眠りからさめた

ああ…どこだろう…ここ
見慣れない部屋

シンジは?
シンジはどこ?

起き上がりベッドから出る
部屋の扉をあける

「ここ…病院か」

そうだ、シンジが戻ってきて…安心して寝ちゃたんだ
多分あいてる部屋で寝かされたんだろう

シンジの病室に向かう

“碇シンジ”

表札が見えた

病室に入るとシンジは寝息をたてていた
枕元にはリツコ

多分、私が倒れたって連絡を受けて飛んできたんだろう
リツコは月をながめていた



リツコと話をした
私は丸二日寝ていたそうだ
“無理しないでね”
リツコはやさしい

リツコはシンジの魂をエヴァから救い出す計画を立てていたそうだ
きっと不眠不休で…
監視カメラでずっと私とシンジをモニターしながら


わたしがエヴァのもとに向かった後
しばらくしてシンジは起き上がり外を眺めていたそうだ

そして私が病室に帰ってきた

「アスカの献身がシンジ君を呼び戻したのね」

リツコは少し悔しそうだった


リツコに、あの時どこに行っていたのか聞かれた
私の行動は逐一監視されているはず
警護部だか監視部だかしらないけど…ずっと見張っているはず
中学生が逃げ切れる相手じゃない

「トイレ」

納得はしていないようだけど
「そう…」

一応、それ以上は聞いてこなかった


エヴァの元にむかう私に気づき、リリスが私を導いたんだと思う
正直、私もどうやってエヴァのところにたどり着いたのか
どうやって病室の前に戻ったのか
まったく覚えてない



「シンジ君、アスカがいないから不機嫌なのよ」
リツコが話を変えてきた

リツコはこの二日、シンジの検査に掛かりっきりだったそうだ
「もう本当に根掘り葉掘りやるもんだから、シンジ君にウンザリされちゃった」

自虐的に笑ってみせるリツコ

とにかく今週いっぱい検査を続け、問題がなければ退院だそうだ



日が昇るとシンジは目をさまし、私たちに気づくと満足げに微笑んだ




ほんとにワガママ!
もう!
シンジが「シュークリームが食べたい」って言うから買ってきたら
「皮がサクサクしたやつがよかった」って、食べ終わってから言うのよ!?
指なめながら!

もう!
コージーコーナーまで行って買ってきたわよ!
皮がサクサクで中身はカスタードじゃなくてホイップクリーム!


ちょっといじわるしなきゃ気がすまない!


「いってきたわよ!」
満面の笑みのシンジ
「ありがとうアスカ」

まずは…

監視カメラにタオルをかぶせた

「なにやってるの?」
不思議そうなシンジ

素敵な笑顔で微笑む私

「シンジ、食べさせてあげる」
「え?大丈夫だよ」
「食べさせてあ・げ・る!」
「う…うん」

私の迫力勝ち

わざと食べにくくしちゃう

私の指やシンジの口の周りがクリームだらけ

「わたしがなめてあげる」
「いいよ…」
ものすごく照れくさそうなシンジ

思いっきりいやらしくシンジの唇をなめてやった
それで…

「ねえ…私の指…なめて」

シンジの眼前にクリームで汚れた指を出す

静かに私の指をしゃぶるシンジ

ふふ…そろそろね

静かにシンジを押し倒し
胸を押し当てる
足をからめる
股間を刺激する

でも

それで終わり

もうちょっと…
そんな顔のシンジ

私は笑顔のまま立ち上がると、監視カメラにかけたタオルをはずした

「シンジが元気で安心した」
笑顔の私
「え…うん」
なんだかこまったような顔のシンジ

みたか!
これぞアスカ新必殺技!
その名も「シンジの生殺し!」


ふふふ!
退院まで何度もやっちゃうんだから!
覚悟なさい!




シンジが退院した夜
とても大変
リツコとミサトでドンちゃん騒ぎ
二人ともシンジの退院なんて関係ないくせに
もう!大人ってきらい!

テーブルに座る私の横にシンジ
そっと手を握ってきた

家のお酒がなくなると二人は連れ立って外にのみに行った
多分私たちに気を使ってくれたんだと思う

シンジは入院中、散々私に“シンジの生殺し”を仕掛けられ爆発寸前
だからお風呂で私のこと求めてきた
「もう…ここじゃだめ…ベッドにいってから」
「もういいでしょうアスカ…一回だけ」
「ベッドで…ね?」
「うん…でも…」
「あ…」

月曜、中学二年最後の登校
明日から春休み
夏しかないのに春休み
みんなどこかへ遊びに行く

私はしょうがない…
この町を出られないんだから…

「シンジ、鈴原たちと遊んできなさいよ」
せめてシンジだけでも外の空気を

「え?いいよ、アスカと一緒にいるから」

「なんやぁせっかくの休みまで暴力女のおもりかいな、苦労すんなぁ先生も」
あははなんて笑ってみせるシンジ

ヒカリが少し複雑な顔してた
シンジが鈴原たちと出かけるんなら自分も…
そんな事考えてたんだろうなぁ

シンジの携帯が鳴る
「とうさんからだ」

“うん”とか“え?”とか言いながらシンジはシンジのパパと話してる

「アスカ」

んん?

