいから、調べたのよ。そしたら、地球人では分からないはずの電波を彼女に向けたら、即座に反応したわ」
「でも、何で今まで黙ってたわけ??」
「言う必要がないと思ったのよ。ちゃんとに教師をやってるんだから」
「でも・・・」
「大丈夫。彼女は正義の味方よ。おまけに、彼女はシンジ君達に全幅の信頼を寄せているし、シンジ君達も彼女のことを慕っているわ。全く問題ないわよ」
「星教諭がどんな采配をするかね・・・」
ミサトはリツコの説明に不安を抱きながらも、涼子を信頼することにした。

 ここは、第一高校の本校舎から少し離れた、体育用具倉庫兼野外実習教室。六人はそこの倉庫の中で、作戦会議を行っていた。
「特殊部隊が来るまで少し時間がかかるわ。良かった、これを隠しておいて・・・」
アスカが自慢げに、体育倉庫の地下室のふたを開けた。
「何これ??ここは戦時中のトーチカかい??」
カヲルがとてつもない武器の量に呆然としていた。
「アスカ、いつの間にこんな物を・・・」
レイがアスカに聞いた。
「ネルフの特殊部隊の人に作ってもらったの。こういうことが起きるのは想定内だからね」
アスカがそう言った。
「ある意味怖い・・・」
涼子は身震いした。
「アスカらしい・・・」
シンジはアスカの行動力に脱帽していた。
「さて、どれを持っていこうかな〜?」
「アスカ嬉しそう・・・」
レイはアスカのギラギラしたオーラに冷や汗をかいていた。

「で、六人は丸腰でどう戦う気かしら??」
ミサトが避難してきたトウジとヒカリとケンスケに聞いた。
「何か、武器を隠してあるってアスカが・・・」
「全く、あとで叱っておこ」
ヒカリの答えにミサトが頭を抱えた。

次回予告 バズーカ、自動小銃、プラスチック爆弾など、ありとあらゆる武器を背負って武装集団に立ち向かう、六人の戦士達。その結末は!?

あとがき どうも〜YRRです。やっと、カヲル君を出すことが出来ました。次回に乞うご期待。

YRさんから前作の続きをいただきました。

今度もNERVの人達はみな絶好調のようですね。

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