My name is woman

04話
Liar girl but it's all right 4


written by フォークリフト

咳き込む
シンジとこんなことするようになってもう9ヶ月
さすがにはじめてすることは色々と…

今日はエッチなDVDみて

「同じことしてあげよっか」

シンジのズボン下ろして
まあ後は…ね

変な味がしたって言えば何したかわかるでしょう?



「委員長、どうなったかな?」
「さぁ?何とかなるんじゃない?」

ミサトにチケットとおこずかいを手配させ遊園地へ
鈴原をシンジにつれてこさせ私はヒカリを
鈴原とヒカリが両方とも妹を連れてきたのがなんだかおもしろくって

「あんたたちお似合いね」

なんだかあきれちゃって
シンジはわらちゃって

しばらくヒカリたちと一緒にいたんだけど
昼食の後

「わたし、シンジと二人になりたいからここから別行動ね」

ヒカリがうろたえてて
鈴原は“なんじゃ?”って顔して
シンジは“なんか言った”って顔で野菜スティックのニンジンばっかりかじってて

そのあとは知らないわ

何とかなったんじゃないの?
私は散々シンジをつれまわして
日が暮れたら買い物につきあわせて
家に帰ったらママの“仕事で遅くなる”ってメッセージがあって
どうせ来週からシンジは修学旅行で
私は女だらけの4日間が待ってるから

「泊まってきなさいよ、どうせママ…朝帰りよ」

ママ…嫌いじゃないわよ?
わたしがチルドレンに選ばれたばっかりにネルフでこき使われて
感謝してるわ
ウソじゃない
大好きよ

シンジの次だけど

シンジにおばさまへ連絡させ
ちょっとした夕食を作って
お風呂にはいって
ゲームして
二人でエッチなDVDみて
シンジをソファーに押し倒して
テレビの中の女とおんなじことして

そのままシンジに寄り添った

「あ…さっきかあさんがまた僕が代理で行けって」

もう…シンジの鼓動を聞いて楽しんでるのに…

「案外秘密主義なのね」
「そうなの?僕は嬉しいけど」

先日のユニゾンのバックアップの件でミサトが礼を言いたいそうで

まあきっとウソね
何とかあいつの素性を調べようって必死なんでしょう?
それをわかってるから、わざわざシンジを代理によこす

自分の息子を差し出してでも守りたい秘密があるってことよ

「修学旅行から帰ったらいくよ」
「きっとつまんないわよ」
「そう?」
「せいぜい食事を振舞われるとかよ、あんたじゃね」
「ピザとかがいいな!」
「はあ?」
「普段食べさせてくれないから」
「太るわよ」
「平気だよ」
「…一応、言っとくわ」
「うん」
「ねえ」

