友人とはあなたについて全てを知っていて、
それにもかかわらずあなたを好んでいる人のことである。
エルバード・ハーバード






昼下がりの喫茶店で青い髪をした女性と眼鏡をかけた青年が向かい合って話をしている。女性のほうはハッとしてしまうような美人だが、相手の青年は決して顔が悪いわけではないが、どう頑張っても不釣り合いな容姿だ。
言わずもながら一人は碇レイ、もう一人は相田ケンスケだ。
ケンスケはコーヒーを一口つけるとレイに話しかける。
「綾波、あの話は受けてくれるか?」
レイは窓から視線をケンスケに移すと頬を赤らめてゆっくりと頷いた。
「そうか、ありがとな・・・」
「いいの、私も嬉しかったから・・・」
レイは両手で胸をそっと抑える。
「相田くんの話を聞いて・・・私、ポカポカしてる・・・」
「そうか・・・」
「ええ、だって・・・・・」

「兄さんがそこまでホモ受けしてるなんて!」
「碇のオフショットを買いたいっていう男は多いからな!」

二人が話し合っているのは決して男女の話では全くなく、シンジの写真を男子に売ってもいいのかという交渉だった。ただ、この話にシンジの意志は当然の如く1ミクロンも含まれてない。全てアスカとレイの意志だ。当の本人に言ったところで断られるのは目に見えているし、シンジは今、夏休みを利用してアスカの両親に挨拶をしにドイツに行っている。この話はレイからアスカに伝わり、シンジがいないうちに二人で決めている。帰国したら目ん玉飛び出るだろうなーとアスカはのたまわっていたがそれで済むかどうかも疑問である。
「兄さんが人気なのはわかったわ。渚君も兄さんと同じくらい人気あるんじゃないの?」
「渚か、あいつの写真も許可もらって売ってるよ。そっちは女子しか買わないけどな・・・しかし、なあ・・・・」
ケンスケは少しだけ渋い顔を浮かべる。レイは首をかしげた。
「どうしたの?彼となにかあった?」
「いや、何もないさ。うーん、この話を綾波に言っていいものか・・・碇にも伝わるだろうし」
「言いにくい話なら聞かないわ」
ケンスケは少しだけ考えるとレイの目を見る。
「どうせ何も言わなくてもすぐに碇の耳にも入るだろうし、いいか」
「渚の奴、女子をとっかえひっかえして遊んでいるっていう噂が流れているんだよ」
「えっ?・・・・・ホモじゃないの?」
「気になるのソコなの?」



瞬間、心どころか会話もかみ合わない。




渚カヲル。
シンジの親友でアスカ、レイ、トウジの同僚でもある。成績優秀でスポーツもそつなくこなす。音楽が好きで歌とピアノはかなりうまいと言える。大抵のことはすぐに習得し、その才能は万能というにふさわしい。それでいて自分の実力を鼻に掛けるようなこともなく謙虚。言動の節々に気障なところは多いが嫌味がなく好感が持てる。年齢や男女問わず交友関係も広い。しかしながら女性関係を巡る噂も多い。
これが渚カヲルに対する一般的なイメージだ。
女性が関わる噂は多々あるが、それでも彼の悪い話はほとんど聞かない。それは彼がうまく人付き合いをしている証左なのかしれない。これだけ見れば渚カヲルという人間がどれほど優秀でどれほど恵まれているか、羨ましくなる限りだ。人付き合いが苦手なレイもまた密かにカヲルが羨ましく思っていたのだ。