「なに?」

「父さんが一緒にご飯食べようって」

思いっきり乗り気じゃない…
って言うか会いたくもない



結局駅でヒカリたちと別れ食事に向かった

「じゃあまたね!」

これが私が聞いたヒカリの最後の声になった

「じゃあな碇!ラングレーも!」

これが私の聞いた相田の最後の声になった

「はなな!」

鈴原も…



でもそんな事、このときはまだ考えもいしなかった




本部に向かう電車の中でシンジにお願いされた
「こんやさぁ」
もう…毎晩だって私はいいけど…こんなところで…

「アスカに作ってほしいんだ」
んん?あぁ…なんだ、私の勘違いか
「なにを?」
「農夫の朝食と豆のスープ」

日本に来てからドイツ料理ってあんまりしてないから、シンジも食べたくなったのね…ママの得意料理

「いいよ、つくったげる」



シンジとシンジのパパと私とで昼食
高そうなカレーライス

食事が終わると指令が私に話しかけてきた
「準備が調った」
毎度毎度だけど
なんの?

思いっきり悪そうな笑顔のシンジのパパ

「君の最後の出番だ」
だからなんの?

「まもなく最後の使徒が現れる」

「え!」
最後の使徒!?

「期待しているよ」

シンジのパパは立ち上がると、シンジの頭をなで、立ち去った

最後の使徒…

シンジは嬉しそうだった


帰りに
本部のエレベーターで同じ学校の制服を来た男の子とすれ違った
誰だろう?
あんなこいたっけ?
それに…

不思議な目の色




スーパーで買い物
農夫の朝食の具材は簡単にそろったけどレンズマメが売ってない
「ねえシンジ、今日はオニオンスープで我慢して」
「えぇ〜」
「美味しいのつくったげるから」
「う〜ん」
「ママに造り方聞いてママとおんなじ味にしてあげる」
「ほんと?」
「まかせて!」

あれ?
あの子…

本部ですれ違った男の子がりんごを手に取っていた
無表情にヘタをつまみ、眺めていた

不思議な色の目で




電話しながら料理ってめんどくさい!
ハンズフリーでもめんどくさい!
一々「シンジはこうしたほうが喜ぶ」とか「シンジはやわらかいのが嫌いだ」とか…
本当の母親じゃないけど、とても私たちをかわいがってくれるんだけど…

いつもシンジシンジシンジ

別にいいけどさ!

そんなにシンジが可愛かったのね


リツコが帰ってくるなり
「外国かと思ったわ」

まあ確かに帰ってきて私とシンジが電話に向かってドイツ語で話してたら驚くわね

夕食は私の作ったドイツ料理
リツコが
「ハンバーグかソーセージしか知らないわ、あとキャベツ」

はぁ!?
「そんなもん日本人に『すき焼き、てんぷら、刺身しか知らないわ』って言ってるのと同じよ!」

シンジが笑ってる
別に冗談言ったわけじゃないの!


ベッドの中
シンジはゲームをしている
私は服のカタログを眺めている

最後の使徒か…

下着のページをめくる

そいつを倒したら私もこんな下着買っちゃおう…

「服買うの?」
いつの間にかシンジがカタログを覗き込んでいた
「そ!シンジがあんまり私の下着汚すもんだから足りなくなっちゃった」

ドイツに帰ってシンジと暮らそう

「えぇ!ぼくが!?」

日本で暮らすのもいいなぁ

「シンジ、エッチだから」

それもいいなぁ

「えぇ!?関係ないよ!?」




朝、緊急招集がかかった

リツコも急いで用意している
私はなんだか不安で
「シンジ、あんたも準備なさい」
特に呼ばれていないシンジも連れて行く


本部
シンジは来客ブースで待たせておいた

シンジが
「ここで待ってるから」
特に緊張した様子もなくイスに腰掛け、買ってあげたジュースを飲んでいる

私はシンジのほほにキスをして指令の元へ向かった
「じゃあ、まってて」


ここから先はわたしが見たものだけじゃなく
あとで人から聞いたこと
人づてに聞いたこと
新聞やニュースでみたこと
シンジから聞いたこと

とにかく
そんな事


わたしが指令の部屋に入ると部屋が急に真っ暗になった
思わず身の危険を感じる

突然

空中に浮かぶホログラム

「何の用だ…碇」

“音声のみ”

そう書いてあるホログラムがしゃべりだした

次々と

「左様…エヴァ量産機がそろいこの忙しい時期に」

素敵な笑顔のシンジのパパ
「皆さんに私からプレゼントがありまして」

「下らん冗談なら聞かんぞ…碇」

「いえ…とても素敵なプレゼントです…議長」

ホログラムが一つ、突然消える

「皆さんに“死”を差し上げようと思いまして」

次々と消えてゆくホログラム

「碇!貴様!」

議長って呼ばれてたホログラムが最後に消え
部屋に明かりがついた

いったい今のは…

「なに…最後の使途が現れる前に掃除だ」

いったい?

