無知

でらさん









2017年5月 某日 第三新東京市立第壱高等学校 3-A教室 昼休み


生徒A「今年の新入生って、粒ぞろいだよなぁ。信じられんぐらいだぜ」


生徒B「そうそう、中でもあの惣流 アスカ ラングレーと綾波 レイが入ってきたのは驚きだよな。
    なんでも、あの子達のクラスの担任決めるのに、教師たちの間でかなりもめたって話だからな」


生徒A「他にも霧島 マナ、山岸 マユミ、洞木 ヒカリ、皆可愛いよなぁ」


生徒B「でも惣流には恋人がいるって・・・・・・・あれ?アイツどこ行ったんだ?」




十数分後、


生徒B「どこ行ってたんだ?トイレか?・・・何だ?その顔、腫れてるぞ。」


生徒A「実は惣流に告白しに行ったんだが、・・・・・興奮して思わず彼女の肩掴んじまってな
   見てのとおりよ。
   アタシには恋人がいるのよって、えらい剣幕だったぜ」


生徒B「人の話を最後まで聞かないからだよ。惣流には恋人がいて、しかも同棲までしてるんだぜ」


生徒A「ど、同棲?、それを最初に言ってくれ。・・・・・よし!明日は綾波だ!
    ・・・・綾波には恋人いないよな?」


生徒B「そういった話は聞いたことないけど、・・・でも少し変わってる子らしいぞ」


生徒A「そんな事関係ないぜ、あんな美人と付き合えるんならな、よし!明日だ!」




翌日 昼休み


生徒B「よっ、どうだった?綾波は?」


生徒A「・・・・・・・・・・・・」


生徒B「お、おい、どうしたんだよ!」


生徒A「・・・・・え?あ、ああここは教室か・・・」


生徒B「何があったんだ?綾波に告白したんだろ?」


生徒A「ああ、綾波はもういいんだ。とても俺なんかには理解の及ばない存在だったよ」


生徒B「・・・そ、そうか、まぁ気を落とすなよ」


生徒A「ようし、こうなったら次は霧島だ!
    ・・・・霧島は普通だよな?」


生徒B「質問の意味がよく分からんが・・・・・。
    そうだな、明るくて誰にでも好かれる性格だって聞いたけど・・・」


生徒A「うん、やっぱり性格が良いのが一番だよな!明日はやるぞ゛〜〜〜」




翌日 昼休み


生徒A「は〜〜〜〜〜〜〜〜〜」


生徒B「どうした?、盛大なため息ついて。やっぱり霧島に振られたか?」


生徒A「・・・まぁ、そうなんだが」


生徒B「何て言って振られたんだ?いい友達でいましょうってか?まぁ、霧島ならそう言うと思うけど」


生徒A「いや、好きな人がいるって。しかも相手は女だそうだ」


生徒B「あ!」


生徒A「何だよ」


生徒B「いや、実はあくまで噂なんだが、霧島は綾波とできてるって聞いたことあるんだ。あくまで噂だがな」


生徒A「え〜〜〜?綾波と〜〜〜?
    ・・・そういえば隣に綾波が居たな。まぁいいや今度は山岸だ!今度こそ」


生徒B「お前も節操ないな、次から次と。
   でも、山岸に関しては特に噂とか聞かないから安心していって来い」


生徒A「・・・・今一不安だな」




翌日昼休み


生徒B「アイツ帰って来ないな、さぼりか?」


・・・放課後


生徒B「どうしたんだ?具合でも悪かったのか?」


生徒A「いや、山岸に図書室で告白したんだが、彼女怖がって悲鳴あげちゃってな。
   駆けつけた教師に説教くらって、今まで反省室にいたんだ」


生徒B「・・・・・・・・・・」


生徒A「こうなりゃ、やけだ。洞木に全て賭けるぜ!
   膳は急げだ、今からいくぞ〜〜〜!」


生徒B「お、おい、洞木はやめとけって・・・・あ〜あ行っちゃったよ。
    知らないぞ俺は・・・・」




生徒A「あ、洞木さん!ちょっと話があるんだけど」


   「え?私に?あまり時間ないんですけど・・・」


生徒A「すぐ済むよ。・・・・・・あ、あの、お、俺と付き合ってくれないかな?
   君のこと大切にするからさ、いいだろ?」


   「ちょ、ちょっと困ります、私には・・・」


生徒A「いいじゃない、もう俺には君しかいないんだ。ね?」


   「しつこいですよ、・・あ、トウジ!」


   「ヒカリ!おいコラ!ヒカリに何しとんのじゃ、ワレ」


生徒A「え、い、いや、彼女とちょっと話を・・・・・」


   「そないな風には見えんかったな。ホンマか?ヒカリ」


   「この人、私に付き合ってくれって。私断ったのに、しつこくて」