『ふーん、アイツそんな風に言われるのね。わからなくもないけど』
夜、ドイツにいるアスカから国際電話がかかってきたときにレイはアスカにケンスケから聞いたカヲルの噂について話をした。
「わからなくもないって、どういうこと?」
『レイは知らないかもしれないけど、アイツが転校してきて1年も経ってないでしょ。それなのにアイツと付き合ったっていう女子は何人かいるのよ。みんな三か月程度しかもってないけど』
「彼、ホモじゃないの?」
『さあ?どっちにせよナルシストホモであることには変わりはないわ』
「アスカは、彼のことどう思っているの?」
『彼って、ナルシストホモのこと?』
レイは頷く。アスカは考え込むように視線を一度外すと向き合う。
『そうね~例えるなら花ね。極上の色と香りがする花。でも、蜜はないから、いくら吸っても何も出ない』
「何故?」
『なんかね~上辺だけの付き合いっていうか、底が浅いっていうか、真剣さが感じられないのよね。そう感じられるのも多分シンジがいてくれるからだと思うけど・・・』
「じゃあ、兄さんがいなかったら。アスカは渚君のこと、好きになっていたのかしら?」
『可能性は否定しないわ。でも、アタシは絶対に幸せにはなれない。それは確実に言えるわね』
悟ったように言うアスカ。レイはふと疑問に思った。
「どうして?」
『もしよ?もしアタシがアイツのことを好きになったと仮定して・・・アタシは自分だけを見てもらおうと色々要求すると思う。キスして欲しいとか抱きしめて欲しいとか、言えばアイツはそういうことを全部叶えてはくれると思う。でも、それだけ。どんなにアタシが好きというサインを送ってその見返りを求めても、アイツからは自分の望むサインはくれないと思う。ただ、そこに立っているだけ・・・そんな感じがするのよね』
「そう・・・」
『アタシ、我儘だから自分がしてほしいサインをくれないと頭に来るのよ』
「兄さんはどうなの?」
『シンジは答えてくれたわよ。期待以上の答えでね。あ、このことシンジには言わないでね!?恥ずかしいから』
「うふふっアスカも可愛いところあるのね。ところで、兄さんは?」
『うん?シンジはママと話をしているわ。どうせ酒のツマミにでもされているんじゃない?』
「兄さんも大変ね。アスカもビールとか好きになりそうだし」
『あ、アタシはならないわよ!』
「あなたはなるわ。ゲルマンだもの」
『アタシはドイツ育ちのアメリカ人よ!』
「どっちでもいいけど」
『よくない!』
「それより、兄さんと変わってもらえる?」
『レイ、帰ったら覚えてなさいよ・・・』
アスカが画面から消えてしばらく待つとシンジが顔をだした。
『綾波、変わったよ。そっちで何かあった?』
「問題なしよ。ところで、渚君のことは」
『ああ、さっきアスカから聞いたよ。流石の僕もその話は知っているよ』
「そう、兄さんも知ってたのね」
『綾波、綾波はカヲル君のことどう思っているの?』
「そうね、正直羨ましいわ。彼は人との交流がうまいから」
『それは違うよ・・・』
「えっ?」
『・・・綾波、カヲル君と仲良くしてあげてね』
「え?ええ・・・」
珍しく真剣に言うシンジの顔に圧倒されてレイは思わず頷いた。シンジの言葉の意味を考えたのは電話を切った後だった。
いくら人との交流が苦手なレイだってカヲルとの仲が悪いわけではない。用があればお互い普通に話しかけるし、用事が重なって一緒に出掛けることも最近ではある。レイはシンジの言葉をもう一度振り返りハッとする。

「・・・性転換、してほしいってことかしら?」



次の日、レイは定期検査のためにネルフへと来ていた。LCLが体にどのような影響を与えるのか未知数であったし、レイに至っては彼女の特殊な生い立ちもあるため最低でも2,3ヶ月に一度は検査を受けなければいけないのだ。
エレベーターが開くと中からカヲルが降りてきた。
「やあ、綾波さん。これから検査かい?」
「ええ、渚君は?」
「僕も検査で今終わったところなのさ」
「そう、お互い大変ね」
「さて、僕は先を急ぐよ。これからデートだからね。じゃあね」
カヲルは髪をかき上げながら言うとその場から去っていった。レイはカヲルの後ろ姿を見る。
(何故かしら?彼が髪をかきあげる仕草を見ると・・・・)


「ちび○る子ちゃんの花輪くんを思い出すわ」


「レイ、検査は終了よ。お疲れ様。服を着ていいわよ」
レイはリツコに言われると籠の中にしまった服に着替えはじめる。リツコはなんとなくその光景を見ていてそういえばと頭を過ったことがある。
綾波レイが人ではなく道具だった頃はそれこそ小さい子供が脱ぎ散らかすように無造作に服を脱ぎ棄てていたが、今ではきちんと折りたたんでしまっている。これは同居が始まってからシンジからしつこいくらいに注意をされてきた成果だ。彼女の元である碇ユイは話を聞く限りでは研究以外のこととなると極めてズボラで几帳面でそういうことに厳しいゲンドウですらも匙を投げたほどだったらしい。そう思うとユイの移り変りでもあるレイのマメさはリツコにとって実に興味深いものに映った。
「母さん、何、見ているの?」
ついボーッとレイを見ていたせいか、視線を感じたレイから思わず話しかけられた。
「あ、ご、ごめんねレイ。つい見入ってしまったわ」
「どうして?」
「あなたも随分と変わったなって」
「わかりません。ただ、もし私が変わったのだとしたら、それはみんなのおかげです」
「その中に私も含まれているのかしら?」
「もちろんです。母さん」
リツコは嬉しそうに目を細めた。
「あなたから母さんなんて言われることが、こんなにも嬉しいことだなんて思いもしなかったわ」
「それは、私もです」
嬉しそうに微笑む二人、そこへ雰囲気をぶち壊すようにミサトが部屋に入ってきた。
「ごっめ~んリツコ!ちょっち・・・あら、レイじゃない」
「あのねミサト。もう少し落ち着いて入ってこれないの?」
「ごみんごみん。ユウタ君が泣き止まなくてマヤがパニクってるのよ。ヘルプ行ってくれない?」
「もう、しょうがないわね」
リツコはやれやれと言うように椅子から腰を上げた。
「ミサトさん、今夜は早く帰ってこれそうですか?」
「そうね、今の所問題ないから久しぶりに夕飯までには帰れそうよ。ところで今夜のメニューはなんじゃらほい❤」
「豆腐餃子にしようかと思います。木綿豆腐が余ってますから」
「ちょっとミサト!あなたレイに料理作らせているの!?レイはシンジとアスカから料理を教わっているからいいけど、あなたは料理できないでしょ!?少しは自分でやる努力くらいしなさいよ!」
リツコがものすごい剣幕でミサトに怒鳴る。ミサトは思わず苦笑いしか浮かべることができなかった。
「あはは・・・」
「母さん。ミサトさんがキッチンに立つと数日は使用不可になるから・・・兄さんとアスカが帰ってきたら血の雨が降るわ」
「そうね・・・シンジなんかは目を真っ赤にして『キッチンを・・・返せ!』とか言いそうだし」
「そこまで言うか?あ?」