「なんなのよ」

不適に笑うシンジのパパ

突然内線がなり
指令が内線をとる

短く返事をすると私に向かい

「葛城三佐が仕事を始めたようだ」

なんのこと?

「彼女が姿をくらませた」




各国に散らばるネルフ
そのネルフの上部組織ゼーレ
ネルフに指示を出し使徒を殲滅させようとする組織

そのゼーレの主要人物が一斉に殺害された
いや
殺害なんて生易しいものじゃない
イギリスではコマンド部隊による突入と同組織関係者全員の殺害
ドイツとロシアでは周辺ごと爆破
中国は該当施設に30発以上の戦術N2
アメリカでは試験中のS2機関を暴走させ周辺ごと消滅
ブラジルは陸軍による侵攻
オーストラリアでは毒ガス
日本では海上自衛隊大型打撃艦の60センチ砲の艦砲射撃と戦艦ロボ「雷電」による掃討

たった一日で、エヴァとリリスと使徒で何かをたくらんでいた組織が壊滅した


でも惨劇は、今始まったばかり

ミサトのように、ゼーレに忠誠を誓った人間が反撃を開始した




突然メガネのオペレータが同僚のロンゲを撃ち殺した
「悪いな」
100円でも借りるような気軽さで



今日のために、密かにネルフ本部の周りに集結していた陸上自衛隊
その戦車が次々と吹き飛ぶ
ミサトの反撃が始まった


シンジは突然現れたリリスに連れ出された

その数分後にゲストルームの一角はミサト一派により爆破された


本部の周りで
世界中のネルフの周辺で
ゼーレ残党とネルフの戦闘が各国の軍隊を巻き込んで始まった


本部周辺では陸自とミサト一派の戦闘が始まった

本部内でも

人が人を襲い

殺している


私はそんな事は知らず
ただ、唖然としていた

指令執務室にミサトと数人の武装した男たちと押し入ってきた

「やってくれたわね!碇ゲンドウ!」

始めてみるようなミサトの表情

シンジのパパは無言でにやける

「アスカ…あなたは関係ないわ、この部屋から出なさい…シンジ君が待ってるわ」

私は脅えていた…と思う
初めて怖いと思った相手
それは使徒ではなく
ヒトだった

私は震える足で部屋から逃げ出した
ヒトが…ミサトが怖かった

部屋の外は地獄だった

何人も人が倒れてる

怖い
いやだ
見たくない




わたしが部屋を出るとミサトは怒りをぶちまけた
「碇ゲンドウ!あんた私の父さんを謀殺し!今度は養父まで!この鬼畜!」
にやけが止まらないシンジのパパ
「議長には随分目をかけられていたからな…君は」
「悪いとは思わないわよ!」
「君も人のことは言えんだろう…親友の母親を殺しておいて」
「あんたの後妻でしょう?悲鳴も上げずに死んだわよ」
クックック
シンジのパパとミサトの笑い声が響く


シンジのパパがボタンを押すのと
ミサトが引き金を引くのは同時だった

ミサトたちは爆発に飲み込まれ
シンジのパパは胸を打ちぬかれた

「ユイ…シンジを一人にしてすまなかった」

それが指令の最後の言葉だった




私は非常通路を目指した
よく考えれば、ミサトたちはそこを通ってやってきた事くらい解りそうなのに
私は完全に脅えていた

非常通路に続く隠し扉を開けると

シンジがうずくまっていた




指揮所では数体の死体が転がっていた
メガネのオペレーターと下部フロアーにいた3名の職員が、ゼーレが送り込んだ人間だった
メガネのオペレータがロンゲを打ち殺し、リツコを打とうと振り向いた瞬間
蜂の巣になった
打ったのはレズのオペレータだった
打った彼女は震えていたそうだ



シンジに出会った私は、思わず抱きついた
震えが止まらない
怖くて仕方がない

シンジからは甘いにおいがした
あめをなめている

シンジは
「アスカ?アスカなの?」

私を抱きしめる
シンジも震えていた
そしてシンジは

「アスカ…何も見えないんだ」

光を失っていた



ゲストルームから連れ出されたシンジは、リリスに手を引かれ非常通路に逃げ込んだ
「ここにいれば大丈夫…碇君、あなたは死なないわ」
外から聞こえる悲鳴と怒号
銃声と爆発音
シンジは恐怖に脅えていた

