最後に嫌な思いをしてしまったけど、ヒトは忘れることが出来るから生きて行ける。

さぁ、僕とシンジ君改めレイの平和でスィ−−−−−−−−−トな生活が待っているのさ!!

 

『引き続き、第二次警戒態勢に入ります』

 

なんだって!!

まだなにかあるのかい?

 


シト転生

25 G線上のカヲル

書いたヤツナイスガイ♪ 緒方紳一 


 

「最後の使徒は倒したはずなのに、何があるんですか?」

ユイさん。

この世界には分からないことが多すぎるのさ。

「最後の使者がやって来るわ・・・・・・九機」

「どういうことですかっ!!」

「総員、第一種戦闘配置!

国連には話が付いてるわ。

これがネルフ最後の戦いよ!」

「な、なにがあったんですか・・・・・ユイさん?」

「レイのこと、宜しく頼むわね。

後のことは冬月先生にお任せしてあるわ」

「どういうことですか、お義母さん!」

いけない!

遂に口に出してしまった!!

まぁ、何時かは言わなければならなかったから、今言っておくのも良いかもね。

「嬉しいわね、そう呼ばれるのも悪くないわ・・・・・・」

それは良かった・・・・・・

認めてくれる、ということですね

「どこへ行くんですか!!」

「秘密よ」

なんなんだ、それは?

 

 

 

発令所に来たけど・・

加持さんが忙しそうだね。

「敵はキール・ロレンツ率いるネオ○チの残党と、○国、北○○の○○主義国連合だ!!

先にEUを抱き込んだ方が有利だ!!」

キール・ロレンツだって!!

「どういうことですか?

なぜキール・ロレンツが?」

「カヲル君・・・・君はキールロレンツを知っているのかい?」

しまった・・・・・

口が滑ってしまったよ

そうだ!

「ユイさんから少しだけ話は聞いていました。

本当に戦うんですか?」

「あぁ、勝たなくちゃな。

負けたら未来は手に入らないんだ・・・・・・」

 

そうか。

また初号機を依代とする気なのか!

やはり起こすつもりなんだね・・・・・・僕は悲しいよ。

この世界でレイを見つけて、幸せになれると思ったのに

 

もう、レイとの幸せを得るためには、心を鬼になるしかないようだね。

 

『日本海上空に、エヴァ輸送機の隊列を確認!』

 

「ま、どちらにせよこれで最後だ。

最後まで頼って済まない。

だが、自分で決めてくれ。

後悔の無いようにな」

そんなこと言われたら、逃げるわけにはいかないでしょう。

「大丈夫です。

乗ると決めてきましたから」

「そうか、最後まで済まないな。

総員、第一種戦闘配備!」

さて、僕はケイジに急がなければ

 

 

 

おや、なんでエヴァが硬化ベークライトで固められているのかい?

おかしいじゃないか、これから出撃なのに。

アレ、あそこにいるのは赤木博士だねぇ。

どうしてこんな時に、エヴァ肩の上にいるのかな?

「待っていたわよ、カヲル君。

悪いけど、貴方をこれに乗せることは出来ないわ」

なに!!

それはどういうことなんだ!!

「ワタシはね

司令の旦那さん・・・・ゲンドウさんを死ぬほど愛していたの。

でも、この中のコアに宿るゲンドウさんは司令のことしか見ていなかったわ。

だから、ダミーを造ったの。

でも、心は宿らなかった。

だから、今から壊すの・・・・・憎いから」

ん、よく見たらその右手に持った怪しいリモコンはなんなんだい?

もしかしてそのリモコンのスイッチを押すと・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、どうしようかねぇ。

この手のオバさんは、ヒスを起こすともうどうしようもないからねぇ。

やはりここは、そこから落ちて貰うよ。

死んでもしょうがないけどね。

「さぁ、行くよ

おいでアダムの分身、そしてリリンの僕

そして、ゲンドウさん・・・・・このままなら、あなた死にますよ」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ

「何?

なにが起きたの?」

「覚醒ですよ・・・・リツコさん」

「まさか、初号機!