レイはネルフを後にすると、その足で夕飯の材料を買いに行った。帰り道、レイはスーパーのバッグを持ちながら家に帰る。その途中にある公園で一組のカップルを見かけた。遠くから見ても男性の特徴から誰なのかわかる。
細身で銀の髪の色をした男性。カヲルだ。カヲルは女性と向かい合って話をしているが、その雰囲気は決して良いものではなさそうだった。次の瞬間、パンッ!という音が響きカヲルの顔が横にそれた。話をしていた女性はそのまま目に涙を浮かべながら公園を走り去った。
レイはカヲルに近づく。
「どうしたの?痴話喧嘩?」
「あはは・・・カッコ悪いところを見られたね」
カヲルは赤くなった頬を撫でると自傷気味に微笑む。
「痴話喧嘩にもならないさ。一方的に振られただけだよ」
「そう、それは残念ね」
「どうやら僕は彼女を知らず知らずのうちに傷つけてしまったらしい。というよりも僕と付き合った人はみんな同じことを言う」
「なんて?」
「僕は彼女のことを見ていないってさ・・・可笑しいよね。彼女たちが望むことは全て叶えてあげていたのにさ・・・」
「叶えてあげたって?」
「手を繋いだり、キスをしたりさ。彼女がそう望めば僕はなんだって答えてきたのに・・・もう、訳が分からないよ」
カヲルの言葉には僅かではあるが苛立ちのようなものがあった。レイはそのことに気が付かない。ただ、彼女たちが言ったこと、アスカが言った言葉は同じだった。レイはこの時、その言葉の意味がやっとわかった。
「確かに、渚君。あなたはあの子のことを見ていないわ」
「どういうことだい?」
「望めば叶えてきたかもしれない。でも、本当の意味で彼女たちを満たしてはいなかったのよ」
「ははっ!君からそんな台詞が出るとはね!僕にもヤキがまわったかな」
「いえ、それも違うわね。一番あなたが見ていないのは彼女たちでもない。自分自身よ」
「意味がわからないよ」
「渚カヲル。あなたは寂しいから、自分の寂しさを紛らわしていただけ、彼女たちの希望を叶えることによって」
カヲルは珍しく厳しい目でレイの顔を見る。
「わかった風な口を聞くな」
「簡単よね。相手のリクエストに応えれば少なくてもそのときは自分を見てくれる。でも、相手が求めなければ、あなたは何もできない。ただ、そこに立っているだけしかできないのだから」
「・・・黙れ」
「あなたは何も知らない。どんなに勉強をしても、恋人はおろか友達の作り方も学校では教えてくれないし本には書かれていないから」
「黙れって言っているだろ・・・」
「どんなに距離が近くても、どれだけ相手の欲求に応えても、心はいつも遠くに感じる。だから、あなたは寂しいのよ」
「黙れ!黙れ黙れ黙れ!!!」
「ぐっ!」
カヲルはレイの胸ぐらを掴む。レイは少しだけ苦しそうに顔を歪めるが、すぐにいつもの表情に戻った。それはカヲルの顔が真っ赤になり目をギラギラとさせ睨み付けていたから。
「ああ・・・そうだよ。君の言う通りさ!僕は心がわからない!心理学の本を読み漁ってわかったことは、人の心は十人十色ってことだけ!シンジ君やトウジ君のようにひとりの人と長く付き合う。そんなことが僕にはできない!みんな普通にできることが僕にはできない!・・・みんなから言われるよ。勉強もできてスポーツもできて、どんなことも器用にこなせる。すごい。カッコいいって、羨ましいって・・・でも、どんなに勉強ができても、運動ができても・・・僕の中身はからっぽなんだ・・・」
カヲルの体が震える。
「なあ、心って・・・心ってなんだよ・・・心ってなんなんだよ!教えてくれよ!」
「綾波レイ!」
胸ぐらを掴みながら懇願するカヲル。レイはカヲルの姿が何故か泣いている赤ん坊のように感じた。
ふと、そんなカヲルがレイは愛おしく感じた。
レイは呼吸を整える。ここで答えを間違ってはいけない。間違えればカヲルは人の心がわからない人間になってしまう。レイはそう感じた。ゆっくりとレイの口が開く。
「心は・・・・」