震えるシンジをリリスは抱きしめ
「これ…食べてまってって」
あめを渡した

そして
シンジの目に手のひらを当て
「今は見えないほうがいい…」
シンジの瞳から光を奪った

「シンジのおともだちが来るまで、なにがあってもここを動いちゃだめ、かあさんは用事がある。シンジ…おともだちが来たらキョウコさんのところに向かう の、できるわね?」

「わかった、かあさん…いってらっしゃい」

リリスはシンジの手のひらからあめを一つ取ると、シンジの口に入れてあげた

「いってきます」



しばらくすると人の声が聞こえた
「シンジ君!?こんなところで…」
「ミサトさん?」
「シンジ君?目…どうかしたの?」
「うん…ちょっと…さっきからよく見えないんだ」
ミサトは少し安心した
返り血を浴び、見慣れない迷彩服に袖を通した自分の姿を、子供に見られずにすんだから
「そう…じゃあそこで待ってなさい、すぐに迎えに来てあげるから」
「うん…あ!アスカを待ってるんだ!アスカ見ませんでしたか!?」
「…いえ…じゃあ必ずアスカも連れてくるわ、とにかく動いちゃだめよ!」
ミサトはシンジに言い残すと沢山の足音と一緒に立ち去った


そしてわたしが現れた



私たちはエヴァの元に向かった
震える足で

銃声がするたび
爆発が聞こえるたび
私たちは立ち止まり
恐怖した

シンジが曲がり角で転ぶ
私は足を止めシンジを抱き起こす
その瞬間
角の向こう側で爆発が起こった

シンジが転ばなければ今頃…



30分くらいかかっただろうか
エヴァにたどり着いた

プラグスーツをひっつかむとプラグにシンジと二人で入る
プラグの中で着替えた

外は怖い

「光だ」
シンジの視力が徐々に戻り始めた


エヴァのハンガーに誰か入ってきた

ミサトだ!
ひどい怪我をしている
お医者さん呼ばなきゃ!

ミサトがエヴァを見上げ
ミサトの唇が動く
“よかった、二人とも無事だったのね”

私はスピーカーをオンにした
「ミサト!今お医者さん呼ぶからまってて!」
なにがあったか知らないけど…とにかくミサトをこのままにはできない!

私の声を聞いたミサとの唇が動く
“ありがとう…アスカ、大丈夫…それに”

ミサトは拳銃を自分のこめかみに当てる
“あなたとの約束守らなきゃ”

え?

“シンジ君に「ごめん」ってつたえてね”


ミサトは引き金を引き
糸の切れた人形のように倒れた
私と最初の約束を守って


「アスカ、どうしたの?ミサトさんどうしたの?」

まだよく見えないシンジはしきりにミサトのことを聞いてくる

「…いまお医者さんに運ばれたところ…」
「よかった」
「…うん」


私は耐えられなくなりエヴァを湖底の出撃ルートに乗せた
ミサトの亡骸を置いたまま
一瞬でケージから打ち出されるエヴァ

さよならミサト

大人なんだから…約束なんて守らなくてもよかったのに





地上では徐々に陸自がゼーレ一派を圧倒し始めた
陸自を率いるのは霧島陸将補
霧島さんのお父さん
リツコが密会していた相手だ


本部施設内でも徐々に体勢が見えてきた
いつもボーっとしている冬月先生が、いきいきと指示を出す
まるでこの日が来る事を知っていたみたいに


湖底に潜む私にリツコからの連絡が入る
「アスカ!?無事なのね!そこにいるのね!」

急に動き出したエヴァ
それを聞き、リツコはわたしがエヴァに逃げ込んだ事を知った

「ええ…シンジも…私も大丈夫」

「シンジ君もいるの!?…よかった」
ほっとしてるみたい

「とにかくそこで隠れてて、多分今日中には…なに?」
スピーカーの向こうでリツコが誰かと言い合っている

そして


「なにを言ってるの!シンジ君はアスカと一緒にいるのよ!?動くわけないでしょう!」



私たちの終局が始まった



初号機が動き出し、地上を目指している

地上に出た初号機は陸自に襲い掛かる

「ごめんなさいアスカ、前言撤回…誰かが初号機で陸自を攻撃しているわ」

誰か?シンジ以外に?
そんな事シンジのママが受け入れるわけない

「初号機を捕獲して、原型を止めてなくてもはかまわないわ」

「…わかった」
振り返りシンジを見る
完全に視力が戻ったシンジは、私の脱いだ服がLCLの中で漂わないよう抱えていた
「シンジ…いくわよ」
「うん…」



私はそーっと湖面から顔だけだし様子を伺った

初号機のフィールドで胴体を切り裂かれたJAがクルクル宙を舞っていた

少し遠くにもう2体の残骸が

初号機に立ち向かうJAは残り3機
私は無線をオープンにして叫んだ
「加持さん!ケーブルを狙って!」

聞こえたみたい
一台のJAがケーブルを引きちぎった

あとは時間切れまでわたしが引きずり回せば初号機は止まる

私は湖から躍り出ると初号機に蹴りかかる



初号機の寸前で止められてしまった

「フィールド?」

声が聞こえた
“野蛮だな…なぜリリスが君たちを選んだのか…”