シンジの胸からはなれ顔を近づける

「わたしのこと…好きよね」
「うん」
「じゃあ…いやがらずに…して」
「…うん」

シンジ…私はあんたが求める事は何でもやる…できる…してあげる
だからあんたは私がしてほしいことをして
恥ずかしがらずに

シンジはてれながらわたしを抱き寄せると耳をくわえた
そのまま耳の中まで嘗め回す
声が漏れる
股間が疼く
胸が高鳴る
わたしの頭がシンジでいっぱいになる

なに?
わるい?
セックスなら私がシンジにいくらでもしてやるわ
わたしはわたしでシンジにしてほしいことがあるのよ
わたしの中をシンジであふれさせてほしいの

「やっぱりちょっとしょっぱいや」

ばか



シンジは修学旅行
わたしたちは待機

「ねえヒカリ」
「なに?」
「あのあとどーしたの」

あらら
顔赤くしてうつむいちゃった

「…晩飯でも食ってこうかって…言われて…」
「4人ででしょう」
「そうだけど…」
「で?」
「遊園地で食事して…」
「して?」
「誘ったの…」
「へーおめでとう、ちゃんと避妊した?」
「ちちちちちがうわよ!今度私がごはんつくろっかっていって私の家に誘ったの!」
「なんだ」
「…ねえアスカ」
「あん?」
「アスカは碇君が告白してくれたのよね」
「………ばかなのよ…あいつ」
「なんで?」
「わたしが何とかこいつをわたしだけのものにしようって考えてたら自分から頭下げてきたの」
「…そう…なんだ」
「白馬に乗った王子に土下座されたみたいなもんよ」
「ははは、いいなぁ」
「ちっちゃいころからずっと言いそびれてたら、向こうから言って来た…運がいいのかしら」
「ねえアスカ」
「なに?」
「そのね…あの…」

ヒカリはあっち見たりこっち見たり

「なに?」
「えっと…あの…」

はぁ…

「痛いわよ」
「え!」
「げんこつ突っ込まれたみたい」
「あ…え…」
「でもいやじゃなかった」
「う…うん」
「自分でやっといて『大丈夫?』って心配して…バカみたい」
「そう…なんだ…」
「それより」
「え?」
「あいつ、なにやってんの?」

あごでファーストを指す

「鉄棒に…ぶら下がってるんじゃないかしら」
「もう一時間ぐらいたつわよね」
「ええ」
「なんなのかしら?」
「さぁ」

肉は食べない
シンジにべたぼれ
わたしの目も見ない
ガキのころシンジとちゅうしたのが唯一の自慢

ほんとにこいつ
なんなのかしら?


♪〜

着信だ
「だれ?」
「シンジ」
「いいなぁ」
「どうも…もしもし、どう?女を置いていった沖縄の感想は?」
“あ…それが”
「なに?」
“いま…家なんだ”
「はぁ!」
“夕べ熱が出て…修学旅行いけなくて”
「はぁ…とことんついてないわね…あんた」
“今、熱測ったら平熱で”
「…」
“かあさんに薬飲んで寝てろって言われて”
「で!する事ないから私に電話してきた?」
“うん”
「今、家なのね!」
“うん”
「おばさまは?」
“あきれて仕事に行っちゃった”
「…で?」
“あ…いや…”
「ホームサイズのアイスを買ってこいってこと?」
“いや…その…”
「バニラがいいんだっけ?」
“はは…あの”
「わかりましたわ!お坊ちゃま!メイドのアスカがお坊ちゃまのお世話に参りますわ!」

プチ

「じゃあそんなわけで」
「なにが?どんなわけ?」
「シンジがあたしが恋しくて沖縄に行かなかったんだって」
「ええ!」
「じゃあ」

わたしは振り向きもせずネルフを後にした

だって
ニヤニヤ笑ってるの見られるのも…ねぇ?



「うつすんじゃないわよ」

寝巻きでごろごろしてるシンジ

「だから大丈夫だって」
「どーだか」
「アスカ」
「ん」
「ちょっとうれしいな」
「そう」
「やっぱりアスカと一緒っていいな…あ」

うるさいから…口…塞いでやった

「うつるよ」
「大丈夫なんでしょう?」
「え…うん」
「じゃあ」

もう一度塞いでやった




夕方
携帯が鳴った
「はい」
“アスカ、召集よ”

ミサトだ

「わかった、すぐ行く」
“迎えをよこすわ”
「ストーカーね」
“悪く思わないで”
「どっかから見てるの?」
“そこまで悪趣味じゃないわ…特にその家はね”
「ゼーレだから覗けない?」
“あんまりいじめないで…10分で用意して”
「5分でいいわ」
“ありがとう”
「死ぬほど迷惑」
“ごめん…じゃあ”

パン!