私を拒絶するの、ゲンドウさん!!」

それはねぇ。

ヒステリックを起こした女性は醜いモノだからさ。

僕も嫌だね。

「今のうちに、そこから下りた方が良いですよ」

「嫌よ、私はここで死ぬのよ。

その為にMAGIのプログラムを変更したのよ!!

母さん、一緒に死んで頂戴!!!!」

 

なに!

自爆してしまうのか!!

そんなことをしたら、レイも巻き添えに!!!

 

『ポチッ』

 

 

 

「作動しない!

なぜ?」

 

おや??

何も起きないじゃないか。

どうやら失敗に終わったようだねぇ。

 

「カスパーが裏切った!

自分の娘より、自分の惚れた男を選ぶというの、母さん!!」

 

どうやら、母親にも見放されてしまった様だね・・・・・・

悲しいね、エヴァに魅せられた人の悲劇は。

 

 

リツコさんは、報告を受けた国連所属のレンジャー部隊の皆さんによって連れ去られたしまったよ

さぁ、最後の戦いへ行きましょう、お義父さん!!

 

『初号機、エントリ−スタート』

 

アレ、意識が遠のいていくよ・・・・・・・

なぜ、今頃になってな・・・・・・・・・・・

 

『変です、初号機のシンクロ率が100を超えました!!』

 

100を超えたんだ・・・・・・

おや、ここは何処だい?

何処かで見たことのあるような・・・・・・・ガタンゴトンって・・・・

景色もは流れてるし・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

そうか、電車の中だ。

ということは、僕は一体どうしたんだ?

 

 

『貴様がカヲルか?』

 

ん、なんだこの重圧感のある声は?

 

『貴様がカヲルかと聞いているんだ!!』

 

お、ハッキリ聞こえてきたけど、応えるべきかな・・・・・

「ええ、僕がカヲル・・・・・・・渚カヲルですが?」

 

『そうか・・・・・。

私は今先程、お前に名を呼ばれた碇ゲンドウだ』

目の前に人が出てきたよ

凄い髭面のおじさんだけどね

しかも、車掌の姿・・・・・・

碇ゲンドウ・・・・・・・・ 

何処かで聞いたことが・・・・・・

 

なにっ!!!

レイのお父さんじゃないか!!

これは、失礼のないようにしなければ

 

・・・・・でも、あまり似てないね

「ゲンドウさん

それにしても、ここは何処ですか?」

 

『ここか?

ここはエヴァの中だ!

不服ならば今すぐここから出て行け』

 

「出ていくにも、方法が分からないです。

それに、貴方とも一度お話がしたかったので・・・・(妖しきニヤリ)

そう、将来のことでね

 

『なに?

私は忙しい。

すぐ済むのなら、相手してやろう』

 

 

こんな所・・・・エヴァの中で一人なのに

なにが忙しいんだろうねぇ・・・・・・・フフッ

 

 

『どうした・・・・・・何を笑っている?

早く言え。

でなければ帰れ』

 

 

「レイを・・・・レイを僕に下さい!!

遂に言ってしまったよ。

『いつかは』と思っていたけど、直に言えるチャンスなんて滅多にないからねぇ

今を逃したら、一生無いかもしれないのさ

 

『・・・・・・・・そうか・・・・ユイはなんと言ってた』

 

「ユイさんには宜しく頼みます、と言われました(ニヤリ)

 

 

ユイさんからは承諾どころか、頼まれているのさ

だから、反対されても問題はないさ

 

ん、ゲンドウさん?

なぜサングラスを外すんですか?

 

『そうか・・・・娘の式が見れんのが残念だな。

レイの仲人は冬月先生にお願いしてある。

宜しく頼んだぞ、カヲル君

男なら・・・・・・・・・』

 

え・・・・・それって・・・・・・

 

承諾?

 

 

 

本当に?

 

 

『どうした。

不服のなのか?

不服ならば今すぐここから出て行け』

 

「いえ、ありがとうございます。

ゲンド・・・・お義父さん」

 

最高だ・・・・・・こうも簡単に決まるなんて。

これで、僕も明日からは碇の姓を名のってしまおう。

あ・・・・・

また意識が遠のいて行くよ・・・・・・・

 

でも、シンジ君に似ていたね

ゲンドウさんの素顔は・・・・・・・・

 

『男が生まれたらシンジと名付けてくれ・・・・・・・』か・・・・・・・

そういえば、シンジって名前の少年はいなかったね。

でも、女の子だったらどうすればいいんだい?