初号機の口が開く
中に人が立っている

“僕にはわからないよ”
リリスと同じ目の色をした少年

“だから僕が君たちを無に帰してあげよう”



5分が過ぎても初号機は止まらない
私は、私のエヴァはまるで初号機に歯が立たない
致命傷こそないが
とても勝てるとは思えない

“番犬が主人に抗えるとでも思ってるのかい?”
少年の声が響く
番犬…主人…こいつ

「アダム…」

シンジがつぶやいた

“正解、さすがリリスのお気に入り”

今だ!
私は一瞬の隙を見逃さない
初号機の口の中めがけて蹴りを見舞う

“シンジ君、きみはリリスのお気に入りだから、特別にこの星に残してあげよう…これからはリリンと名乗るんだ”

蹴りはアダムの寸前で止められていた

“無駄な事を…”

突然、蹴りを入れた足に激痛が走る
エヴァの太ももに穴が開き鮮血が飛び散る

“まったく…”

全身に痛みが走った
エヴァの全身に無数の穴が開き血飛沫が舞う

“さあ…終わりにしよう”

アダムの手のひらがこちらを向いた

「アスカ!」
痛みに震える私を守ろうと
シンジが私の上に覆いかぶさる

カチン!

盛大な金属音が響いた

ガガガガガン!

続いて連続した金属音

初号機のフィールドに無数の槍が刺さっている
そしてリツコの声
「まにあった!」

エヴァの周りに白い羽をつけた巨人が次々と舞い降りる

「アスカ、いったん後退して!後は量産機に任せて!」

量産機と呼ばれた巨人たちは、奇声を上げ一斉に初号機に襲い掛かった

「ダミープラグの誤作動であなたまで襲われかねないわ!早く!」
そういわれても、もう力も入らない

あれ?
急に宙に浮いた
あ!

「これで貸し借り無しね」

JAからの通信が聞こえた
加持さんだ

JAがエヴァを担いで走っている



離れたところでおろしてもらう
初号機を見ると
しがみつく量産機を次々に振りほどいている
「だめだ…」
思わず声に出してしまった
とても量産機じゃ相手にならない



一機の量産機がどてっぱらを貫かれこちらに吹き飛んできた
量産機はJAにぶち当たるとJAを吹き飛ばし私の前に転がった

苦しむ量産機
「かわいそう」
シンジがつぶやいた
なんてやさしいんだろう

まるでその声が聞こえたみたいに、量産機は立ち上がるとその巨大な口から舌を出し、エヴァをなめた
くすぐったい
まるで犬みたい
「大丈夫よ」
私も量産機に声をかけ、頭をなでてやった

量産機が笑った気がした


初号機と戦う量産機全てが笑った

量産機達は羽を広げると初号機から離れ、次々とエヴァの周りに舞い降りた

初号機を襲うのではなく
初号機から私たちを守ろうと
そして



声が聞こえる



“だから私はあなたたちを選んだ”



地響きが
ものすごいゆれが襲った

地球から何かがせり出してくる


大きすぎてよくわからないけど
白い
大きな
ひと




“やあ…ひさしぶりだね”


“この星はやさしい命で満ちている”


“でも野蛮だ”


“それでも私は信じる”


“わが子を、かい?”


“人間を”




「かあさん」
シンジが見上げた
わたしも


世界中の人が生命の母を見上げた

“あなたたちが野蛮でも…傷つけあっても…私は優しいあなたたちを信じる”

世界中の人間が母の言葉を聞いた

見上げるリリスの姿は
ふくよかな母の姿
年老いた母の姿
優しい母の姿
厳しく正しい母の姿

見上げた人のお母さんがそこにいた



“あなたのやるべきことは命を生み出す事”

“人間は君が作った失敗作さ”

“ちがう…”

リリスは初号機を握り締めた
初号機はリリスの手をすり抜ける

アダムだけが連れ去られた

“君は僕よりも彼らを選ぶのかい?”

“ええ…あなたは間違っている…命は育むもの…奪うものではないわ”
“彼らも奪ったさ、僕の子供たちの命を”
“………”
“ふふ…君も「親」か…”
“さようなら”
“ああ…こうなる事はわかってたよ”


アダムは自らの姿を捨て
肉体をLCLへと帰し、その魂を永遠の世界へ旅立った


リリスの周辺でものすごい衝撃波が走った
ビルが吹き飛び地がえぐられる
私たちのエヴァは量産機達に抱えられ空へ逃げた

「ありはとう」
シンジが量産機に話しかける
顔を半分つぶされた量産機が笑った
残りの量産機も笑う

「かわいいね」
シンジがつぶやく

「うん」
私にも量産機がかわいく見えた


世界が白くなる
エヴァはリリスの手のひらの上に下ろされた

量産機たちは空でクルクル回っている



巨大なリリスが私たちを覗き込んだ

“アダムは無へと帰った…でも世界は彼に止められてしまった”