スカートの中のシンジの頭を叩く

「出かける」
「うん…」
シンジがモゾモゾする
「いいわよ…そのままで」
「え?」
「あと4分くらいでチャイムが鳴るわ…それまで好きにして」
「うん」

わたしをシンジでいっぱいにして
一人ぼっちはいや
シンジとなら…
あのガラクタがわたしからシンジを搾り取るから…
だから
わたしをあんたであふれさせて

わたしの右手はシンジの頭に
わたしの左手にはかわいいピンクのショーツ

はは…
わたし自分で脱いだんじゃない


チャイムが鳴り
シンジが顔を上げると
シンジの顔は涙にぬれていた

「行ってくる」

キスのついでに涙を唇ですくった

ちょっとしょっぱい




「使徒の玉子?」
「幼体よ」

ミサト曰く火山の中にいる使徒の卵をとって来い

とんでもなく着膨れした2体のエヴァ
私が潜り
ヒカリはバックアップ

「で?あいつは何のために来たわけ?」

ゼーレのエヴァ
相変わらず片手はなく
マグマに潜る装備でもない

「わたしたちが失敗したときのためにいるのよ…」

ミサトの憎々しげな顔

「舐められたもんね…」

そうかしら?
使徒から逃げ回るしか能の無いわたしと
使徒に単体で立ち向かった事のないヒカリ
舐められて当然じゃない?



マグマの中
使徒を捕らえた

今回は楽できそう

ってわけにはいかなかった

目の前で使徒はみるみる成長し、捕獲機をぶち破る

私の手にはナイフが一本きり…
吊り下げられ身動きもままならない…
冗談じゃない…
私がこの世界にいる意味…

シンジ

冗談じゃない!



え?

ゼーレのエヴァ…
マグマに中を泳いで…
「アスカ!ゼーレのエヴァがマグマに飛び込んだわ!」
…ええ…見えてる
「今のうちに引き上げるわ!」
…ええ…そうして

使徒が羽化した途端、飛び込んだゼーレのエヴァ…
何の装備も持たず
手にはいつものバット…
使徒は一撃…
でも…
さすがのエヴァもマグマの中じゃ…

「ミサト、ちょっと待って」

必死に浮き上がろうともがくゼーレのエヴァ
別にこいつに恨みがあるわけじゃないし…
まっ…いっか

ゼーレのエヴァの手をとった

「いいわよ、引き上げて」



今回のご褒美は温泉旅館に一泊
ババアじゃあるまいし…

ま…いっか…
スベスベお肌で帰るのも
あいつ…喜ぶかもね


旅館の売店でお土産を選ぶ

ママにひとつ
シンジにふたつ

だってそうしないと、また飾られるじゃない?
だからふたつ
『ひとつはおばさんに』って言えばさすがに食べるわよ

レジで会計

“コトン”

あん?
横から誰かがコーラを置く

「一緒に会計してください」

渚…

「じゃあこれで借りは無しね」
「命を救ってコーラ一本かい?」
「引き上げてやったでしょう?」

渚は肩をすくめると、コーラを手に消えていった


部屋で寝転がる

今…私の中のシンジが少し足りない…
エヴァに吸われた分…シンジへの想いが足りない…

電話しよう
なにを話そう?
何でもいいか


それとも…あのことを話してしまおうか…

シンジならわかってくれる
きっと
わかってくれる…


携帯を手に

呼び出し音が鳴る

なかなかシンジは出ない
しつこく何度もかけた

ようやく繋がると

“アスカちゃん?”

おばさまの声

“ごめんなさい、シンジ、熱がぶり返しちゃて、今寝込んでるの”
「そうなんですか!?」
“ええ…昼ころにはけろっとしてたのに”
「ええ」
“ごめんなさい、よくなったらすぐにかけさせるから”
「大丈夫です、たいしたようじゃないから」
“またいつでも遊びにきてね、あ!それから、シンジが『うつしてたらごめん』ですって”
「え?」
“ありがとうね、アスカちゃん”
「大丈夫です」
“ありがとう”
「じゃあ」
“ええ…それから”
「え?」
“無理しないでね”
「…」
“わたしたちが全部やるから”
「…」
“じゃあ”


碇ユイ

ゼーレの所長…
シンジのママ…

いいわ…別に…私がほしいのはシンジ…



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