 

 

 

 

 

「カヲル君、カヲル君!」

ん、意識が・・・・

加持さんか・・・・・・

「どうしましたか、加持さん?」

 

「なんだ、大丈夫か。

エヴァに乗った途端、意識が消失したから、マヤちゃんが焦ってたぞ」

もう僕には何も不安はないですよ・・・・・

さぁ、輝ける未来に向けて僕を地上へ射出してくれ!!

「大丈夫です!

 僕を出して下さい!!」

『では、初号機は弐号機のバックアップを』

弐号機!!

トウジ君が山から下りてきたんだね

戦闘が終わったら、ちょっとみんなで叱って上げなければならないよ

自分勝手な彼にはお仕置きと躾が必要だ

 

『初号機、射出!

ジオフロントに配備するんだ!』

 

この声を聞くのも最後かな

加持さん

貴方は同じ男として、十分に尊敬に値する人でしたよ

 

 

『遅いんじゃカヲル!』

おや、あの白いのはエヴァシリーズじゃないか。

しかも九機も、全機投入なのかい?

 

でも、トウジ君も負けていないようだね。

 

『カヲル!!

ボケッと見とらんでさっさと手伝わんか!!』

「分かったよ。

今行くさ」

 

 

エヴァシリーズ

 

そして

 

綾波レイのダミープラグ

 

 

そんなモノを使ってまで、キールのお爺さんは何をしたいんだい?

試しに一匹捕まえて、ダミープラグを抜いてみたけど、「REI 」の文字が入ったプラグだった・・・・・・

僕は・・・・・・プラグをへし折った

 

 

 

 

感傷に浸ってる場合じゃないね

とにかく、この哀れな僕たちを始末しなければ

 

 

 

『第八エリアに侵入者!

侵入阻止、エリアの防衛に成功

なおも交戦中!』

『南ゲート、突破されました!』

なんだって!!

 

 

『カヲル君、トウジ君!

通信の通り、人同士で戦闘中だが、戦自が進軍していきている。

俺も戦場に行かなければならなくなった。

以後は、日向君に従ってくれ。

しかし、戦自が国連軍に喧嘩を売るなんて、愚かだな。

国連軍の本部はこの国だというのに・・・・』

 

あ・・・・・・

今、レイがいる場所は・・・・・・

 

パイロット待機室!!

 

「加持さん!!

レイが!レイが!レイが待機室に!!」

 

『ナンだって!


・・・・・・・落ち着くんだ。

俺は今から、レイちゃんの保護に向かう。

必ず無事に連れてくる。

だから、頼んだぞ!』

 

加持さん

やはり貴方は頼もしい

 

『カヲル!!

なにしとんじゃ!』

 

さ、僕もこちらを片付けてしまわなければ

しかし、だいぶ片づいたね。

トウジ君一人で1・2・3・・・6機もか・・・・・・驚異に値するよ

僕は2機だから・・・・後いっ??

 

『グシャッ!!』

 

『ウキャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

ト、トウジ君!

君は猿かい?

そ、そんなことより・・・・・・まさか、今のは・・・・・槍?

 

『ヒュイィィィィィィィィン』

 

駆動音が聞こえる・・・・・・・・・・

まさか、S2機関の!!

 

 

やはりそうか・・・・・・・・・

まだ生きていたんだな、エヴァシリーズ!!

今頃再起動するなんて、卑怯すぎる・・・・・・・

トウジ君より先に君たちにお仕置きが必要のようだね。

 

 

 

 

25 G線上のカヲル 完


 

 

 

 

 

 

 

 


 

しかし、僕が残り八体に囲まれてしまったよ

こんなことなら全部プラグを抜いておけば良かった・・・・・・・・

 

トウジ君

今は、君のように山籠もりすべきだったと後悔しているよ。

その、君のエヴァは喰われてしまったけどね

助けられなくてゴメンよ

仇は討つけどね


シト転生

終局 カヲルのまごころをレイに


さて

どうすればいいかな?