「綾波さん!止められたってどういうこと?」

“アダムは無へ帰るとき、あなた達に世界の選択を託した”

「選択?何のこと?綾波!わかんないよ」

“今まであなた達は、私たちが用意した世界を生きてきた”

「この星に相応しいか見てたのね」

“彼はその世界を終わらせていってしまった”

「みんな死んじゃったの!?いやだよ!そんなの!」

“だからこれからの世界をあなたたちが選ぶの”

私とシンジが世界を…未来を

“さぁ…なにを望むの”

「今までの通り!元通りの世界に決まってるじゃない!そうでしょう!シンジ!」

抱き寄せたシンジは悩んでいた

「父さんが言ってた…そのときが来たら『箱庭に帰りたい』っと願ってくれって…綾波…箱庭ってかあさんが生きてたころの世界?四季があって、使徒もいなく て、僕に父さんもかあさんもいる世界?」

“そう…私たちが目覚める前の世界…人が無限に繁栄を謳歌する世界…天敵のいない世界…碇君に両親がいる世界”

「アスカはいるの?」

“いる…でも碇君の回りにはいない…遠いところで両親と一緒に暮らしてる”

「…僕は…父さんやかあさんと暮らしたい…でも…僕と一番一緒にいたのは父さんやかあさんじゃない…アスカだ…だから」

“あなたのお父さんは家族で暮らせる世界を望んでいたわ…”

シンジが私の手を握った
「僕は…アスカといた世界がいい…アスカといたい」

“それでいいの?”

「うん…父さんには後で謝る…」

シンジの瞳から涙が流れた
シンジは血の繋がった親より私との絆を選んでくれた

“わかった…碇君…いま、世界は動き出した…”

「ありがとう…綾波」



リリスはめちゃくちゃになってしまった芦ノ湖畔にエヴァを下ろしてくれた
私たちはエヴァから下りると、手を握ぎり、リリスを見上げた

“これでこの星はあなたたちのもの”
「綾波は!?僕達と一緒にいてくれるんでしょう?」
“生命で溢れた星に私は必要ない”
「なんでさ!またかあさんの話聞かせてよ!いっしょにいよう!」
“ありがとう…でもだめ…またわたしをみつけ何かをしようとする人がいるかもしれない”
「大丈夫よ!わたしが守ってあげる!」
“ありがとう…でも私は次の星を目指す…あなたたちの仲間でこの宇宙を満たす”
「いやだ!綾波!ここで僕と…僕達と暮らそう!」
“大丈夫また会える”
「いつ?何年後?」
“50億年後…この星がなくなるときわたしが迎えに来る”
「まって、私たちそんなに生きられないわよ」
“あなたたちがどんな姿になっていても、私はかならず碇君とあなたを見つけてあげる…大丈夫きっとわかる…わたしが迎えに来る”
「綾波…約束だよ」
“ええ…碇君…約束”

量産機が初号機を抱えやってきた

“碇君…少しお話があるの”
「わかった…アスカちょっと待ってて」
「うん…まってる」

シンジは握った手を離し、量産機の手のひらに載り初号機とともにリリスのところへ向かった

私は湖畔でシンジの帰りを待った
一機だけ残った量産機が番犬のように私とエヴァを見守ってくれた





日が沈みまた上る

リリスは初号機をつれ、新たな天体を求め大空へ旅立った
そしてシンジは量産機の手に乗り私の元に返ってきた

量産機はシンジを静かに湖畔へ下ろすと巨大な顔をシンジへ近づけた
「ありがとう」
シンジは量産機の頭をなでてあげた
量産機の口がつりあがる
喜んでるんだ


シンジはそのまま、私のことを無視するように寝転がり
空を見上げた

空が曇ってきた




すべてが終わった
これからが始まるのかな?

シンジと私は渚で佇んでいる
周りはひどい有様だけど
たくさんの量産機が私たちを見守ってくれている

なんだか私はとっても清々しい

シンジは仰向けのまま
ろくに瞬きもしない
どんよりとした空をじっと眺めてる

お別れしてるのね

綾波さんと

雨が降ってきた

私はどうしても雨に打たれたくて
全てを流してくれそうで
新しい世界が始まる前に
だから腰から上だけプラグスーツを脱いでしまった

シンジの傍らから立ち上がる

シンジは空を眺めたまま雨に打たれている
シンジの瞳から大粒の雨粒が流れてくる
嗚咽も聞こえる

別に男の子が涙流したって良いじゃない
男の子が別れを悲しんだって良いじゃない
綾波さんのことを思って泣いたっていいじゃない

もし誰かが、別れを悲しみ泣いているシンジを笑うんなら
そんな奴は一生掛かってもシンジの優しさなんかわかるもんか

もし誰かが、母の思い出をくれた人を思うシンジを、情けないって言うんなら
そんな奴はシンジの十分の一の強さも持ってない

もし誰かが、綾波さんとの思い出を確かめるシンジに同情するんなら
そんな奴は私が絶対に許さない


私はステップを刻む
シンジの嗚咽にあわせ
軽やかに
踊る私をかわいい量産機たちが見守る

はだけたプラグスーツがドレスのように広がった

シンジの泣き声が辺り一面に広がる

私は満面の笑みで踊る
綾波さんが悲しまないように
シンジにはわたしがいるから
安心して

この想いが届くように


ガタン!