   「ほ〜〜、そう言う事やったんか。いくら先輩でも許さへんで、
   ヒカリはワイの女や!とっとと去ね!」


生徒A「は、はいぃぃぃぃ」





翌日 昼休み


生徒A「てな訳よ、正直びびったぜ」


生徒B「まぁ、鈴原相手に無傷で済んだんだから、ラッキーと思わなきゃ。
    洞木の手前、かなり我慢したんだろうけど」


生徒A「鈴原って・・あの空手部のか?
   入学早々、5人病院送りにしたっていう・・・・」


生徒B「そうだよ、お前人の話聞かないからな。その内痛い目みるぞ。
   鈴原が病院送りにした連中も、洞木にちょっかいかけてたって話だぜ」


生徒A「も、もう大丈夫だ・・しばらく大人しくするよ。
   俺には俺に合った彼女見つけるさ」


生徒C「おお、ここにいたか・・・一年の碇から伝言だぞ。
   放課後、体育館の裏で待ってるそうだ」


生徒A「俺に?何の用だろ・・・」


生徒C「お前、碇と何かあったのか?」


生徒A「いや、全く覚えないけど・・・大体その碇って誰だ?」


生徒C「知らないのか?惣流の恋人だよ。同棲までしてるっていう・・・・・・そう言えばお前、何日か前
    惣流に告白したんだってな!」


生徒A「ああ、顔ぶん殴られて終わりだったけど・・・」


生徒C「・・・・・・・ま、お前が悪いんだから諦めろよ」


生徒A「何だ、あれ」


生徒B「お前、ホントに何も知らないんだな・・入学式の時の騒ぎ覚えてるだろ?」


生徒A「ああ、何だか喧嘩で20人位病院に担ぎ込まれたって、あれか?
   そう言えば、あれで停学とかなった奴って聞かないが・・・・・・・・・・・・まさか・・」


生徒B「そのまさかだよ、20人病院に送った奴がその碇だ。
   惣流にしつこく付きまとってた連中に、我慢ならなくなったみたいなんだ。
   奴も普段は温厚を絵に描いたような人間なんだが、切れると手が付けられなくなるらしくてな
   特に惣流がらみだと、押さえが効かなくなるって聞いたぞ」


生徒A「そ、そんな事したら普通停学どころか退学じゃないか、何でそいつまだ学校にいるんだよ」


生徒B「奴の親父さん、ネルフのトップなんだよ・・・そんな人間に誰が逆らえる?
   日本の首相を、顎で使うような人間だぞ」


生徒A「う、う、う・・・・・な、何で今頃になって・・告白したの、何日も前の事じゃないか」


生徒B「そんなの知るかよ、都合があったんだろ。
   まっ、碇も命まで取らないから、何発か殴られて来い・・・逃げても無駄だぞ」


生徒A「・・・・他人事だと思いやがって」


生徒B「無知なお前が悪い」









放課後


生徒A「や、やあ、碇君待たせちゃったね。な、な、な、何の用かな?はははは」


   「僕が松代に行ってる間、アスカにちょっかいかけたそうですね、先輩」


生徒A「い、いや、あれはその、気の迷いというかあの時はどうかしてたんだ。
   き、君の事も知らなかったし・・」


   「この学校で、まだ僕達の事知らない人がいるとは思いませんでしたよ」


生徒A「あの、そ、それはだね・・俺の、いや、僕の完全な無知が原因で・・」


   「言い訳は無用です。告白だけならまだしも、アスカの体に触れたのが問題なんですよ
   それは万死に値する・・・とまで言いませんが、それなりの罰は受けてもらいます」


生徒A「ま、待ってくれ、ぼ、僕の言い分も・・わ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!







「終わった?シンジ」


「ああ、きっちり制裁してやったよアスカ」


「じゃ、行きましょ、アタシ達のスィートルームに・・・一週間ぶりね♪」


「そうだね、今夜は寝かせないよ」


「うん、もう・・・・・・バカ」









生徒A「む、無知は罪・・・・・・べ、勉強になった」

 

 でらさんから知らないことは幸せ‥‥なんかじゃ全然ないお話をいただきましたです。

 なんといったらよいものか‥‥まぁアスカさんにだけは手を出すべきじゃなかったですね‥‥というかAさんは元々女性に縁が無かったのでしょう(笑)

 なにはあっても、LASなので何の問題もないことでしょう(笑)

 皆様、読後はでらさんへの感想をお願いします〜。

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