冷静になって考えてみたけど、どうしようもないね

今、僕はエヴァシリーズによって囲まれてるから・・・・・・・・

 

済まないな、レイ・・・・・・・

もしかしたら、戻れないかもしれないよ

 

サード・インパクトが起きることはないだろうな

僕の自我は壊れないからね

 

 

『カヲル君

済まないが、レイちゃんが流れ弾を・・・・・・・・・・』

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

なんだって!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

『初号機、パイロットの自我が乱れています』

 

 

 

 

 

なんてことだ

まさか、レイが・・・・・・・

嘘だ

嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ

 

嘘だよ、きっと嘘だよ

そう、嘘に決まってるのさ・・・・・・・・・

 

 

 

 本当に嘘なのかい?

 

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 

 

『三度の報いの時が、今』

 

その声は

キール・ローレンツ!!

 

貴様は、絶対に許さないよ!!

でも、なんで回線が混線してるんだい?

まさか、お義母さん!!

 

 

 

『カヲル君!!

レイちゃんは流れ弾を左腕に喰らったんだ!!

大丈夫だ。

出血はやや酷いが、十分助かるぞ!!』

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

え、無事なのかい?

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

なんだって!!

 

ふぅ、一時自分を見失ってしまったよ

おや、レーダーになんか高速移動物体の反応があるねぇ

 

ん?

 

あれは・・・・・・槍じゃないか!

 

もしかして、先程の僕の叫びに呼応してしまったのかい?

 

いや、でも好都合だ

これでエヴァシリーズ達を確実に抹消できる

 

 

『クソ、相手の数が多すぎる!!』

加持さん!

まだ病院についてないのかい?

 

 

 

・・・・・・七機目、八機目、九機目っと。

ふぅ、これでエヴァシリーズが片づいたよ

流石オリジナルの槍だね

破壊力にホレボレしてしまうよ

シンジ君やレイの笑顔のようだね

 

でも、今はそんなことはどうでも良いんだ!

レイが・・・・・・レイが!

 

どうすればいいんだ!

初号機に乗っていて何もできないなんて!!

 

 

『ヨシッ!

やったぞ、カヲル君!

なんとか逃げ切った。

今すぐ病棟に向かうから、そこで会おう』

 

良かった・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

流石だねぇ、加持さん

 

『カヲル君?

済まないけど、トウジ君の救出もお願いできるかしら?

今、全然余裕がないの』

 

それはそうだろうねぇ、マヤさん

銃弾の飛び交う音が聞こえていたからね

 

 

さて、弐号機をさっさと片付けて・・・・じゃなかった

トウジ君を回収して、早くレイの所へ行かなくちゃ!!

 

「トウジ君?

聞こえるかい?」

 

 

返事がないねぇ

 

 

「トウジく〜ん、聞こえてるのか〜い?」

 

 

「じゃかぁしいっちゅーんじゃ!!

まだ寝かせろっちゅーねん!!」

 

おやおや、彼は寝ていたようだね

タフな神経をしているね

図太いともいうのかな

 

まぁ、命令だから回収して行くよ

プラグごとね

もう、君の汗くさいLCLはこりごりなのさ

そして、君には厳しい制裁が待っているんだよ

今の内にゆっくり眠っておき給え、トウジ君

 

では、とりあえずダミーの槍は全部地球の外に投げておこうか

この地球の中にあったら、また何が起きるか判らないからねぇ

でも、オリジナルだけは貰っておくよ

最高に便利だからねぇ

 

 

ああ、今日は休日になるべきだよ。

なんといっても、僕は幸せを勝ち取ったんだからねぇ

そして、レイは婚約したも同然!!

 

 

後は、戦自の部隊を適当に排除しておけば、国連軍が何とかするだろう。

そして、本部に帰還すればいいさ。

 

 

 

しかし、ユイさんは本当に何処へ行ってしまったんだろうね?

先程の混線は一体何だったんだい?