あいたたた…
ちょっと高いところに上ったら転んじゃった

量産機たちが顔を見合わせる

「なんでもないの!」

ん?

ガタタタタタ

ありゃりゃ
これ、倒れた自販機だったんだ
わたしが乗っかって踊ったせいでジュースがどんどん出てくる

プラグスーツをエプロンの要領で使っていっぱいジュースを運ぶ

よいっしょ!

シンジの横にジュースをばら撒きながら座る

泣き続けるシンジ
涙もぬぐわず、まるで赤ん坊のようにわんわん大きな口をあけ
それを笑顔で見つめる私

シンジの大好きなジュースを見つけた
シンジの手のひらに握らせ、その上からわたしがシンジの手を包み込んだ
まるで今、私の存在に気がついたみたいにビックリした目で私を見つめる

シンジは泣くのをやめゆっくり起き上がる
ジュースを片手にひどい有様になってしまった風景を見つめる

ぽぉん

シンジがジュースを投げ捨てた
私も一本放り投げる

「もう大丈夫」
シンジが笑いかける
「うん」
私も笑顔を返す

「いこう!アスカ!」
「うん!」

手をつないで歩き出した
行き先は決まってる

さあいこう!



向かった先は綾波さんの部屋

途中で倒れている人たちをたくさん見かけた
みんな明日になれば目をさまし
日常に帰る

シンジが選んだ未来を、みんなで歩み始める

リツコも見かけた

顔なじみのスタッフたちも

もしかしたら
そう思いケージも覗いてみた

ミサトの姿は無い
消えてしまった

ミサトはこの世界を受け入れなかったのかもしれない


エレベーターは動いていた


綾波さんの部屋の前に立つ
シンジが私の手をぎゅっと握り締めた


部屋に入ると
相変わらず殺風景で散らかった部屋

部屋を見回す

あぁ…もっていたんだ

あの日のワンピースはなくなっていた
携帯も
シンジと一緒に撮った写真も

シンジも同じことを考えていた
私たちは顔を見合わせ微笑んだ



突然、人の気配を感じた
まだ誰も目覚めていないはず

部屋を見渡す

すぐに見つけた

ベットに人が二人

綾波さんと同じ色の髪をした女の人と女の子

もしかして!
シンジが二人を覗きこんだ

少しシンジに同情した
「綾波さんじゃないよ…シンジ」
「…わかってる、でも…誰だろう?」

女の人が目をさました
ゆっくり目をひらき、私たちを見つめる

目の色も綾波さんと同じだった

「…ここは…あなた達は?」

「ここは第三新東京、私たちはアスカ・ラングレーと」
「碇シンジです」

「碇…シンジ…シンジ!…シンジ!」

女の人が涙を流しシンジを見つめた
よろよろと立ち上がるとシンジを抱きしめた

「シンジ!あぁ!夢じゃないのね!あなたがシンジなの?よく顔を見せてちょうだい」

シンジは戸惑っていた

「あ…あの…」

「シンジは今いくつになったの?12?13?お父さんは?冬月先生は?」

「えぇ…と…あの」

「あぁ…夢じゃないのね!でも、夢の通りになったわ!」

「あの…あの…」

「シンジ!母さんにもっとよく顔を見せて!」

「え?」

裸のお姉さんに抱きつかれて困惑していたシンジが硬直した

「お母さん?シンジの?」
私も混乱した

でも
言われてみれば
髪と目の色に気をとられていたけど
写真の中のシンジのママにそっくり

「あの…すいません」
不思議な色の瞳がわたしを見つめる

「あなたは?シンジのお友達?」

「私は…」
「僕のアスカだよ」
シンジが私の言葉をさえぎった

「僕のお母さんで、お姉さんで、先生で、友達で、恋人で…僕の一番大切な人だ」

「そう…シンジの大切な人なの」
シンジのママは嬉しそうに私を見つめた

シンジは何か吹っ切れた様子になった
「お帰り、かあさん…おかえりなさい」

シンジを強く抱きしめるシンジのママ
「ただいま…シンジ…ただいま」



シンジのママは夢を見た
その夢を信じ、リリスと融合し、一度、世界を守った

私のプラグスーツをシンジのママに着せてあげ
私は綾波さんの荷物の中から、胸がぶかぶかの服を選び袖を通した

シンジはママの存在に困惑し距離を置いている
「しょうがないわね」
少し残念そうなシンジのママ

シンジのママはもう一人の女の子の頭をなでた
女の子が目をさます

「ここ…どこ?」

シンジが女の子の前にしゃがみこみ微笑みかける
「おはよう」
少女が微笑む
「うん、おはよう」

シンジは女の子を膝の上に乗せ毛布で包んであげた
「お兄ちゃん、ここどこ?」
