あなたの名前を 呼んでみて・・・

 

 written by どらこさん

 

 

 

 

 

 

「 碇くん・・・」

あの人の名前

浮かんでくる あの人のイメージ

暖かな 優しい イメージ

 

「 碇くん・・・」

ちょっと 困ったような 笑顔

・・・ごめんなさい、わたし 又 変な事 したのかしら

 

「 碇くん・・・」

真っ赤に染まった あの人

だって、お風呂に入っていたの・・・

早く出ないと、帰ってしまいそうで・・・

 

「 碇くん・・・」

優しい笑顔

髪をなでる指の感触が 気持ちいいの・・・

 

「 碇くん・・・」

悲しそうな 涙

こんな時、どうすればいいのか わからないの・・・

 

「 碇くん・・・」

わたしの呪文

心が 暖かくなる 不思議な呪文

ほらっ、あの人が 笑顔で 振り向いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 バカ シンジッ!」

アタシだけの呼び名

こんな風に 呼べるのは、きっと アタシだけね

・・・そう、アタシだけ

 

「 バカ シンジッ!」

ちょっと ふくれた顔

なによ! アタシの言う事が 聞けないっていうの!

文句言わずに、アタシの言う事だけを 聞いていればいいのよ

 

「 バカ シンジッ!」

少し 脅えた アイツ

その顔が ちょっと かわいくて 苛めたりして・・・

悪いとは 思っているのよ。 本当は・・・

 

「 バカ シンジッ!」

寂しそうな 笑顔

大丈夫! アタシは どこにも 行かないんだから・・・

アンタの側に 居るわ

 

「 バカ シンジッ!」

あぁ〜あ、もう こんな所で 寝ちゃって・・・

だから バカ シンジ なのよ

でも、コイツの寝顔・・・時間を忘れてしまいそう・・・

 

「 ・・・バカ シンジ 」

そっと アイツの背中に つぶやいてみる

聞こえるかな?

振り向いてくれるかな?

あの笑顔で 許してくれるかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そっと あの娘の名前を 呼んだ

窓際で 本を読んでいる 彼女

だって 一瞬 風に溶けるかと 思ったんだ

・・・聞こえなかったよね

 

そっと 彼女の名前を 呼んだ

普段は 勝ち気なのに、時々 見せる 寂しそうな顔

すぐに 笑って誤魔化すんだけどね

僕では 支えにならないのかな?

 

そっと あの娘の名前を つぶやいた

どこか 寂しそうな笑顔

遠くを見つめる 瞳

君は 今 何を考えているの?

 

そっと 彼女の名前を呼んだ

僕に向かって まっすぐに見つめる その目が まぶしくて

なんで そんなに 自信があるんだろう

僕にも 分けて欲しいよ その強さ

 

そっと あの娘の名前を 呼んだ

だって あの爆発から 生き延びていたなんて・・・

でも、よかった・・・

本当に よかった・・・死ななくて・・・

又 君と 会えるんだね

 

そっと 彼女の名前を 呼んだ

すっかり 自信をなくしてしまった 彼女

あのきらめくような笑顔・・・取り戻してくれないかな・・・

そんな姿 見るのも辛いよ

 

 

だから、僕は 彼女の名前を そっと 呼ぶんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「 ・・・・・・マナ 」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パッカ〜〜ン♪

 

シンジ: 「 痛っ! 何するんだよ、アスカ!」

アスカ :「 アンタねぇ〜〜、なんで そこで あの女の名前を出すのよ!」

レイ :「 うっ うっ うっ・・・・・・碇 くん・・・」

シンジ :「 あっ、ごめん・・・・・・・・・山岸さんの方が よかった?」

アスカ : 「 ぐわぁぁぁ〜〜! アンタって 男はぁぁ〜〜」

マナ : 「 シンジ! 嬉しい〜 やっぱり 私の事を〜〜 」

アスカ : 「 こら! 何よ、 あんた! いきなり 湧いて出て 」

マナ : 「 だって、私と シンジは 深ぁ〜い 絆で 結ばれているんだもん♪ 」

マユミ : 「 ・・・あ、あの・・・シンジさん・・・私の事 呼びました?」

レイ : 「 ・・・あなた、邪魔・・・」

アスカ : 「 こんな娘まで 出てきやがって・・・」

シンジ : 「 じゃ、じゃぁ・・・・・・洞木さん?」

ヒカリ : 「 いや〜〜ん♪ 私には 鈴原が・・・でも、どうしてもって 言うなら・・・」

アスカ : 「 ヒカリ 、しっかりしてぇ〜!」

ヒカリ : 「 あっ、駄目よ。そんな・・・まだ 私達 中学生じゃない・・・イヤン、イヤン♪」

マナ : 「 ちょっと シンジ! 私よ ねぇ〜〜 」

マユミ : 「 シンジさん、私なら いつでも・・・」

レイ : 「 何を言うのよ・・・」

アスカ : 「 このバカ シンジィ〜〜 」

シンジ : 「 うわぁ〜 助けてよぉ〜! ミサトさん! リツコさん! マヤさん!・・・・母さん・・・」

ミサト : 「 うっふっふ・・・呼んだ? シンちゃん♪ じゃぁ、あのキスの続きを・・・」

リツコ : 「 ロジックじゃないわね、男と女は・・・」

マヤ : 「 シンジくん、お姉さんって 呼んでくれる?」

初号機 : 「 ウオォォォ〜〜〜ンッ!!! 」

オペレーター A: 「 初号機、暴走しました!」

オペレーター B: 「 パターン、青! 使徒です!」

冬月 : 「 ・・・又 恥をかかせおって・・・」

ゲンドウ : 「 ふっ・・・問題ない・・・」

アスカ : 「 なんで、あんたらまで 出てくるのよぉぉ〜〜」

加持 : 「 自分で 考え、自分で 決める事だ・・・願わくば 後悔のないようにな・・さぁ、誰を 選ぶんだい シンジ君?」

シンジ : 「 えぇ〜〜〜と・・・」

 

 

「 ふっふ・・・好きって 事さ 」

 

 

 

 

mailto:seiriyu@jan.ne.jp

 どらこさんから烏賊した贈り物を頂きました。

 シンジってば、鈍感というかなんと言うか‥‥まさかマナの名前が出てくるとはー(笑)

  しかも間の悪いことに他の女の子+αまで出てきちゃって‥いったい収拾つくんでしょうか?シンジを捕まえるのは、ひょっとしてヤヲイ使徒かも‥‥(爆)

 面白いお話でした。

 みなさんもぜひ、どらこさんに感想メールを送ってください。

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