 

 

『ガガッ・・・・・ピー・・・・・・ですから、』

おや、まだ混線するようだね

どれどれ、ゲインを上げて・・・・・・・・・・・・・・・・

『もう、不可能なのです。

人間は新たな世界へ進むべきなのです

その為のエヴァですから』

 

 

ユイさん!!

やはりそうなのかい?

 

『それに、既にあなた方のエヴァシリーズは全て殲滅しました。

事を起こすこともできないでしょう』

 

キリッとしてるねぇ

でも、何処で話してるのかい?

 

 

『間もなく、そちらにも部隊が到着します。

まさか、あなた方が京都にいるなんて誰も思いつかなかったでしょうね』

 

『なにっ!

碇ユイ・・・・・・謀ったな!!』

 

キールさんだね

しかし、手回しが良いねぇ

 

 

『未来のためですわ。

あなた方がいらっしゃらなくても、ヒトは生きて行くことが出来るから。

もう、あなた方が世界の実権を握る時代は終わったんです。

その為に私は今ここにいるんですから』

 

『どういうことだ、碇ユイ!!』

 

『全てを無に還しますわ。

ここにいるゲンドウさんのダミーも、もう必要ないですからね』

 

 

『なにっ!それだけは・・・・・・・・』

 

あの、浮いてたゲンドウさんって、なんか意味が在ったのかな?

 

『私の娘に、彼氏がいるんです。

なかなか魅力的ですよ・・・・・あの少年は』

 

 

『ポチッ♪』

 

  

 

『あぁ、私たちの夢がぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・』

『キール・ローレンツ

破壊活動防止法、及びその他の容疑で貴様らを・・・・・・』

 

 

なんか、どっかで聞いたことある声だな。

まあいいさ。

早くレイの所へ行こう♪

 

 

 

 

三分前に戦自が降伏したよ。

お陰で、中には楽に入れたけど。

って、病棟は何処だったかな?

なんか、ちょっと抜けてる

この間、入院したばっかりなんだけどねぇ・・・・・・・・・・・

 

 

えっと、確かこの角を曲がって・・・・・・・・・・あったあった、病室はナースセンターで聞けばいいさ。

で、病室は・・・・・・・・・・303?

303って、神経科の方じゃないのかい?

 

で、看護婦さんはなぜ親指を立て、笑ったんだい?

 

おや、部屋の前に誰かいるねぇ・・・・・・加持さんかな?

・・・・・・・・・違う。

女性・・・・・・・・・・ユイさんだ!

 

「ユイさんっ!」

「あら、カヲル君。

ご苦労様だったわね。

多分、これで全部終わりよ」

「あの、地下のプラントの中のゲンドウさんは・・・・・・・・?」

「壊したわ・・・・・全部」

「そうですか・・・・・・・・・・・・」

「後悔なんてしていないわよ。

壊さなければならなかったの。

間違ってはいないわ・・・・・・・・・人類を滅ぼすよりは」

「引き替えに・・・・・・、ですか」

「そうね・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・ユイさん。

この後、ネルフはどうなるんです?」

「規模を縮小して、研究所にでもなるしかないわ。

ジオフロントの存在も公になるでしょうしね。

でも、生きて行けるならそれで良いわ。

予想されていたサード・インパクトの勃発を防ぐ。

これがネルフの役目ですもの」

「ユイさんは・・・・・・・どうするんですか?」

「ずっとここに居続けるでしょうね・・・・・・レイと一緒に?

カヲル君はどうするの?」

「身寄りも無いので・・・・・・・・・・(ニヤリ)

「そう、なら家に来たら如何?

三人だと、狭くなるかしら?(ニヤリ)

 

本人の知らないところで勝手に同居が決定したよ・・。

 

「あっ!!

そう言えば・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「なに?

どうかしたの?」

「トウジ君にユイさんからの伝言を伝えるのを忘れていました」

「そう・・・・・それは今度で良いわ。

もう、恐れていたことは無いから」

 

*ユイさんからの伝言

 

『制裁を彼に』

 

しかし、レイはどこだろう?

303の病室にもネームプレートは掛かってないし

「で、ユイさん。

レイは何処ですか?」

 

・・・・・・ニヤリとしたその表情はなんですか?