「ここ?…うぅ〜ん…あ!そうだ!これ、あげる」
シンジはポケットからキャンディーを取り出し女の子にたべさせてあげる
「おいしい?」
「うん!」
「ねえ、お名前はなんていうの?」


「かつらぎみさと」


「そう…ミサトちゃんか…はじめましてミサトちゃん」
シンジはミサトを抱きしめた

シンジの目が潤む

私のうそに気がついたのね…
ミサトが生まれ変わって
今までのミサトはもういないって

「おにいさんいいにおいがする!」

シンジはミサトに微笑んだ




寄り添う私とシンジ
シンジの膝の上にはミサト
すこし離れたところにシンジのママ



翌日
プラグスーツの発信機を頼りに大人たちが現れた
「よく無事で…」
リツコが涙声で私とシンジを抱きしめる

シンジが選んだ世界は今、混乱のさなかにある

「おかえりなさい…」
涙を流しながらリツコがささやいた

「「ただいま」」

「外があんまりひどいから…二人ともエヴァにもいなかったし…心配したのよ…ほんとにもう」
目覚めたリツコが最初にしたのは私たちを探す事

「あぁ…ごめんなさい…そちらの方は?」
リツコがシンジのママを少し警戒しながら

「私は」
シンジのママが答える
「六文儀ユイ」
「六文儀さん?」
「あなたたちには“碇ユイ”か“綾波レイ”って言ったほうが通じるかしら」
シンジのママはネルフのマークを見ながら答えた
「碇…綾波レイ…まさか…」

「えぇ…碇シンジの…六文儀シンジの母です」

シンジが“ぴく”って動いた



碇シンジ…私のシンジ
でも偽名だった
本当の名前は「六文儀シンジ」
シンジのパパとママも六文儀だ

「はじめて知った…」

シンジはおどろいていた




一月がたった

「大破壊」

あの日の事を世間はそう呼んでいる

私たちは本部の地下で暮らしている
地上は自衛隊が十重二十重に警備していた

学校には行ってない
学校…大丈夫だったかな…

もう…いけないんだろうな…あそこには…
涙が溢れてきた

でも大丈夫
私のそばにはいつもシンジがいる
だから平気
泣いたって平気

シンジがいるもん




リツコはシンジのママに言われいくつかの記録の封印をとく
マギが世界中にハッキングを始める
碇姓についての記録は次々と消えていった
最初から仕組まれていたんだ


シンジはどうしてもシンジのママと距離を置いてしまう
だから
シンジのママは
「ねえシンジ、今はまだ不自然かも知れないけど…かあさんと暮らしましょう」
私の手を強く握り視線をそらしてしまうシンジ
「千葉にね、かあさんの実家があるの。そこで二人で暮らしましょう」
私もシンジに声をかける
「ねぇシンジ、お母さんと暮らそう。私のことは気にしないで…ね」
もう使徒はいないんだから、シンジとはいつでも会える

シンジは首を横に振る

「シンジ…かあさん一生懸命あなたにお母さんだって認めてもらえるように努力するわ」

「…一人じゃいやだ」
シンジがうつむいたまま小さな声で言い放った

「ごめんなさいね、今までシンジを一人…」

「ちがう!」
シンジは大きな声を出した
「僕は!僕は!アスカがいて!りっちゃんがいて!それが家族なんだ!かあさんがかあさんだって!僕もわかろうとしてる!でも!でも!」
シンジは泣き出した
「僕はアスカがいなきゃ嫌だ!」

シンジは力いっぱい私の手を握る
いたい
つめが食い込む

でも…

嬉しかった



私たちは不思議な家族になった

もうすぐ私のパパとママもこの家族に加わる

シンジが本当にほしかった世界




シンジが求めた世界


よかったね


シンジ







そうそう

さいごに

リツコったら、新しいママが自分と年が変わらないって
ものすごい顔してたの!

シンジも私も大爆笑
シンジのママも最初は我慢してたんだけど
我慢しきれずにお腹抱えて!!

もう最高だったんだから!




おわり

フォークリフトさんの「いつもと同じ夢」シリーズ、「もう夢はみない」「眠りからさめた」完結です。

予知夢というか、リリスの心と触れあって何かを教えてもらったということでしょうか。
素敵な完結の仕方でしたね。

良かった!面白かった!などのフォークリフトさんの感想メールはアドレスforklift2355@gmail.comまでどうぞー。

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