「夏目漱石の小説で・・・」
「そっちじゃないだろ!」
「えっ!?」
「いや、驚くところでもないだろ!」




「はあ・・・君に相談した僕がバカだったよ」
カヲルは本当に疲れたようにため息をつくと、手を離し踵を返して公園から出ていこうとする。
「待って」
「なんだい?今更君と話すこともないけど」
「私も、心がどういうものかわからないわ。でも、これだけは言える。私と渚君は、似たような生まれ方をして、同じように人として生まれ変わることができた。兄さんのおかげで・・・」
「それくらいわかってるさ」
「きっと、私は・・・」
「あなたに会うために生まれてきたのよ」
カヲルの動きが止まる。
「なんだよ・・・それ・・・」
「兄さんから言われたの。あなたと仲良くしてほしいって、多分、私と渚君は同じだから、だから、渚君の心の寂しさも、悲しみも、私は理解できる」
「なんだよ、それ・・・これじゃまるで、愛の告白じゃないか」
「そんなつもりはないわ」
「わかってる。わかってるさ・・・でも、どうして僕はこんなにも嬉しいだ・・・」
カヲルは空を見上げる。涙が頬を伝い落ちる。赤く染まった空は、今まで見たこともないほど艶やかで綺麗に見えた。自分が泣いていることに気が付いたのは公園を出たときだった。カヲルがヒトとシトの中間から人へと変わった瞬間だった。



そして、夏休みが終わり、肌を黒くした生徒たちが学校へと戻ってきた。この休みにどこへ行ったのか。何か思い出ができたのかと其々が友人たちに語る。
そして・・・

「渚先輩のこと、ずっと見てました!私と付き合ってください!」
放課後の学校の校舎裏でカヲルは後輩の女子生徒に呼び出され告白された。贔屓目に見ても彼女は可愛いと思う。きっとなけなしの勇気を振り絞ってカヲルの前に立ったのであろう。しかし、カヲルは首を縦には振らなかった。
「ごめんね。僕は君とはお付き合いするつもりはないよ」
「そんな!どうしてですか!」
「好きな人が、できたんだ」
カヲルは心底嬉しそうに彼女に語る。
「誰、ですか・・・?」
「それは君には関係のないことだろ?」
「お願いします!教えてください!そうしたら、諦めもつくと思いますから・・・」
「まいったな・・・」
カヲルは苦笑いを浮かべた。彼女を誤魔化して適当に言い繕うことはできるだろう。だが、勇気を振り絞ってきた彼女だからこそ、カヲルは誠実にありたいと思った。ふと視界の隅に想い人の姿が目に入る。
「ほら、あの人だよ」
カヲルが指を指すとその子も指の指す方向を見る。彼女はその先を一目見て、すぐに顔を伏せた。
「・・・そうですか・・・わかりました」
「ごめんね。君の気持ちは嬉しいけど」
「渚先輩!ホモだったんですね!」
「ええっ!?」
慌てて視線を戻す。その先には遠くから見てもわかる青い髪女性。碇レイ。そしてその隣にはアスカとヒカリがいる。楽しそうにしゃべりながら帰る3人の姿






の手前に相撲部の主将の姿が。



「あの・・・そっちじゃなくてさ・・・」
「おすもうさんみたいに太った・・・しかも毛深い人が好きなんですよね!」
「だから違うってば・・・」
「さよなら!」
「人の話聞けよ!」



「違う・・・僕は違うんだよ・・・」
次の日、渚カヲルのある噂が学校中に流れた。
渚カヲルは太って毛深いワガママボディが大好きなホモという噂が、ちなみに噂の相手とされている彼もまんざらではないという。カヲル本人は頭を抱えたのは言うまでもない。
その噂を一番喜んだのはシンジというオチもついた。
「やあ!聞いたよカヲル君。やっと僕をターゲットから外してくれたんだね!祝福するよ!」
「シンジ君、また僕を殺してくれないかな?マジで」

今回はカヲルの心理を深く掘り(意味深)下げる回でした。
ちょっと人間染みてきたのでしょうか。あまりいない、みっともないけど?スカしてないカヲル君ですね。

素敵なお話ありがとうございました。あぐおさんに是非感想を送りましょう。

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