 

「こっちよ・・・・・・ついてらっしゃい」

 

 

おや、でもそちらは病院ではなく、外に出てしまうのでは?

結局、病院玄関まで来てしまったけど・・・・・ん? 

黒塗りの車が外に止まってるねぇ

ナンバーからして・・・・・・国連軍の車だね

でも、なんでこんな所に国連軍がいるのかい?

 

「さ、乗って。

出して」

 

「今、本部からでても良いのですか?」

「心配ないわよ♪

冬月先生が上手くやってくれるわ」

 

「でも・・・・・・・・・・、外に出てもレイは病院の中ではないのですか?」

「良いから良いから♪」

 

なんで楽しそうなんですか?

 

車が走り出しても、特に喋ることはなかった。

それより、レイはどこなんだい?

ユイさんはさっきからずっとニヤニヤしてるし、それでいて何も教えてくれない

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

おや、車が止まったようだね

でも、ここは何処だい・・・・・・・・・・!?

ネルフのジオフロント玄関じゃないか!!!!!!

なんでわざわざ、時間を潰したんだ?

 

「カヲル君?」

 

「なんでしょう?」

 

「本当に、いいのかしら?」

 

「何がですか?」

 

「いえ、同居の事よ」

 

「よろしかったら、お願いします(ニヤリ)

 

「でも、絶対にレイに手を出しちゃダメよ!」

 

「え゛」

 

「当然よ、まだ二人とも14歳なんだから」

 

「そうですよね、ええ、そうでしたよね」

 

はぁ、ガックリだよ

これで、レイと一つになれると思っていたのに

まさか、直々に釘を刺されるなんて思ってなかったよ

 

「レイの腕の縫合も終わった頃だわ・・・・・そろそろ行きましょうか?」

 

なに、その為の時間なのかい?

 

「カヲル君は来ないの?」

 

「行きますよ、ええ」

そんなニヤリ顔で聞かないで下さい・・・・・・。

『コンコン』

 

「レイ、入るわよ」

 

「・・・・・母さん?」

 

「御免なさいねね・・・・・腕に怪我までさせて」

 

「・・・・・もう、いいよ、母さん・・・・・・・」

 

  

家族か・・・・・・・・・・

僕の知らないモノだ。

血のつながりとか、一体何があるんだろうね。

 

 

「・・・・・・今日から、カヲル君も一緒に住むことになったけど、それでも良いかしら?」

 

「(コクリ)」

 

「そう、なら良かったわ・・・・ん、どうして顔が赤いのかしら?

そんなにカヲル君と一緒に住むことができるのが嬉しいのかしら?」

 

「!!!!!!!!!!!」

 

「あら、図星だったかしら、レイ?」

 

なんか、僕の入る隙間がないね。

本当に僕はこれから大丈夫なのかい?

でも、ヒトも良いねぇ。

やはり、滅びるべきではないようだよ、シンジ君?

 

 

 

終劇

 

 

 


後書き

全ては、m.o.t.p.さんからのメールが始まりでした。
笑えました、あまりにも笑えました。
そして、僕の元に電波が襲来しました。
そして書き上げたのがこの作品です。
カヲルがあまりにも不幸なので、ちょっとは幸せに、と考えて書きました。
読んで下さった方々、そして、この作品を引き受けて下さった怪作様、ありがとうございました。

緒方紳一

takesima@po2.across.or.jp

 緒方紳一さんから前作の続きを頂きました♪
 ○国、○○主義‥主○○想の国ですな。伏せ字にしないと‥‥(笑)
 幸せのために、心を鬼にして夜叉となるカヲル‥格好良いじゃないですか。
 みんな生き延びて良かったですね。リツコさんもトウジも‥あ、綾波さんが駄目だったか‥。
 でも。
 カヲルについに訪れた幸せ。良かったですね。
 しかし、レイ(女の子シンちゃん)がカヲルのモノになってしまうのか‥‥ユイさんが釘を刺していたとはいえ、いずれは‥‥うーむ(汗)
 ま、ハッピーエンドで良かった良かった‥ですね。
 みなさんもぜひ緒方さんに感想を出して下さい。

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